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2018年03月27日

【昔のレゴ】なんじゃこりゃ。「レゴミニカー」シリーズ??(日本独自のブリスターパッケージ)



 一瞬、パチモノかと思いました。

 「レゴミニカー」シリーズ?
 あまりにもおチープなブリスターパッケージに軽く戦慄を禁じえません。場末の観光地の土産物センスですよ……70年代にしても古臭いびんぼくさい。

 当時の高級玩具な、パッケージングの上品さとはあまりにかけ離れる!

 中身の#698は1977年の品。
https://www.bricklink.com/v2/catalog/catalogitem.page?S=698-1
 bricklinkによると「JAL Boeing 727」と、一応、JALモデルということになっていて(!)、まさかの日本限定品?

 ……かと思ったら、普通に欧州のセラーで多々流通しています。
 赤い日の丸はジェネラルなジェット旅客機のイメージであったのでしょう。
(エアラインプロモでルフトハンザなどが別にあるようですが)

 なお、商品デザインそのものは当時70年代のレゴの旅客機モデルです。より小さめのビジネスジェットやコンコルドもありました。


https://store.bricklink.com/jodownhill?itemID=127604017
 元来の箱はこんな感じ。当時の標準的なもので恐らく世界共通。

 これ、1977年……という自分がぎりぎり知ってる年代の品なのですが、当然見た記憶はありません。
 真っ当な箱の方の#698ならデパートの玩具売場で見たような見なかったような……ですが(ちょっと欲しかったなぁ)。


 さて。憶測ですが。
 当時「高い!」と言われてたレゴですから、少しでもコストダウンを図るために中身だけ輸入して、パッケージングを日本で行った。僅かでも安く、買いやすく? そうなると高級感よりは親しみやすさを優先??
 それくらいしか思いつきません。

 なお、時代的には不二商の末期でもあります。
 確か78年か79年に日本レゴ(→レゴジャパン)設立ですから。何かが、あった? 

 また、シリーズを名乗ってるからには他にも発見されてもおかしくはない? 同じくらいの規模のセットでレゴミニカーシリーズが構成されてた??


 なにか情報お持ちの方、コメントなどお願いいたします。◯◯年頃、どこぞの玩具店で見かけた、程度で大丈夫ですから……。
 
posted by 関山 at 23:55| Comment(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月22日

【昔のレゴ】第3回名古屋火曜レゴオフ その3 piroshi様のミニカーコレクションなど

前回記事
第3回名古屋火曜レゴオフ その1 AP様のジオラマ関係
http://legotrain.seesaa.net/article/457108410.html
第3回名古屋火曜レゴオフ その2 mugen様の新幹線!
http://legotrain.seesaa.net/article/457108968.html


 名古屋火曜レゴオフは、作品だけではなく偶然のように貴重なコレクションが持ち込まれます。

 今回はpiroshi様が1950-60年代のHOミニカー及びカタログ類を持ってきてくださりました。


 HOミニカーはABS製。古くなったABS特有の独特の質感があります。
 スケールは1/87。タイヤはダイキャスト。

 車種は終始欧州車のみで、まだアメリカ進出などは意識される前です。


 メルセデスのグリルなど塗装も丁寧です。
 カルマンギアの造形がいいですねぇ。


 金属製のミニカー・ミニチュアカーというよりは鉄道模型のアクセサリの延長だったのかもしれません。この辺の文脈は分かりにくいですけども。


 木製玩具まで! デンマーク国鉄仕様のタンク式蒸気機関車ですよ。
 木製玩具時代は結構機関車や気動車のモデルをレゴ社はリリースしてたようです。1/87ミニカーの文脈でHO鉄道模型に……。なんて妄想もしちゃいますが、そうなると後日のレゴトレインは無かったでしょう。


 ちらりと見えるガレージは、当時の日本では80円相当だったらしい。
 200円ガレージ付きと、120円ガレージなしが設定されてた模様。

 ガレージ、旧ミニフィグ(1975-1977)とくらべても小さいですよねぇ。可愛い。


 二次元的造形の樹木と、ベース固定の出来ない初期タイプの標識。






 トラック系も充実です。
 リアスカートのある消防車や、丸みを帯びた冷蔵トレーラーは今のパーツで作って観たくなる造形と雰囲気です。


 撮影場所を、きた様の駅前に移して。
 スケールや時代は全く違うのに!
<<続きを読む>>
posted by 関山 at 23:59| Comment(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月13日

【昔のレゴ】火曜レゴオフin名古屋での、FuJiaXis様のコレクション 旧ミニフィグとホームメーカーフィグの世界

 2月21日の火曜レゴオフin名古屋。どえれりゃーものを拝見してしまいました。
 FuJiaXis様の1970年代レゴの未開封品コレクションです。

前回記事
 鉄道篇1(本命セレクト)
http://legotrain.seesaa.net/article/447554346.html
 鉄道篇2(ボツ写真集)
http://legotrain.seesaa.net/article/447736400.html
 メカ・テクニック・ミリタリ篇「どれも、一味違う」
http://legotrain.seesaa.net/article/447841775.html


 消防車 #693。1975年。これのみ開封組み立て済。
 右は#660 同じく1975年。

 どちらも大昔、持っていました。母が買ってきて呉れたときのことを今でも覚えています。時期的には販売から数年後でしたので、当時の商品サイクルは今よりも長かったのでしょう(まぁ今もCityで定番化すると数年供給続くことはありますけども)

 693のクラシックな消防車の造形は今見ると惹かれます。キャノピーの処理が実に良い! でも当時は「小さな人形」が3体も含まれることと、後部のドアに感動してました。そしてボールジョイント。こうした部品は全て1つ1つが宝物だったのですね。

 660はトレーラーが魅力的でした。一体成型ゆうな!


 大昔持っていたセットに、ン十年ぶりの、記念撮影です。

 自分のシグフィグはスカートの表現に旧ミニフィグの脚を使ってますが、この世代のレゴへのレスペクトも含まれるのですよ?


 先の660と、692(1975)と694(1975)。
 692は同じ社宅の仲間が持っていました。1輪のタイヤと工事の標識が羨ましかったのです。なんであれ、旧ミニフィグは当時は全く違和感なく、世界を広げるものとして好ましく思えていたのです。顔や腕の省略さえ、記号的でどこか大人っぽく思えたほど。

 694はカタログ見て憧れていました。普通のトレーラートラック。手持ち部品で似たようなものを作ろうとかしてましたね。


 

 そして、LEGOLANDシリーズの、おしゃれなボックス。
 アートとしても成立するボックスであると思います。そのまま、部屋に飾っておきたい。

 1978年以降のボックスからは、この格調が薄れていったような気がします。
 商品のイラストが含まれるのも面白い。
 なお、裏面は組み換え作例ではなく、商品のイメージ画像です。


 659。1975年。サイドカーの付いた白バイ。
 白バイとポリスバンのセットは今のCityにもありそうな……。

 右の210は1976年。
 所謂ホームメーカーフィグのセットです。このタイプのフィグは1974年から1982年までの採用でした。ただ、1978年の現ミニフィグの登場後は一気に廃れてしまいました。

 今見ると、味のあるものです。体をブロックで作るのも自由度高い。
 しかし当時は、如何にも古臭くみえて苦手なフィグでした。幸いにも親や祖母がこれを買ってきて「コレジャナイ!」って泣き叫ぶことはありませんでしたね(笑)。


 212(1976年)と、213(1977年)。
 
 212のスクーターベスパ風。ヘッドライトをボールジョイント雌で見立てる。すごい荒業です(微妙に褒めてない)。ただ後席の女の子がちょっと可愛い。
 213の飛行機用ヘッドギア、何とこのセットのみの特殊部品だったのでした(驚)。

 箱そのものはお洒落ですね。
 やはり、今の観点だとインテリアになりえます。


 254(1975年)と255(1975年)。
 この辺は当時、日本では「レゴファミリー」とか称されてました。

 254の乳母車は今見ると良い造形です。
 255は動物いっぱい。

 素朴でベーシックな造形は二回りくらいして独自の味を放つ。


 254や255の側面でも気が付かれたとおもいますが、この時代のこのシリーズから箱裏・箱横の組み換え作例の掲載が始まります。
 大胆で自由な組み換え前提。

 今でいうところの「Classic」でしょうか。
 Creatorというには対象年齢設定が低いと思いますので。


 真ん中の253は1975年。やはり組み換えができそうなベーシックなパーツでの構成です。撮り損ねましたが箱横は水上機組み換えかしら?


