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2011年07月07日

【考察】レゴで萌え的テーマやるなら「ボーカロイド」はどうでしょ?

 去る7月3日ですがロサンゼルスでの初音ミクコンサートが大盛況に終わったようです。

http://www.cdjournal.com/main/news/hatsune-miku/39289
 バーチャル・シンガー「初音ミク」が7月3日、米ロサンゼルスで開催されたライヴ<MIKUNOPOLIS 2011 in LOS ANGELES>で歌声を披露! 鮮烈な海外ライヴ・デビューを飾りました。
 
 初音ミクのライヴが開催されたのはロサンゼルス最大のライヴ会場「NOKIA Theatre(ノキアシアター)」。事前に発売された入場チケットは約2週間で完売、ライヴ直前の6月30日には地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」で「デジタル歌姫“初音ミク”が今週末のアニメエキスポで全米デビュー」と紹介されるなど、日本に負けない盛り上がりに。
 他、詳細は以下へ。

中の人たちが語る 初音ミク全米デビューの興奮 ASCII.jp
http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/048/48251/
「米ロサンゼルス 初音ミク コンサート」が感動の大成功!! 新たな伝説の誕生へ
http://blog.livedoor.jp/insidears/archives/52473585.html
 etc。

 初音ミクというと、米トヨタでのCM起用も知られるところですね。ボーカロイドそのものの「英語化」も実現するようで、既にボカロは確実に世界に通じる日本文化の一つになっているのでしょう。そしてお馴染みのキャラクターたちも国際性を持っているのでしょうね。

 そう、国際性。それこそ、レゴとの相性はいいんじゃないでしょうか?
 権利元は特定の玩具メーカーともくっいていない筈ですから、権利取得も難しくないはず。

 なにより「クリエイティブなツール」という性格ではボカロとレゴは最高に相性が良いはずなのです。


 製品企画は普通に考えれば以下のようなものが出てきますが。

 スタチュー
 コレクタブルミニフィグ
 ミニフィグ+何か
(ロードローラーやタコなど。スタジオセットや楽器)。

 あと、何らかの「音・音楽・作曲」と組み合わせたハイテク(死語)なツールがあれば面白いとは思うのです。ブロックを組みあせるようなUI作曲できるソフト……みたいなのじゃダメでしょうけど(発送が素人すぎる)。もっと大胆なアイディアが欲しいですね。あぁ、ここはもっと頭のいい人(音楽作れる人)の意見を伺いたいところです。
 ……もっとも、消費するだけなら、「MP3再生ブロック」と「ICチップ入のミニフィグ」の組み合わせあたりが無難なのかもしれません。前者は普通にMP3プレイヤーとして持ち歩けますし。

 まぁ今のとこ「思いつき」レベルなので【考察】とか【レゴ社への意見】というにはまだ弱いかもしれませんね。でも、レゴで萌え的なテーマを考えるなら一番現実に近く糸は思うんですよ。なにより、対象に性差がなく、年齢層的にはレゴ離れしやすいティーン以上を狙えると。また誰もに好かれそうなキャラクターというのもポイントです(ここは元来ストイックなツールであるがゆえ、と)。
 アニメと違って(また、レゴ社が版権取ってきた映画とも違って)消費スピードが早すぎないのもメリットになりましょうね。

 最後に、参考までに。

 
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=400124
 mumu様のミク。ねんどろいどサイズ。

  
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=455580
 chaosbrick様の作品。ミク・リン・レン。リアル系の造形。

  
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=339543
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=349957
 pero様の作品。思い切ったディフォルメ系。


http://www.nicovideo.jp/watch/sm14616781

 
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=474393
 Suu様の作品。リン・レン(ねんどろいど)とロードローラーの動画。

 ミニフィグの見立て作品は意外と見つからないですね。まぁ緑の髪パーツは流石に難しいですか。
posted by 関山 at 19:25| Comment(2) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月03日

【考察】「日本限定レゴ」#21000の国際相場に思う。



 Cuusooから企画実現の「しんかい6500」は当然ながら「日本限定」モデルです。

 在庫状態が微妙になってきたとはいえ、マケプレですが4830円+送料で買えるこのセット。どう考えても他の10000代に比べても生産数は多くなさそうですし、再販もされにくそうです(他の業界なら「予約分のみ受注生産」みたいなアイテムでしょう)。