 さて、ちょっと気になるのは価格シール。
 当時の国内定価が分かりませんが……。この数字を信じる限り、すごく高価なものだったのですね……。ただ、当時の印象からいうとレゴは明らかに他のおもちゃ……損耗して何処かになくしてしまうようなものとは違い、良質で「ずっと保つもの」でした。これは3つの子供でもわかることだったのですよ。

(価格シールはドライヤーで暖めると剥がれやすくなります。蛇足ですが)
 
 ともあれ。FuJiaXis様のコレクションは貴重なものです。
 未開封のままで置いていてほしいなと思う反面、箱を開けて組んでみないと見えないものもあります。自分なら未開封品はキープして、組んで遊ぶ用はbricklinkなどでジャンクや部品単位で集めて何とかするという策を考えたりはしますが、新品未開封からの組み立てというのは、また別の価値とか意義があるのですよね。

 悩みそうです。
 
posted by 関山 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月04日

【昔のレゴ】「レゴ」以前のブロック玩具の歴史(gigazineより)

 一般メディアに載った、非常に興味深い記事です

gigazine「「レゴ」以前のブロック玩具の歴史」

 元ソースはこちら
Bricks Before LEGO: A brief trek through history



 ブロック玩具の歴史は1930年代に遡る……。レゴは起源ですら無く、有象無象の一つでしかなかった? かなり衝撃的な内容なのです。

 概ねの説明は先方の記事を見ていただくとして、いくつか感想など足しておきます。
(画像はgigazineより。またその元は上記動画より)



 動画の最初で、クレオにメガと、近年のレゴのイミテーションを見せていきます。
 恰も「レゴのオリジナルティ」を疑うかのように。


 そして、1949年の「Automatic Binding brick」
 一般に言われる、レゴの組み立てブロックのルーツ。これが元祖!

 ……では、ないのでした。


「しかし、実はこのブロックはレゴのオリジナルではなく、1947年に発売された「Self-locking Building Bricks」というブロックのコピーです。作ったのはイギリスのKiddicraftという企業です。レゴは、このブロックのサンプルを手に入れて、スウェーデンの「GEAS Konstharts」、ノルウェーの「PRIMA」とともにブロックの生産を始めたとのこと。」
 これを観ると、「レゴブロック」は有象無象の一つ。独創性は皆無。
 木製玩具メーカーのプラ製玩具への転向の試行錯誤の一つにしか思えなくなります。

 なお、この時代のブロック玩具に共通して見られる「溝」は、窓などのアクセサリをはめ込むためのもの。こちら参照


 Self-locking Building Bricks。書体がこの時代のイギリスで流行ったものですね。
 そして、レンガを模したパッケージがユニーク。

 この時代のブロック玩具は文字通り、「レンガのおもちゃ」であったことが窺えましょう。


 さて。レゴ社の製造したこの種のブロックですが、1952年(1954年説あり)にお馴染みの裏面チューブを得ます。
 これによって、レゴブロックはこれまでのブロック玩具の「外れやすさ」を克服し、かつ、他の有象無象との差別化に成功したのでした。

 その後はプラ製玩具(自動車やトラクター、後にはミニカー)と併存しつつ、レゴ社の主力商品に育っていきます。


 さて。
「Self-locking Building Bricksもこの種のブロックのオリジナルではありません。」と。その前の歴史があるのです。


 アメリカの「ELGO」という会社の商品(偶然にしては出来過ぎてる!)、1946年の「American Bricks」。
 小さなポッチが特徴。そして、側面にレンガのモールドもあります。「レンガのおもちゃ」として、建築以外の用途は考えていなかったと見るべきか。
 


 その「American Bricks」には1939年には、なんと木製でした。
 裏面・表面も圧縮して加工したのでしょうか?

 そういえば、ドミノ札の木製セットを持っていましたが(現代のもの。廉価)、あれは木を圧縮して裏表の刻印を造っていたものでした。同種の加工をしていたのかしら? ただ、それでもプラスチックよりコストは掛かりそうです。同種の玩具は他に聞きませんし。


 なお、イギリスのKiddicraftも1939年にプラスチック製のブロック玩具……キューブ状のものをリリース。これがプラ製の元祖。
 かなり大きなものです。
 レゴ社もこの規格に合わせて1950年に同サイズのブロックリリースしたとか。1949年に今のサイズのブロックも造ってたわけですから、試行錯誤の時代か?


 更に、その前。1935年<<続きを読む>>
posted by 関山 at 12:12| Comment(1) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月31日

【昔のレゴ】1972年の高年齢向けカタログ/1977年日本語版カタログ/他(wing様提供)

 昔のカタログの話題も久々ですが……。

 wing様が以下の日本語版カタログをbrickshelfにあげてくださりました。

 「1972年 高年齢向けカタログ」
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=558283


 「1974年 カタログ」
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=559842
 ※:これは以前、自分も記事にしています。


 「1977年 カタログ」
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=559843

 また、幾つかのオールドセットのインストラクションも。
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=559844


 ざっと内容見てみましょう(各リンク先から内容読めます)。

http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=558283
 1972年の高年齢(といっても6歳〜)カタログは独自内容! 
 20ページ中14ページをトレイン……もとい「汽車セット」に充ててくれてるのが、今の鉄道関係蔑視して久しいレゴ社の方針から見るとウソのように思えてきます……。この時代は貨車や客車、モータなし機関車の単品売りがあったのですよ!


 今で言うところの「テクニック」の萌芽がここには有ります。
 おもえば、大きく育ったものですね。
 
 個人的には4−5歳には歯車系はまだ使いこなせませんから、6歳以上対象は納得です。でも、ハマれば良い工学教材になったことでしょう。
 機械の設定などが楽しいです。このカタログ、当時の一般カタログが親世代向けなのに対して、6歳の子供が自分で読むこと前提なのですね。


 裏表紙。当時は未だレゴが小さな子供のもの。小学校中学年以上は卒業すべきもの……と思われてたのでしょうか? そんな雰囲気を感じさせます。そして、ソレを打開しようとする意志も。
 
 その意味では、ハイティーンどころか大学生も、或いは大人もレゴで堂々と遊べる今って良い時代なのでしょう。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆



http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=559843
 1977年版。全体に英語・独語版などと同じ内容です。表紙は未だ「レゴファミリー(ホームメーカー)」推しです。ミニフィグは1978年(旧ミニフィグは1976年)。この意味では革命前夜。
 個人的にはレゴファミリーのでかいフィグは苦手でした(実際持ってなかった)。


 巻頭言。やはり「知育玩具」として「親世代」に向けて記されているのが窺えます。
 明朝体に白バック、やはり自分のレゴの刷り込みはこの辺だったり。今の……というか1990年代からのカラフルなカタログが未だになじめないのですね。

 商品のラインナップは1976版より整理されてる印象です。個人的には懐かしい品もありますが。

 思えば、1978-1979年はミニフィグ・街シリーズ・宇宙シリーズ……レゴ社のラインナップが大激震・大変化したころでした。お城にテクニックも続きます。
 1977年版は「古いレゴ」の最後の輝きだったのかもしれません。

 そして。
 1978版日本版カタログはまだ発見されていません。
 ちょうどこの年にレゴの扱いが不二商から日本レゴ株式会社(=レゴジャパン)に変わっていますので、カタログ自体出ていなかった可能性も高い……。
 当時のリアルタイムの記憶としては製品封入のミニカタログ(無論海外版)があり、それほど製品情報に飢えていたわけではありませんでしたが。

 最後に、wing様。情報提供とアップ、有難うございました。
posted by 関山 at 18:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月23日

【昔のレゴ】オールドレゴの話題(Matsui様の青レール4.5V健在)

 先日カタログデータを頂いた、Matsui様から新着の写真もいただきましたので紹介いたします。素晴らしきオールドレゴの世界! それこそ、あの時代のカタログやアイディアブックを想起させるのです。


 青レールオンリーのレイアウト。変形8の字で立体交差あり。レールを余り持っていなくて……とのことですが、いやいやカタログに載ってそうな雰囲気いっぱい。
 パワーに余裕があり、かつ客貨車も軽めな4.5Vなら立体交差も現実的でしょうか。あと、青レール時代の車両は背が低めなのも立体交差には有利になりましょう。それにしても、橋脚が美しい。
 なお、背後の棚に並んだモジュールビルやホームメーカー(!)にも注目です。ガラス戸付きケース内収容で理想的なコレクションの保管状態と。

 列車もヴィンテージなものばかり。1960年代のフック式連結器のものまでありますとは! 白いチッパー車も1960年代のものでしょうか。1970年代の#171や#133のほうがここでは新型ですね(笑)。
 さらりと記しましたが、フック式連結器の列車は車齢50年近いのです……。

 手前の#133のコンディションも極上。バッテリーカーは1985年以降の最終製造仕様ですが違和感ないものです。



 アイディアブック#222掲載のトラックをアレンジした作品だとか。
 旧規格の窓はこう使え! のお手本のような作品です。旧規格の窓などは個人的には今の部品と混ぜて使うのが好きなのですが(名鉄510/520とか京急230とか)、こうした世代に拘ったビルドも感動的です。

 他の部分も、徹底して旧規格の部品にこだわった造形。良い意味で「レゴらしい」!

 それにしても、昔のアイディアブックの作例は、当時の子供達にとっては「かなわぬ夢」が多々あったものですが、今のマニアにとっては敷居の低いものも少なくないのですね(というより、今の10000台やらクリエイターの方が製品レベルで途轍もないことやっちゃってる由ですが)。その意味でも、古いアイディアブックの再評価はされて然るべきなのでしょう。

 さて。
 管理人の現状はといえば、引越後に9VやPFの復活が精一杯。青レールやら12Vへの注力はなかなか出来ない状況ですが、何時か「青レールオンリー運転会」「1970年代まで縛りオフ会」のような催しできないかなぁと考えてしまうのでした。
 
posted by 関山 at 23:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月14日

【昔のレゴ】1976年 日本版カタログも2種類!(その1:全年齢向け)

 先に1976年の日本版カタログについて、イギリス版基準で「思い出す」という記事を上げました。

 1976年はレゴのカタログが例年通りの全年齢向けバージョンと「高年齢向け」の二本立てであった年。個人的に当時見た記憶があったのは後者のみ。前者は日本版でていたのかあやふや……という状態でした。

 ですが、その後或る読者の方より1976年の日本版カタログのデータを頂きました。なんと2種類とも(有難うございます。そして記事にするの遅れて恐縮です)。
 先ずは、存在を疑っていた、1976年日本版カタログ(全年齢版)から紹介します。

======================================

 全12ページ。西ドイツ ハンブルグでの印刷。
 例年は16ページですからややボリューム不足? 但し、情報量はそれほど変わりありません。大判写真・イメージ写真が少なめだからでしょう。されど、レゴのカタログらしい余韻はたっぷりと。
 全体に白基調。管理人のもつレゴカタログのイメージそのまま、という感じです。
 但し、各ページトップの見出しが明朝体ではなく、太めのナールなのにやや違和感がありますが。

 なお、先に英国版紹介した「高年齢版」同様、全年齢版も若干のストーリー仕立てです。これは1976年版だけの特徴ですね。2013年現在、それをやったらどんなことになるのでしょう(笑)。パパがモジュールタウンやSWの大物にハマってる……なんて状況になるのかしら?


表紙(画像はクリックでフルサイズ表示。以下同じ)。
「レゴ・ファミリー」の具現化という感じ。「レゴ」のカタカナロゴは1974年版カタログ以来の登場。以後、姿を見せていないと記憶します。

 さぁ。ファッションや髪型のセンスに1976年という時代を感じ取りましょう(笑)。それなりの大家族というのもあの時代の理想なのかなぁと思ったり。
 ちなみに、古い写真で1970年代なかばくらいの日本人を見ると、今の日本人とは随分姿形が違うものだと妙に感心したりしますが、同じ事って白人でも起こってるのかも。まぁ服装と髪型のせいだとは思いますが。

 それにしても、表紙に製品が全く入っていないというのは今思えば大胆ですよね。
 それでも、レゴのカタログと云われて全然違和感がない。物凄い写真ではあります。


 2頁。
 先の「レゴ・ファミリー」の解説があります。3人兄弟+いとこ2人、なんですね。フランク家、という設定だそうですが、ひょっとしたら国別で設定違ってたりして(笑)。

 カタログ2頁でお馴染みのレゴの効能書きは、今回はかなり大人しいです。


 3頁。
 順路通りで、デュプロから。1975年と変わらないラインナップですが、台車ベースの小セットが加わっています。


 4頁。
 基本セットは1976年から刷新されておりすべて新製品。やはり10/20/30/40/50と切りの良いナンバー。
 レゴランド仕様の小さなタイヤと、ホームメーカー(レゴファミリー)の大型フィグが加わっています。ホームメーカーフィグは今見ると古いのですが、1975年までの基本セットではブロックの組み合わせで人形表現していましたから(参考) これはすごい進歩でした。

 なお、10/30/40では箱絵で、人形のドレスも造れることが示されていますね(#40はキモノかしら?)。このセットが男女性差のない玩具であることを示しているかのようです。<<続きを読む>>
posted by 関山 at 16:48| Comment(2) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月14日

【昔のレゴ】明かされる黒歴史、ガリドーのレビュウ(イグ氏)

 ジャックストーンに代表されるような、1990年代末〜2004年ころのレゴ暗黒時代の諸々についてはそのうち記事にしたいとか考えていたら、なんとイグ様が物凄い「濃い」、暗黒中の暗黒たるガリドー(Galidor 2002年)レビュウ記事を上げてくださりました。

 「駅前帝国メガトロニア」の記事はこちら。写真や参考画像多数。

 さて。
 「ガリドー」に関しては、恐らくほとんどの方が「知らない」若しくは「最低最悪のシリーズ」という認識をされてるでしょう(当然、日本未販売)。管理人も後者の域に留まっておりました……。

 そんなガリドーを「メディア展開(特撮TVドラマ!)」「設定の紹介」「金型への考察(!)」というレベルで濃く濃ゆく紹介されています。云うまでもなく、日本で一番濃いガリドー記事。


 参考画像(シリーズのメイングラフィック)。こんなのが幾つも。あとゲームのパッケージなど。よくぞ集められたもの……。



「※レゴブロックです」

 「※」に大爆笑! この辺は記事の書き方見せ方も巧いのです。

 ちなみに、当該のガリドーのセットは「カンザンブリック」経由で扱わせていただきました。
(実は検品時に、意外と「鎧」とか「杖」の出来の良さに驚いたりしています)
 が、今となっては不人気品ゆえに出物がえらく少ないわ、大柄だから送料がかなりかかるわであんまりお薦めできるアイテムではありません。
 一体日本に何セットあるんだろう……とネタになるくらいのシロモノ。超絶上級者向けですどう考えても。


 あぁそう書いていると、「ちょっといいもの」に思えてくるから不思議。
 なにより、イグ様のレビュウには「愛」があります。あの時代のレゴ社の「微妙さ」を知る上でも必読。
 10年前というのは微妙に、而して立派に「歴史」なんですから。
 

 こんなポーズしてても妙に哲学者っぽい雰囲気の8324 エウリピデスさん。
 造形、悪くないんですよね。まぁ今となって「懐かしむ」事ができるのは、その後の10年でレゴのラインナップが正常化したゆえの余裕とも云えるのですが……。
 

 

posted by 関山 at 20:04| Comment(4) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月07日

【昔のレゴ】レゴの「学校」の歴史

 2013年後半にFriends「#41005 HeartLake High」がリリースされます。既にお知らせした通り、レゴで「学校」というテーマは初めてではない(※)にしても希少です。
 ※:かう゛ぇ様、ご教示感謝。

 折角ですから、レゴ製品における「学校」の歴史振り返ってみましょう。

◆ #5235 Schoolroom(1982)

http://www.bricklink.com/catalogItem.asp?S=5235-2
 大型フィグ使うホームメーカーは、ミニフィグ登場の1978年以降も改良重ねつつ、製品は続いていました。全てが日本未発売でしたから殆ど知られておりませんが。
 その末期、1982年にアメリカのみで発売されたのがこの製品。

 生徒が4人と、初老の女教師。壁面が表現され、黒板や棚もあります。
 机や椅子の造形も、この時代なりに本格的です。

 どれほどの数が出たのでしょう? レアセットであることは間違いありません。


◆ #3645 Classroom(1987)