 そんなわけで、bricklink相場は既にプレミア付いちゃってます。
http://www.bricklink.com/search.asp?itemID=98503
 思えば、世界に広く流通してる海外製品を安く手に入れるための我々日本のレゴファンの苦労より、日本限定の品を手に入れる海外のマニアの苦労のほうが「一般論としては」大変なのですよね。一般論というのは日本ローカル市場のみを対象としたほとんどのソフト・おもちゃ・ホビー商品など全てで。

 あと、「予約分のみ受注生産」で思ったのですが。
 レゴに関しては「需要がある限り、可能なかぎり製造は続ける」という有り難い習慣もあります。例として#10194は何ロットも製造されてますから。通常品や通常の#10000台で「需要はあるけど、限定数に達したから生産打ち切り」はほとんどない筈です。
(日本に入ってこなかったり、日本に入ってくる数が限られてたりするのは別の話として)

 因みに鉄道模型やフィギィアとかだと「予約分のみ受注生産」さえも出来ず、十分な数確保できずにかつ再販を絶対にしない(或いはむちゃくちゃ遅れる)某社や某社とかのお行儀の悪すぎる商売が多すぎなんですよ(限定版商法とか飢餓商法とも云う)。その辺をちょこっと知ってると「ああ、レゴやっててよかった」と思ったりも。
 まぁ、製造を自社工場で全部やってるがゆえ、それが出来るというのも真実なのでしょうが。


 参考:「日本の別名は天国」 大規模ガンダムショップに外国人熱狂
http://kaigainohannoublog.blog55.fc2.com/blog-entry-98.html

 ところで。
 海外だとガンプラとか各種グッズとかやはり手に入れにくいんですね。メジャー作でこれですから、確かにもっとマイナーな作品(此処で言うマイナーは「エヴァ」や「けいおん!」クラスですよ!)のファンは苦労されているのかもしれません。
 やっぱり日本に住んでて「レゴやってる」のは間違いなのでしょうか……(苦笑)。
posted by 関山 at 23:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月01日

【考察】未だに見えてこない新女児向け製品/女児向けアクションテーマは如何に?

 先ず、レゴ女児向製品の歴史は過去に記したのでこちら参照。ホームメーカーからベルビルまで。
http://legotrain.seesaa.net/article/141039910.html



 そういえば、日本ではクリブリ限定のレゴの女児向製品、ベルビル(Belville)の新製品投入は2008年の#7583・#7585・#7586・#7587で既に終わっています。


 一応、手許にある独逸版2011年前半カタログでは#7583・#7585・#7586が未だ掲載されています。
 しかし、クリブリの冊子CBB2011ではベルビルは項目ごと姿を消しています。
(実店舗での扱いは別の話です。独逸版の掲載も流通在庫を考慮しているだけかも?)

 3年も新製品導入が見送られているというのは、1994年からのこのシリーズを続ける意志はないということでしょうか? このシリーズの評価は敢えて避けますが、日本での「一般扱いがなかった」ということでその代わりになるんじゃないかと(笑)。


 さて。
 現在の女児向けというと#5560「ピンクのコンテナ」(2009年)が地味にロングセラー(ロングテール?)になっていますね。製品構成は大変に良心的というか真面目なものです。
http://www.bricklink.com/catalogItemInv.asp?S=5560-1
 真面目なセットですが、白い馬と女の子のミニフィグが凄くいい感じ。


(ちなみにamazon.co.jpだと穏当に33%off。ピンクの部品が手に入る数少ないセット!)



 問題は、ここからシステムアップ・ステップアップする方向が極めて限られていること。

 「City」は男女比が以前よりマシになってきましたが、相変わらずの男の子向けテーマが主流です。
 他、アクション的テーマも概ね同様。まぁ女性フィグ率は少しづつ高くなっているのですが。
 まぁ、版権系では「ハリーポッター」がユニセックスなジャンルになっており貴重な存在なんですけどね。

 
   
 やはり、かつてのパラデュサ(1992-1997)的製品は必要なんだと思います。
http://www.bricklink.com/catalogList.asp?catType=S&catString=67.71
 この路線なら先の「ピンクのコンテナ」から巧くつながり、その先にCityにクリエイター(建物系)とも、果てはモジュールタウンとも整合性が取れてきますから。消費行動を繋げる意味でシームレスはとても大事!
 それから、プレイモービルやアジア系偽レゴには存在する、女の子向けのお城というか宮殿みたいなのもいいかもしれません。これはこれでキャッスルとシームレスになるように……。




 はたまた、或いは。
 思い切って女児向けのアクションテーマも今ならあってもおかしくない? 
 要はセーラームーンやプリキュア的なお題ですね。東映・東映アニメーション系は版権取得無理そうですから(バンダイべったり)オリジナルでやるしかないですが。