 ファビュランドの一つ。家具類とフィグだけの小規模なセットです。
 ライオンの先生と、ウサギとワニの先生入り。

 椅子はファビュランドの標準的なもの。
 ファビュランドフィグを持っていれば、再現できるかもしれません。
 チーマで再現したら、ネタになるかもしれません(ウサギいませんけど)。

 両者はどちらも小学校低学年設定のようですね。「1+1」とか「ABC」ですから。



◆ #41005 Heartlake High(2013)

 既報通り、今年後半の新製品予定にあります。
 インテリアだけではなく、建物として完結しているという意味では「初の」学校の製品化ではあります。題材が高校という意味でも初です。
 Friendsへの力の入れようから、本格的に販売されるものと思われます。日本での商品名が気になりますね。「ハイスクール」の前後に下手な文言(ときめき、ドキドキ etc)入れるとダメなギャルゲーみたいになりそうですから要注意(笑)。


 というわけで三代あって三代ともミニフィグものじゃない……ということに、この題材の微妙さ?を感じます。ホームメーカーは女児向け、ファビュランドは女児向けではないけどその傾向は若干あり、そして女児向けのFriendsというのも共通しています。

 まぁ男の子の街シリーズ/Cityでの遊び方は「大人になった自分」が想定されてそうですから(警察官や消防士がわかりやすいですよね)、等身大かちょっと背伸びした(中学生や高校生)学校で生徒をするっていう発想は出てこないのかもしれません。

 また、三代のうち2つで、学校のモデルがアメリカンというのも興味深いです。
 星条旗飾ってある#5235は兎も角、今度のFriendsのも、なんかアメリカのハイスクールって感じが濃厚ですから。まぁドラマとかで一番世界的に馴染みがあると思われているのかも。

 ところで。
 中学高校の制服って日本とアジア以外じゃ一般的じゃないんでしたっけ。アメリカじゃ皆無。欧州だと一部の私立だけなイメージあります。
 ただ、#41005に関してはミニドールへのファッションとして「あってもよかった」ような気もしますがどんなものやら。

=======================================

 なお、「魔法学校」設定ではいくつか学校・教室の製品がありますね。今回は割愛しますが。制服があるって意味では日本的な学校なのかもしれません(あの制服、通学風景とか修学旅行とかで活用された方も多いのでは?)。

 あと、こちらも忘れてはなりますまい。

 レゴランドアイディアブック#6000(1980)の「学校」
       

(上記クリックでpeeronへリンク。フル表示)

 今見ると素朴な造形なのですが、当時小学生だった自分には「こんな沢山のブロック無理だ……」と思ってたのでした。時代が違います(笑)。


 #4954 クリエイター 別荘(2007)の組み換えサードモデル。

 こちらに詳細写真あり(フランスの個人ブログ)

 元のセットが神レベルでしたから(あれ超える建物クリエイターが未だに存在しないのが残念過ぎる……)出来は良好。当時のクリエイターハウスですから、外見のみの再現ですが。
 但し、ミニフィグスケールにはやや小さいようです。
 
 最後に。今後学校という題材が出てくるとしたら?
 Cityは難しいあり得ないとして、モジュールビルやウインタービレッジシリーズの10000代などはありえるかも? 対象年齢的には「等身大の自分」で遊ぶのではなく、「懐かしむ」コンセプトになりそう。でも、意外と需要あるかもしれませんね。
 
posted by 関山 at 19:21| Comment(4) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月23日

【昔のレゴ】1976年版日本語カタログを思い出してみる。Expertにchampion!

 未だに1977・1978年版とともに「幻の存在」である1976年版日本語カタログですが、表紙デザインが特異で、且つ内容が少年二人のストーリィ仕立てということはなんとなく記憶に残っています。

 peeronでは「日本語版以外」なら古いカタログも多くが閲覧可能。
http://www.peeron.com/catalogs/
 問題の1976年版カタログは2種類ありました。


 こちらは表紙デザインから分かるよう、ファミリー向け展開。中身はいつもどおりの「ディプロ」「基本セット」からの掲載です。peeronに上がっていないものも含め、bricklink見る限りでは各国版あったもよう。但し、日本語版は存在を確認されていませんし、管理人も見た記憶がありません。
(見た、という方おりましたらお知らせください)


 そうそう、これです。
 自分が覚えている、1976年日本版カタログはこちら。この表紙デザインの方、忘れはしません!

 以下、言語がなんとか理解でき、扱い商品も日本に近かったイギリス版をお手本に「1976年版日本語カタログ」強引に思い出して見ることにしましょう。
http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/?id=113

 表紙ですが、表題は「The LEGO(R) experts guide to 1976(or how to became a champion builder).」と。訳しゃちょっと気恥ずかしい「レゴエキスパートガイド1976(または、チャンピオンビルダーになる方法)」。この恥ずかしいタイトルはどんな訳だったかしら? Expertは「ベテラン」としていたような気がするのですが。

 強烈なグラフィックデザインのセンスは表紙にもある「#396」に近くもあり。それくらい#396というかホビーセットには力入れようとしてたんでしょう。

 「7歳のトムと9歳のジャック。彼らは可愛い良きレゴビルダー。彼らと一緒に新製品を眺めてみましょう」みたいなことが書いてあります。日本語版でもトムとジャックという名前は同じだったような気がするのですが。ちなみにオランダ版だと「ハンスとウィム」になってます。ローカライズに節操ありません(苦笑)。

 「All the NEW's」は「新製品がいっぱい!」という表記でした。この年に関しては内容に偽りなしです。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/2/?id=113
 2頁目。いきなり「上級基本セット」の紹介。

 それだけエキスパート向け「上級基本セット」はこの年の目玉商品であり、それをアピールするがためのこのカタログ「レゴエキスパートガイド1976」であったのでしょう。コンセプトが一貫しています。

 「上級基本セット」はタイヤや窓、ミニフィグ(旧ミニフィグ)がレゴランド系のセットやホビーセット(エキスパートビルダー)と共通しているのも特徴。他のラインナップに比べて基本セットが見劣りする・古臭く見える……ということがありませんでした。

 ちなみに#910は近所の子が持っており、よく一緒に遊んだものでした。対象年齢7歳位上とか書かれていますが、当時友人5歳自分6歳だったような気がします。

 手にはいりゃ、また遊んでみたいセットです。
 また、以前も記しましたがこうしたコンセプトのセットは現代にも欲しいもの。大人のレゴ再入門に使える基本セットが皆無ですからね。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/3/?id=113
 3頁。
 レゴランドの車。「友達にプレゼントしよう!」というコピーが面白い。自分でお小遣いを或る程度使える層を意識しているわけです。この辺は小二病のプライドをくすぐっています(笑)。
 余談ですが、自分が小学生の頃は友人の誕生日に持ってくプレゼントは数百円のプラモデルの小箱が定番でした。子供の行動圏内にプラモ屋ありましたけど、玩具屋なかったですね。

 ラインナップ自体は日本のも差異なかったような気がします。ただ、#696のバスストップは非掲載だったような。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/4/?id=113
 4頁。
 「トム&ジャック建設(株)」
 いきなり飛ばしてます。表紙にも載ってる目玉の新製品は#387。英文ですが「晴れた日には道路を建設したりします」とかあります。ええと外で実際の砂とかつかって遊べますってことで良いのでしょうか。楽しそうですけど、痛みそうとか、細かい部品なくしそうとかママにダメ出しされそう?

 #384のロンドンバスはレイアウト上の効果狙って意図的に製品写真ではなく、イラストにしているのでしょうね。このカタログでは、この種のイラストが効果的に使われています。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/5/?id=113
 5頁。
 #387の組み換えモデルがイラストで提示されています。なんでも造れるアイディアセットであると。

 #386の救急ヘリは旧ミニフィグ入りで、どちらかと言うとレゴランドカテゴリかも。これも組み換えモデルが押し出されています。今でいうならクリエイター的?

 右側は船シリーズ。2種とも新製品です。
 お風呂ではなく、実際に海で遊ぶというシチュエーションは魅力的に過ぎます(パーツ無くすの怖いけど)。今はカタログでこうした演出はできなくなってしまったのでしょうね。
 英文意訳すりゃ「トムとジャックの二人は、海に行くときはレゴを忘れることはありません」。子供心にも「無理あり過ぎだろ!」と思ったものでした(笑)。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/6/?id=113
 6頁。
 「トムとジャック チャンピオンビルダーになる」
 このカタログのインパクトは、言葉遣いの大仰さにあるような気がします。

 英文の「これらのモデルを自分だけで作ってみよう」というのは良いですね。建物系のビルドは「親に手伝ってもらった」が割と多かった気がします。それに対する「挑戦」でしょう。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/7/?id=113
 7頁。レゴランド建物系続き。

 1976年のラインナップだと、旧ミニフィグ入り製品が多数派になっていきます。
 新製品#370の「警察本部」は傑作でした(やはり友人所有)。デザインの方向性が後世の街シリーズやCityの警察署セットの源流となっています。その意味で歴史的意義が大きい。

 その一方で、ラインナップから定番の「普通の家」が姿を消したのはやや残念なこと。1978年に街シリーズが始まるまで空白となります。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/8/?id=113
 8頁。汽車シリーズ。
 「レゴ汽車セットだけが、電動列車を自分で作り上げることができます」。レゴトレインの本質。

 子供の時は、この写真のレイアウトでさえ「たくさんの直線とポイント、クロスレール。いいなー」と指咥えて見ていたものでしたが……今見るとシンプルですね。ちなみにこの写真の配線は9VだとショートするのでNGです(ギャップ切りまくればなんとかなりますが)。

 写っているのは#182 4.5Vの急行列車セット、あと新製品の#183ディーゼル機関車セット。但し後者はこのカタログに掲載されていません。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/9/?id=113
 9頁。汽車シリーズ続き。
 掲載ラインナップは当時の日本での扱いとほぼ共通です。この時代イギリスも4.5Vのみの扱いでした。
 ただ、日本では#147冷蔵車ではなく、#137客車の方がカタログ掲載。また、#183のディーゼル機関車セットも掲載されていました。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/10/?id=113
 10頁。刷新されたモーターセット。
 一見これまでの製品と変わらない外見ですが、1976年のものからテクニック軸の出力が1軸追加されています。この頁もイラストが効果的に。3種類の車輪を使えますよ! と。
 また、上の写真は多彩なモーターの使用例。バッテリーカーなしで汽車を走らせる提案もあります。信号機での停止や、バーでの方向転換を考慮しなければこれでも良いんですよね。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/11/?id=113
 11頁。パーツ。
 特筆すべきことはないのですが、アイディアブックがこの年から新版になっています(#222)。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/12/?id=113
 12頁。
 「ジェリーは、トムとジャックに本物のレゴエキスパートワークを見せてくれました」
 ホビーセットと言われるカテゴリの頁。お兄さんの嗜む上級者向けセット、という感じが凄くよく伝わってきます。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/13/?id=113
 13頁。
 最終的には部屋に飾るものだ、と云ってるところもオトナ志向です。

 #396 Thartcher Perkinsはこの年の目玉新製品。大きなイラストはインパクトあり。
 ただ、子供心に「コレいらない」とか生意気なこと考えてましたが。システムに乗ってないディスプレイトレインモデルへの抵抗は既にあったんですよ。

 対してノートンモーターサイクル、ハーレーダビッドソンは出来の良いモデルで何時かは欲しいなとか思ってました。ですが、バイクのホビーセットも後が続きませんでしたね。出来よくても、バイクは需要限られるのかしら。テクニックになってからは定番ですけれど。

 蛇足ですが。
 トムのお兄さんの名前がジェリーって……。親は(もとい、このカタログ作った奴は!)何考えてるんでしょう(笑)。チーズつまみ食いした兄を、弟が追っかけ回してるのかいな?


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/14/?id=113
 14頁。
 「トムとジャックは、弟や妹、友達にレゴをプレゼントしたい」
 チャンピオンビルダーは弟や妹にもレゴをプレゼントしなければいけません。というか、低年齢向け商品・女児向け商品を載せるための無理を感じます(笑)。

 ホームメーカーは日本では扱っていなかった家具単品が掲載。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/15/?id=113
 15頁。
 イギリス版ではスペアパーツ注文頁。
 ここが日本ではどういう扱いになっていたかが思い出せません。順当に考えれば、14頁の低年齢向け品で水増ししてた可能性が高そうですが。


http://www.peeron.com/catalogs/1976/medium/16/?id=113
 16頁。
 裏表紙。
 イギリス版ではキャンペーンに使われています。日本語版ではやはり不明。

====================================
 さて。
 1976年は表紙でも謳われるよう新製品が多く、やはりレゴが1970年代的なものから1980年代的なものへと代わってく時代を感じるのです。
 しかし、その多くは「旧ミニフィグ」「ホビーセット」「青レール」のように、後世の「ミニフィグ」「テクニック」「灰レール」と急激な変化で歴史に埋もれていくのですが。
 大変革のちょっと手前。革命の前夜。

 ただ、管理人にとっては幼時に親しみ、そして憧れた、一番思い出深いレゴたちでもあります。


 カタログそのものはやはりインパクトのあるもの。
 それまでのカタログはほぼ例外なく「効能書き」「デュプロ」「基本セット」……最後の方に「汽車」や「モーター」という、頁が進むごとに対象年齢上がってく台割でしたが、このカタログはその原則さえ壊してました。
 今にして思えば、よくぞこの型破りなカタログの日本語版を作ったものです。同年には「普通の」カタログも有りましたのに……。関係者の英断に感謝。

 それにしても。
 この時代にはレゴのエキスパートとかチャンピオンビルダーって言葉は実感も、また実像も無かったでしょうね(例外がレゴ社の社員か?)。
 今の、社外にさえエキスパートやビルダー、そして「チャンピオン」が居る世界。アマチュアの枠に絞っても大人のベテランレゴファンが当たり前になってるなんて想像もできない時代でした。
 幼時の自分も、まさか自分が30余年後にレゴやってるなんて思わなかったのですよ!
 
posted by 関山 at 01:40| Comment(2) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月13日

【昔のレゴ】「1975年日本版カタログ」デザインも文章も垢抜けた一冊!

 所有するTom様より、転載・掲載許可いただけましたのでbrickshelfに掲載致しました。

 感想、コメントは以前の紹介記事のものも参照ください。
【記事紹介】「子どもたちは、なぜ、レゴで遊びたがるのでしょう。」〜tom様の提供の「1975年版カタログ」および
【記事紹介】続:TOM様提供の1975年版日本語カタログ。トレインにテクニック、いや「汽車」に「モービル」です。
 全16頁カラー。印刷箇所は不明。
 この年は1974年まであった価格表示が無くなりました。無くなったままというわけではなく1979年には復活しています。この後も価格表示はあったり、無かったりで今に至ります。


 表紙。、1974年に引き続き「レゴ・ファミリー」が押し出されています。建物は基本セット仕様の33度スロープと、ブロック屋根のもの。樹木はこの頃から採用の三角の針葉樹です。
 手前の汽車は基本セットで作ったものか? トレインシステム仕様ではありません。

 キャッチフレーズは
「レゴには、遊ぶたびに新しい発見があります」
 また、右上LEGOロゴ内には「考える力をつける レゴ」とも。

 虹は七色ではなく、当時のレゴ製品の箱にも使われていた「基本五色(黒・白・青・赤・黄)」を表してるのでしょう。
 1974年比較で、えらく垢抜け、モダンになった印象です。これは中身にも共通。
 1980年代にも通じる、レゴの新しい時代が始まる予感を感じさせるのですね。


 2頁。
 白バックに明朝体が実に上品。カタログ類はこのデザインラインが1980年代まで続いた印象があります。

 「子どもたちは、なぜ、レゴで遊びたがるのでしょう。」
 お馴染みのレゴの概説頁。1974年の教育ママ御用達な雰囲気というかまるで香具師の口上のようなのから、随分とソフトタッチに。此れ位がいいのですよね。

 「ブリック2つで何通りの組み合わせがあるか……実に30数通りもあります」。の下りは、さり気なくレゴの数学的奥深さを示唆しているような。また<<続きを読む>>
posted by 関山 at 21:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月10日

【昔のレゴ】「1974年日本版カタログ」

 既にオールドレゴラバーズオンリーの「オールドレゴ資料館」で公開済ではありますが、別口で或る方より頂いた原本が手許にありますので、紹介することにします。全16頁カラー。印刷は西ドイツ。

 なお、スキャナが不調のためデジカメ取り込み画像となり、お見苦しいことご了承ください。


 表紙はこの年より登場の「ホームメーカーフィグ」を正面に押し出しています。当時は「レゴファミリー」と称していました。
 さぁ「レゴ(R)」で遊びましょう!
 の「レゴ(R)」のカタカナロゴは他ではちょっと見たことがありません。
 なお、「LEGO」ロゴそのものの変更は1973年からです。


 2頁。
 所謂「レゴの効能書き」を記した頁ですね。
 「レゴは子供の成長にかかせない遊び道具です」
というキャッチフレーズが、物凄く「効能書き」っぽい。
 「創造力。これこそ、子供たちがこれからの時代を生き抜くカギなのです」
 ちょっと大げさというか、創造力持ち上げられすぎですって(笑)。まぁそういう時代だったのでしょう。
 「遊びの道具を選んでさしあげるのはご両親の責任です」

 うわ……。重い。本当に重い。教育ママ(死語)全盛期ってこの頃だったのかしら?
 