 それ以前にあの種のバトルヒロイン的テーマが日本(と東アジア)以外だとどれ位メジャーなのか? 少なくともセラムンもプリキュアもアジア圏の他、イタリアや独逸では放送してるみたいですね(こう云うのは北米基準で考えちゃいけません。あ、パワパフがあるのか?)
 そういえばフランスにはセラムンとパワパフを足して2以上で割っちった「トータリースパイズ」がありますね。5期まで作ってたなんて知らんかった。

 日本放送時(2002年)のOPこちら。絵柄とか演出とかの細かいこと気にしちゃいけません。でも、制作者の日本のアニメに対するレスペクトは感じられるんですよ……。


 なんだ、ちゃんと需要あるじゃん(笑)。

 勿論、ミニフィグスケールで他のアクションテーマ(ニンジャゴーとかファラオズクエストとか)とシームレスにするのは最大前提ですよ! 女児向けアクションテーマだからといって肉騎士みたいなの復活させられたら藁人形がわりに五寸釘ブッ刺してビルンドに送り付けますからね!
 なにより、ミニフィグならお馴染み「変身」の要素も「差し替え」で簡単に表現できます。他テーマとの極めて広範なシームレス性こそがレゴである強みでしょう。


 セットは「日常生活パート的なもの」「アクション・バトルシーンよりなもの」の二本立てで行けるでしょう。前者は家とか学校とかお店とか。後者は他のアクションテーマ的なもので。
 前者なら、バトルとか興味ない伝統的なレゴ的テーマのユーザにも支持してもらえると思うんですよ。それこそパラデュサの復活的な側面だって持たせられる、と。

 あと、大事なこと。
 このテーマやるからには日本……というか杉並区や練馬区辺りから絵描きと企画者を数名、ビルンドに拉致ってこないと駄目です。これが最大前提。「本場」のセンス無しで勝負するなんて無謀すぎですよ?
(エクソフォースもその辺の手間惜しんだんでコケたんだと思います。ちゃんと河森正治さんビルンドに拉致もとい招聘して企画に参加させてりゃ……)


<どうでもいい続き>
posted by 関山 at 23:07| Comment(7) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月10日

【考察】あれが欲しいこれが欲しい。Me-modelsとかにもとめるもの

 正直、【考察】というほど重くありませんが(笑)。
 まぁ、世界的大企業でトレインはほんの一部分の某社よりはずっとフットワークは軽いでしょうから、あれこれ期待したりアイディア練るのも不毛ではないと思うのです。
(というより、素人が思いつくようなことはMe-modelsさんではもう考えられているのでしょうね。でも、巷間で話題になることで企画が通りやすくなるかも知れません。無論課題な期待は避けたほうが無難でもありますけど)





1:レールのバラエティ

 1/4直線:1/2がある以上、これはすぐにでもできそうですよね……。
 1/2曲線:レイアウトの自由度や複線間隔の調整に便利です。切って作れ?
 大半径カーブ:これは既に予定されています。公式との差別化という意味で偉大な規格。
 小半径カーブ:レゴのナローカーブと同じ、半径24ポッチのもの。このカーブなら9Vトレインモーターは通過が可能なのを独自実験で確認済です。小型車両用レイアウトに。
 ポイント各種:難しいのは分かります。あの大きさのアルミ形ってコスト的にどんなものやら?
 でもまぁ理想としてはベーシックな形で最低の分岐部のみをつくり(これなら型代も最小に抑えられる)、その先に1/2曲線や1/4直線を組み合わせて様々な状況(渡り線など)に対応できるものがあればベストでしょうか?
 変形クロス:上記のポイントと組みあわせて、複線分岐や両渡り線(シーサスクロッシング)が作れそうなやつ。
 路面埋め込みパーツ:プラ製。小半径カーブにも対応で。個人的には一番欲しいですが。イメージとしては以下のようなの。トミーテックの路面埋め込みキット。

 http://www.tomytec.co.jp/tomix/report/n/nj_061.htm
 ああ、レゴ社がトミーだったら(爆)。というか、実物モデルの車と電車の玩具とその延長線上にあった廉価版鉄道模型を大事に育ててきたあの玩具会社って、業界的には稀有な存在なのかも。
(そのかわり、昔は版権系弱かったんですよね。版権系というよりは「マスコミ玩具」とかいってた時代ですか)