 今から見ると突っ込みどころ満載で面白い文章ですが、当時の子供としてみたらレゴで遊ぶの嫌になりそうです(笑)。なんか押し付け感というか。教育知育玩具感というか。
 今のレゴの売り方に欠如してる要素が詰まってるといえばそれまでなのですが、行き過ぎもちょっと何だな……と思うのでした。
(1975年は流石にソフトタッチになっています)

 なお、対象年齢の「A」「B」「C」「D」の区分はこの年から(1977年ころまで)。
 製品の箱にもマークが入っていました。男女の別は意識されていません。また、具体的な年齢は記されていないので、却って戸惑う場面もあったんじゃないかと思うのですがどんなものやら。

 ところで。
 妙に気になるのは「丸ゴシック体」のレトロ感というか、奇妙な垢抜けなさ。
 調べてみると「石井中丸ゴシック体」という書体なのでした。

 上:石井中太丸ゴシック 下:ナールD

「文字の巨人 中村征宏さん」より

 現在PCのフォントも含め広く使われている丸ゴシック体というのは「ナール」の影響受けた、1970年代以降にデザインされたもの。但し、1900年ころから篆書体的な古典的丸ゴシック体というのが存在し、「石井中丸ゴシック体」(1956年)は未だその流れも汲む、今から見ると古風なものです。
 欧州での印刷ゆえ写植にも制約あったはずで、結果、国内の印刷物よりも「垢抜けない」ものになってしまったのですね。

 そういえば、1995年ころのOlivetti社のノートPCの日本向け製品のキートップ刻印のかな等の表示もなぜか「石井中丸ゴシック体」でした。その製品(Echos44C)を所有していましたが、当時としては「レトロ感」に満足していたものです。

 閑話休題。レゴカタログの古典丸ゴシック体の使用は1973・1974年だけで、1975年以降は明朝体中心となり、却ってモダンデザインとして品良くなっていくのです。
 

 3頁。デュプロ。
 ラインナップは1972年版にも<<続きを読む>>
posted by 関山 at 20:32| Comment(4) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月07日

【昔のレゴ】レトロレゴの話題幾つか

◆オールドレゴラヴァーズオンリー〈ブログ版〉より


 オリジナル鉄道橋
http://old-lego.blog.so-net.ne.jp/2012-12-23
 先方の記事

 往年のアイディアブックに有りそうな鉄道橋。昔の部品だけで作られているのですね。
 見事! そして美しいです。青レールのレイアウトに組み込んであげたいですね。この橋渡る4.5Vには惹かれます。


 レゴと鉄道模型

http://old-lego.blog.so-net.ne.jp/2012-12-08
 先方の記事

 1970年代の雑誌記事やら、或いはドイツの鉄道模型カタログにレゴがストラクチャとして使われていた……という記事です。高さ3ポッチの1972年頃までのドアがHOスケールに合っていた、というのは彗眼です。レゴミニカーが1/87で合ったことも含めて「なるほど」と。

 上に引用した写真は「とれいん」誌の1977年1月号(通巻22号)「ポプラー広場」ですね。
 管理人も後年に古本屋で購入したものですが、この号保有しています。レゴ復帰のはるか前のことではありますが、この記事に惹かれての購入でした。
 先日実家から掘り出してきましたので、折見て紹介してみたいです(その価値があります)。
 
 それから、趣旨は違いますが、今なら(いや、1980年代以降なら)灰レール12V辺りでオールレゴで再現も可能かなと思ったりもしたのでした。灰レールがガチで鉄道模型システム目指していたことも思い出されるのです。


◆Modélisme hebdomadaire より


 先方の記事
http://skt48.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/police-6f2e.html

 「#394 ハーレダビッドソン」(1976年)を復元されたという話
 まだレゴテクニックが無かった時代、特殊なパーツをほとんど使わずにこれだけの造形をやってのけているというのは感動もののような気がします。
 というコメントは全く同感です。

 さて。
 このハーレーは幼い時期のカタログに載っていたのを覚えています(ホンダやカワサキじゃなくってハーレーとノートンってところが如何にも当時……)。
 フィグスケール(但し旧フィグ。手足ない奴)の街や車に惹かれていた頃でしたので、この種のモデルに当時は興味有りませんでしたが……。

 今になって改めてこのモデルを見ますと、ブロックのプリミティブさと、プロトタイプの美しさがミックスした、この時代ならではの結晶って感がひしひしと。パーツの見立てや応用も素晴らしい。
 特にエンジンの組み方が、今から見ると「えっ?」って感じですが、これも立派な表現方法。ミッション廻りもハーレーっぽい重量感があります。シートとタンクの隙間も堪りません。
 「今のリアルなレゴも素晴らしいけど……」という、レトロレゴを語る枕詞がさらっと出てくる逸品です。


◆Yakko通信 より


 青レールとモノレール

 先方の記事(写真多数)
http://blogs.yahoo.co.jp/yakko35_21/53750106.html

 久々に青レール4.5Vを展開されたとか。物凄いボリュームです。さすがAP氏!
 クロスレール使って狭いスペースでも走行距離稼ぐのも「工夫」ですよね。


 近作のPowerFunction蒸機も青レールに意外と似合う。4.5V円筒型電池ケース利用のタンク車も懐かしい作品です。
 他にも緑白ツートンの自由形客車とかが健在。今のリアルな車輌と並んでも違和感が少ないのがレゴの良い所。

 モノレールのリバース配線も「モノレール」ならでは。あ、でも4.5Vでも可能ですね(12V・9Vじゃ不可。PowerFunctionじゃ運転面倒)。今度やってみよう。
ずっと車体長40ポッチクラスのフルスケール車両の製作が中心でしたが、青レールを走るチンマリした車両もこれはこれで魅力的。
 レゴトレインは古いものも近年のリアルなものも並立して楽しめるのも「利点」だと思うのでした。
 
posted by 関山 at 01:43| Comment(3) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月13日

【昔のレゴ】nagaki様のからの頂き物:その5「1972年日本版カタログ」

 オールドレゴラバーズオンリーの「オールドレゴ資料館」には、1968・1969・1970・1971・1973・1974年の日本版カタログが掲載されています。その中に
1972年版カタログは海外では存在しますが、日本版はなかったようです 
との記述がありますが、nakaki様から頂いたデータの中に「1972年日本語カタログ」はありました。
 一応、1968年以降レゴの日本版カタログは毎年発行であったようです。
(但し、現状ネット上で閲覧できるのは1975年・1979年版のみです。1981版はデータを別口で頂いているので、何時か記事にしますが。ただ、1976・1977・1978辺りはまだ闇の中。ミニフィグの初代が出てきたりで面白い時期ではあるのですが)

 1972年日本版カタログは全16頁のカラー。印刷はデンマーク。


 表紙。日本語の文言が一切ありません。恐らく世界共通。
 デザインが1971年版に比べるとずっとモダンに、上品に。そして垢抜けています。
 「72」のサンセリフの書体も、1970年代半ば以降のレゴではおなじみですよね。対して未だ「System」と入った旧ロゴマークは古く見えますが。


 2頁目。レゴの特徴を紹介した頁。「空想力と創作意欲」
 ここは「親御さん」向けの記述です。この頁のレイアウトも美しい。1971年までの商品を並べただけのものとは一線を画していましょう。


 3頁目。デュプロ。
 未だ3セットのみの掲載です。新製品#514の、新部品アーチパーツを見せる箱デザインが面白い。それ以外は基本ブロックと台車パーツのみ。

 余談ですが、<<続きを読む>>
posted by 関山 at 22:05| Comment(4) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月30日

【昔のレゴ】nagaki様のからの頂き物:その4「1969年日本版カタログ」

 1969年日本語カタログは既に『オールド・レゴ・ラヴァーズ・オンリー』の方で既に紹介されておりますが、コメントつけたりしたいので敢えてこちらでも掲載させて頂きます。
 また、1点のみですが、明確な「違い」もありますので重複掲載も無意味でもないと思います(種明かしはこの記事の最後で)。

 全16頁。1967年版の2倍の頁数ですが、そちらでは未掲載だったモーター・汽車関係も掲載されています。
 ただしそれでも頁には余裕あり。空いた頁にはレゴの解説的な要素が多いのが特徴でしょう。


 表紙。色気のなかった1967年版よりずっと鮮やかになりました。
 そういえば、汽車シリーズ表紙のカタログはそんなに多くないような気がします。カーブレール使いこなした鉄橋は見事。ただ、前後の勾配は4.5V動力車でも登れるのかしら?