2:集電関係……9Vが生き抜くために

 トレインモーター……は技術的に難しい(※)として、集電車輪。
 これさえあれば何でもやりたい放題になりますから。既存の車輪ホルダーパーツに組み込める金属製の車輪(鉄道模型のような。鉄道模型系の少ロットパーツ屋さんに頼めば難しくない?)+集電ブラシ(ただの真鍮エッチング板でOK)があればあとはユーザーでなんとか出来ちゃうはずです。
 或いはPowerFunctionトレインモーターにテクニック軸の金属車輪をつけて、そこに集電ブラシを当ててという方向性も考えられます。

 ※)といっても、鉄道模型の世界だとHOゲージなどの「パワートラック」を自社で少ロット生産してしまうメーカーは昔からありました。不可能と決めつけてしまうのは早計ですね。問題は価格かもしれませんが。



3:やはり単品車両!

 以前はMe-modelsにも貨車などがラインナップされていたようなのですが、連結器部品の変更などでパーツ調達が難しくなって止めてしまったのでしょうか?
 パーツやレールに比べて好みが分かれるので微妙な部分はあるのですが、#10194では客車だけ、#10219では貨車だけ欲しいという声もある以上、デザイン次第で需要はありそうに思えます。


 さて。
 ここまで記しておいて、この種の希望が届くかどうかは、それこそユーザーの意識と「売上」でしょうか。「レゴ」と見るか「レゴ規格の鉄道模型」と見るか。ここは先に記したとおり

 カスタム品において、寧ろ別種のブランド価値が付くようになればベストだと思うのですが。
posted by 関山 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月05日

【考察】Me-modelsの「革命」。レゴトレインは「鉄道模型」になれるのか?


(railbricksのティザー画像より。ティザーだと思っていたら「そのまま」が出てしまったのが最大の驚き!)


 突然ですが、鉄道のおもちゃと鉄道模型の差ってなんなんでしょう?
 対象年齢でないことだけは明確です。今やおもちゃコレクターの多くは大人でしょうし、小学生のNゲージファンだって沢山いるのですから。
 また、HOゲージ、更にはOゲージだって半ばおもちゃからスタートした歴史はあるのですし。

 スケールとかシステム性、給電システム? これらも大きなファクターでしょう。
 ただ、今回の主題は「外部業者・サードパーティが存在するか否か?」ということ。

 多くの鉄道模型システムは、創始メーカーが規格を独占することは先ずありません。車輌や線路、周辺機器やストラクチャー、更にはそれらの「部品」や「素材」など外部業者に作ってもらうことで、相互補完的な関係を築くというモデルです。
 なにせ、1社では供給できる製品の種類には限りがあります。車輌やレールの種類が少なくてはその規格(スケールとかゲージ)は魅力がなくなり、自然と先しぼみになってしまいますから。
 ここで必要なのは、時に協調、時に競合して切磋琢磨する関係のパートナー群。
(後発の業界ですが、テレビゲーム機も同じ形態ですよね。ATARI2600の時代は無許諾・ファミコン以降はメーカー許諾という差異はありますけど。ファミコンはサードパーティで伸びたと言えますし、同じ時代に自然消滅した8bit機の有象無象はサードが参入しなかったため、自ずと滅んでいきました)
 
 レゴトレインは鉄道模型として、そこが非常に脆弱だったのです。
 悪く云えば、製品の供給はレゴ社が「一社独占」。
 クオリティコントロールという意味で独占は必ずしも悪ではありませんが、それでは供給できる製品の種類だって限られてしまいます(※1)。

 レゴ社というのは大きな玩具会社ですが、哀しいかな大企業の中の一分野としてのトレイン部門です。製品開発やら商品企画に割けるパワーは自ずと限られてしまうのでしょう。
(その中では1980年ころの灰レール12Vは特例でしたけど、あとが続きませんでした)
 そんなレゴ社の意識と、鉄道模型的に楽しもうとする先鋭的なファンの意識はすれ違ったままで、その中で2000年代半ばには9Vシステムさえも潰えてしまった……。
 PowerFunctionも良いシステムですが、それとこれは別問題。
 また、2000年ころからファンコミュニティとの連携を密にしており、ホビー的な市場は強く意識しているのも事実。されど、それもまた大企業の余力として行っている印象は否めません。
 して、大企業は大企業らしく振舞えば良いと思うのです。細かい市場は「外部業者」が開拓すれば良いのですから!