 なお、上記「オールド・レゴ・ラヴァーズ・オンリー」によると、ドイツでは同じ表紙で1968年版とのことです。日本での1968年版は存在しない可能性があります。


 2頁。
 レゴの特徴を記した頁です。特徴自体はよく云われるところですが「レゴの組立ブリック」という表記に時代を感じます。

 「何時間も……何日も……そして何年も……」
 この読者諸兄には「……さらに何十年も……」の方がいらっしゃるのでしょうね。無論、管理人もです(ブランク含む)。まぁ、このカタログ作成された地点では、ン十年後に大人のレゴファンがここまで育つことは予見されていなかったでしょう。

 あと「あなたが」という表記も注意。このカタログの想定読者対象は親御さんではなく、ユーザーの子どもたちなのです。ただ、その割には漢字だらけですが。


 3頁。
 レゴの組み方概説。基本中の基本。余談ですが、1979年のカタログにも同じ図が使用されています。
 で……今のマニア組みだと「×」にせざるをえないことってありますよね(苦笑)。塗り分けの表現するとかの理由で。


 4頁。
 まだ、レゴの解説が続きます。実に悠長ではありませんか。

 「犬」にも「飛行機」にも<<続きを読む>>
posted by 関山 at 23:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月28日

【昔のレゴ】nagaki様からの頂き物:その3「1967年日本版カタログ」

 1967年の日本版カタログは以前……2005年よりbrickshelfにアップされており、取り上げたことがありました。

 既にご覧になった方も多いと思いますが、思えば、ここから日本でのオールドレゴ研究は始まった感があり、1967年版はそれこそロゼッタ石的なもの。

 今回、nagaki様から頂いたデータにはこの1967年盤カタログも含まれていたので、再度解説・紹介することにします(brickshelfへのアップは重複になるため控えます)。

 正方形。カラー。全8頁。印刷はデンマーク。

 表紙。さり気なく「1967年版」とか申しましたが、昭和の時代って西暦は「意図的・意識的」にしか使われていなかったことを思い出します。当時の感覚としては「昭和42年」ですね。

 それにしても、地味。
 一見、黒+赤の2色なのですが、よく見るとカラーなのです。


 2頁。最初のページは基本セットの紹介です。
 「広く贈り物としても喜ばれている」というコピーは<<続きを読む>>
posted by 関山 at 22:12| Comment(4) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月08日

【昔のレゴ】nagaki様からの頂き物:その2「#112/#113用のパンフレット」の大小 1966年

 前回に引き続き、1966年レゴトレインレゴ汽車シリーズ創始期の印刷物資料の紹介です。
 大小とも1966年? 恐らくは112か113(あるいは他の4.5v製品も?)に入っていたものと推測されます。
 なお、どちらもデンマーク印刷。

 まずは「小さい方」から。4頁。

※ 画像はクリック拡大
 表紙は機関車#112。
 裏表紙は遊んでいる様子。1970年代の末までは必ず「白人」でしたね。

 手前にはブロックを組み合わせた人形や、売店のワゴンも見えます。

 2−3頁
 上半分はモーターと電池BOX、台車セットの紹介。
 余談ですが、青レールのレゴ汽車でボギー車が登場したのってこの1966年だけです。以後、1980年の灰レールに移行するまでボギー車は一時消滅します。

 下半分は#113の紹介ですね。ボギーの客車がえらく立派に見えます。客車の窓配置が一部不規則なのは却ってリアルに見えるのですね。
 行き先表示は写真にある欧州大陸版とイギリス版(Glasgow London Manchester)があった模様。当時の対英国戦略は知る由もありませんが、ローカライズは印象的です。


 そして、大きい方。こちらは16頁もある、ちょっとしたアイディアブック!

 表紙及び裏表紙。
 表紙。赤い屋根と白い壁の屋根がいい感じです。

 裏表紙はモーターと電池BOXのアップ。
 
<<続きを読む>>
posted by 関山 at 21:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月07日

【昔のレゴ】nagaki様からの頂き物:その1「動くレゴ」1966年

 nagaki様から頂いたスキャンデータ他、データ・現物共に古いレゴの印刷物資料(日本語)が充実しつつあります。
 こうした資料はアップの仕方によっては「散逸」してしまいますので、なるべく【昔のレゴ】カテゴリに固め、アップ先も世界性を考えて「brickshelf」にする方針です。

◆◇◆◇◆◇◆


 今回は、1966年のレゴトレイン登場の「おさらい」として、1966年の日本語資料「動くレゴ/レゴにモーターをつけましょう」を見てみましょう(全8頁)。

 なお、この年の製品についてはこちらも参照下さい。
【レゴトレインの歴史】年度別レゴトレイン製品史1 1966「レゴトレインスタート!」


 画像は全てクリックで拡大です。
 表紙/裏表紙
 カラーで8頁というのは1966年当時のカラー印刷物の高価さを考えると思い切った仕様。なお、印刷箇所の記述は後年のレゴ印刷物と違い、見当たりません。
 但し、輸入元の「朝日通商株式会社」の記述ありますので、日本で印刷したものと推測されますが如何に?

 表紙を飾るのは#113。「汽車 豪華セット(モーターつき)」。価格は6900円。
 当時の6900円といえば……相当に高額です。例えて言えばHOゲージ鉄道模型の入門セットとか(国産品・メルクリンとも)、金属製のHOゲージの蒸気機関車完成品※とか購入できる金額でした。

 と、記して気が付きました。今もNゲージの基本セットは1万円超位でありますし、HOゲージでもプラ製なら1万円超位で完成品の機関車買えますよね。あんまりこのへんの「相場」が40年近くで変わっていないのです。
 そう思うと、6900円という価格は考察の余地ありそうです※※。

 ※:金属製の手工芸品に関しては、一番派手に値上がってしまっているので比較対象としては不適切でしょうね……。
 ※※:所得は低かった時代ですが、現在と違って「伸びていく」「成長していく」過程であった点は注意する必要があります。

 なお、#113のセットには写真のような橋脚は含まれていません(笑)。

 裏表紙は#115。電動汽車セットでも#113よりグレードの落ちるセットで4800円。このセット、バッテリーは貨車等に積まずに、有線リモコン式という前代未聞の構成でした。無論、ユーザーレベルで貨車や機関車に積み直すこともできたでしょうが……。
 「No100.101.111を組合せたセットです」という記述は面白いですね。箱のなかに箱……というわけではなく、飽く迄内子部分を共用しているだけと思うのですが。



 2−3頁
 「作品集(80頁)¥100」というのはアイディアブックでしょうか。型番がないので検索は困難か……。
 「モーターには二組の金具」とありますが、このころの4.5Vはコネクタが左右セパレートでした。

 「2:モーターに乾電池ケースを直接取り付ける場合」この使い方がサポートされていたのは1974年ころまででしたね。以後、電池ボックス底の接点は廃止されてしまいました。

 モーター用の車輪が通常の車輪と「別」であったのは初耳でした。軸の先が削られてて、モーター内の軸と噛みあうのですね。
 調べてみると、bricklinkでも「wheel1b」などと区別されていたのでした。

 1971年以降の4.5Vモーターでは通常の車輪使えるようになっており、そこは進歩している由です。



 4−5頁
 カタログ的な製品紹介。価格も記載。
 レールの500円は高いかも。当時 雑誌「鉄道ピクトリアル」が190円でしたから……。

 モーターと電池ケースのみは2650円……。やっぱり、高額? モーターセットの格好いい梱包は「高級品」であったことを物語ってます。
 余談ですが、9Vのころからモーター系の梱包は「箱に放り込んであるだけ」「袋に入ってるだけ」という簡素なものになりモーター自体も大幅に廉価になりました……無論、これでよいのです。

 台車セット、台車セット(大)は足回りのみのセット。これは今も欲しい?
 #112の機関車。当時の背の高いモーターの上に電池BOXを載せた作りゆえのちょっと強引なスタイル。しかし、厳しい制約の中で、よくぞここまで「機関車」として納得の出来る形状にまとめられたものです。今の目で観ると、ユーモラスさな魅力にさえも!



 6−7頁
 豪華なモーター? #100の紹介。「モーターにホコリがたまったりゴミが入る心配はありません」。当時の模型用モーターは今の永久磁石使った密閉型だけではなかったはずで、ホコリやゴミの心配する必要もあったのでしょう。

 そして初期型4.5Vモーターの断面図。「モーターは箱の底に密着されていますから絶対にとらないで下さい」。後年の4.5Vモーターがユーザーによる分解整備を前提にしていたのとは対照的です。
 そういえば、後年の4.5Vモーターには前後ともにプラグがありますが(上部も合わせて計3箇所)、このタイプには後部1箇所にしかないのですね。

 右は#101電池ケースの紹介。こちらは至って普通の記載です。
 あとはカタログではお馴染み「販売店」欄。

 brickshelf版はこちら参照(検閲済)
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=516088
 
posted by 関山 at 23:40| Comment(2) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月13日

【昔のレゴ】続minitallia/1979年版 日本語カタログ

 minitallaという1970年代前半にイタリアのみ(?)で発売されたセットの窓・ドア部品が1978年以降のミニフィグ規格の窓部品のルーツになった話は前に出しました。
 そして、その「オーパーツ的」な窓・ドア部品のみが1970年代後半、一部のレゴセットにのみ使われた、そのセットは日本でもカタログ掲載され、発売されていた……というミステリアスな事例も。

 そのセットに関する情報提供をお願いしたところ、得られたのは1979年の日本版カタログのスキャンデータという「稀覯書」


 1979年 日本版カタログの当該部分の拡大。
 日本での型番は「#1902」。しかしbricklinkでは当該セットの番号は「2」とされています。
 アイディアブック入りの廉価な入門セットとしての立ち位置は後世の「青いバケツ」のルーツかもしれません。
 また、レゴのパッケージで「日本語」が入った最初のセットの可能性もあります(除:汽車セットのシール。あれは各国語にローカライズされてたようですから)。
http://www.bricklink.com/catalogItem.asp?S=2-11
 bricklinkにおける「#2」。パーツリストあり。


 1979年カタログの、#1902の掲載ページ(7ページ目)。
 当時の日本での立ち位置もえらく特殊なセットであることが伺えます。
 他の「基本セット」群とは明らかに品番体系・パッケージデザインが異なっていますから。

 一次文献が得られたと言え、結局「日本におけるminitalia」という最大の謎は簡単に解けそうもありません。たとえ当該の「#2」や「#1902」を入手できたしてもオーパーツが手許で増えるだけでしょうし。
(ちなみに基本セットのたぐいで古いものは「散逸」するため、入手は至難です……)
 
 ただ、レゴ社がミニフィグに合わせ、1978年に窓やドアの規格を一変させた時、1970年代前半の「外様」であったminitaliaの規格が採用されたのとだとしたらレゴの歴史における「minitalia」の位置は面白いものになりますよね。
 で、#2(#1902)はその歴史の落とし形見。楽しくもミステリアスです。

 以下余談として、1979年のカタログを眺めてみましょう
<<続きを読む>>
posted by 関山 at 21:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月12日

【昔のレゴ】日本で発売されていた「Minitalia」風のセットのこと

 先に「Unofficial LEGO Collectors Guide」のこと記していて、「日本で発売された『Minitalia』」が妙に気になったので。覚書として。

 まず、「Minitalia」について。
http://www.bricklink.com/catalogList.asp?catType=S&catString=394

 1970年から1976年にかけてイタリア限定?で発売されていたレゴの家セットおよび基本セット。というのが一般的な認識。但し、パチモノ説もあったり「謎の多い」シリーズです。

 さて、「Minitalia」をよりミステリアスにしているのは窓やドアの規格。

http://www.bricklink.com/catalogItem.asp?S=3-6
 1970年発売とされる「3」。
 
 窓は3×4で、シャッター取り付け可能なもの。格子が固定で入る。
 ドアは4×5。枠なしのドアです。

 

 この寸法・形状の窓やドアはレゴ公式では1978年、ミニフィグに合わせた規格として登場し、以後30年ほど定着した規格です。
 しかし、1970年当時のレゴの窓は2×4や3×6、あるいは1×2や2×1などの旧規格ファミリーの全盛期。ドアは高さ3の「開かない」ドアでした(高さ4の枠ありドアは1973年から)。つまり、大幅に「古かった」時代です。

 こうして見ると「Minitalia」のドアや窓はもはやオーパーツにしか見えません。

 しかし、ブロックに関してはこんなものが入っていたそうです。

 

 「×××」に関しては日本で流通していたパチモノブロック「オロ」を思い出される方も多いでしょう。あれもあれでパチモノの常で情報が殆ど無いシロモノですが。
(個人的には1970−80年代に友人宅に行くと、レゴの中に半分くらい「×××」が混じってて、あ、偽物だと思ったものでした。まぁ自宅のレゴもやはりアサヒ玩具のワンダーブロック混ざってましたが)

 「Minitalia」パチモノ説はこの「オロ」との類似性から来ているのかもしれません。
 関係とか真相は全くわかりませんが……。

 一応、「Minitalia」パチモノ説を否定する要素として、1973年の船シリーズがあります。ブロック部分は件の「×××」ですが、船体及びウエイト部品は当時のレゴ船シリーズと同じ物が使われていたようなので(bricklink信じる限りですが)。

 そんな「Minitalia」のシリーズと、「×××」のブロックですが、1973年で一応は収束している模様です。
(bricklinkでは1976年製品もあることになっていますが、詳細後述)

 さて。本題の「日本で発売されていたMinitalia風のセット」のこと。
 自分の記憶だと、1978年か1979年の日本語カタログの片隅に、基本セットの1種として小さめに掲載されていました(1977年にないのは確認済)。当時既にミニフィグ規格の3×4の窓が出回りだしていましたが、窓のデザインの違いには「?」と思ったものです。
(基本セットだから省略した形状なのだろうと考えてました)
 また、1984年に友人宅で現物を触る機会もありました。つまりはペーパーウエアではなく、日本で現物が流通してたということ。


http://www.bricklink.com/catalogItem.asp?S=2-11
 該当するのは、おそらくこのセット「2」。bricklinkだと1976年とあるので時代が合わない? しかし。

http://www.bricklink.com/catalogItemInv.asp?S=2-11
 パーツリストを見ると、「花」「茎」というパーツの存在が目につきます。しかし、これらは1976年にはありえない部品。定説では1978年、ミニフィグと一緒に登場したはずのものですから。
 したがって、bricklinkの1976年というのが誤記に思えて仕方ありません。1978年の製品じゃないかと予想しますが……さて?
 
 なお、このセットで「Minitalia」といえるのは窓とドアだけ。他の部品はすべて普通のレゴと共通です。1984年に触った際も、窓とドア以外は普通でした。
 
 この流れから言えるのは、「Minitalia」は決してパチモノではない。何かの故あって1970−1973年頃にイタリア向けを別工場別ラインで製造されたものではないかと?
 そして、シリーズ収束後の1978年、窓とドアの金型だけを再活用し、当時の基本セットに混ぜて出荷した……と。
 この辺は飽く迄憶測です。やはりどこかでパチモノが混じっているのかもしれませんから。


http://www.bricklink.com/catalogItem.asp?S=2-8
(画像は上記より)

 なんであれ、ミニフィグ規格の窓やドアが1970年に既に開発されていた謎は解けません。箱絵見るとレゴの旧ロゴとのミスマッチが非常に不気味ですし。箱デザイン自体が当時のレゴに対して、あまりに洗練されてないのも気になるところ(イラストがちょっと稚拙ですよね)。
 この辺の謎、先の「Unofficial LEGO Collectors Guide」は解き明かしてくれるのでしょうか?
 

posted by 関山 at 23:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 昔のレゴ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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