 幸いにも2011年現在、レゴに外部業者がないわけではありません。
 お馴染みのbricklinkは部品供給では最強。世界各国のパーツ類の販売を行う企業や個人もそれに準ずるでしょう(こうした環境あってこそのホビーとしてのレゴです。他の組み立て玩具にはないですよね!)。
 そして、いくつものカスタムパーツメーカー群。ミニフィグ用の武器や楽器、さらにはマインドストームの外部機器などなど。トレイン分野では「BBB」の功績はとてつもなく大きいもの(公式がBBBに追いついたのは快挙というべきですね!)。

 で、今度のMe-Modelsの「9vレール」はその流れを更に加速させていくと思うのです。
 レールというインフラを外部業者が復活させ、更にはオリジナルにはなかったハーフや長尺レール、大半径カーブレールまでも供給しようとしているのですから。

 純粋な「レゴ」に拘るユーザーの気持ちもわかります。
 でも、何時までも「2年に一度、大箱のセットしか出ない」「レールは直線と急曲線、ポイント左右(これも急な番数)しかない」なんて状況で満足できましょうか?
 「世界で一番クリエイティブな鉄道模型」がそれでは寂しいと思うのは、管理人だけでしょうか。

 レゴのトレインがより「鉄道模型」になるために、こうした外部の血は避けられない流れだと思うのです(※2)。
 

===============================================
※1)レゴは自由に造形できるから、決まった形の鉄道模型とは種類の概念が違う! というツッコミは頂きそうですし、それもまたレゴトレインの特徴でもありますが。
 でも、クロコダイル(ワニ)のセットはクロコダイル(電気機関車)にはなりません。電気機関車を作りやすいセットが供給されてくれなければ困るのです。同じ意味で、機関車+客車のセットから客車2両を作るのもほぼ不可能でしょう! ましてやレールのようなインフラ系は切り刻んで魔改造するしか種類を増やす方法はなかったのですから。


※2)さて……この話題、未だ書けることありそうですね。
●今後、外部業者に求めるもの
●「外部業者」とクローンメーカーの差異(重要!)

 この辺は折りみて、続き記すことにします。
posted by 関山 at 23:54| Comment(2) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月28日

【雑談…と思ったけど考察】やっぱり元気な秋葉原

 あの街は東京に出てきた1992年ころから知ってて、それこそパソコン全盛期(windows95時代)の記憶も濃厚。レトロゲーム漁ってた時代(確かDCとPS2が最新機種のころにメガドライブやMarkIII、GGのソフト買いあさってた)とか、ガチャや食玩のクオリティが飛躍的に上昇してた頃(2000-2003年ころ)は通う頻度も高かったですね。
 あと、友人と合うときは「中央通りのミスドで」というのがお決まりでした。いや、昔は他にお茶のんで粘れる店がなかったんですよあの街には!

 ……とはいえ、この最近は頻度も下がってしまってました。概ね3ヶ月に1回くらい。
 既に大型店のいくつかは空きテナントになってて久しいですし(ザ・コンとか)、よく云われるようにPC関係は本当に元気がない。そして一時期持てはやされたオタク系ショップ(主に模型・フィギィア)も最盛期は過ぎたよう。1年〜数ヶ月前は「とうの昔に全盛期を過ぎた作品群のグッズやらフィギィアの不良在庫?が大手も含むショップの店頭を占拠してる」イメージが拭えなかったのです。

 でも、一昨日に古い友人と覗いた印象では不良在庫感はずいぶん払拭され、「売れ筋」が中心になっている印象でした。
 これも「出せば売れる」定番ヒットが2009-2011年と続き(少なくともアニメでは)、そこを安定して攻められるようになってきたからじゃないのでしょうか。
 アニメに関しては、「売れる作品と売れない作品が極端なまでに差が付いている」現状がオタク系業界全体には好影響与えてるのかなぁ……と思いました。いや個々のショップの経営状態とかは与り知るところではありませんけど。

 そうそう、PC関係だって他地域やら、通販では見かけないような「掘り出し物」が中央通り沿いの大手ショップでも並んでたりするんですね……。やはりアキバの店頭は強い! ましてや奥のほうに入ったり、裏通りの半ばジャンクや中古を漁ったらどんなことになるか。良い意味で物欲刺激された一日でした。
 ああ、やっぱりこの街の元気は失われていません。

 で、最後にレゴに戻します。
 今、秋葉原ではレゴは殆ど見かけません。 あらゆるホビーの集結する土地なのに。
 ガフィグチャ3弾はベンダーマシンこそ見かけましたが、シングル売りやセット売りはまったく見かけませんでした。
 まぁレゴそのものはヨドバシの玩具売場に行けばあるとは思いますが、アキバらしい品揃えではなく、飽くまでヨドバシの大型店のひとつという扱いに過ぎないのですね。
 余談ですが、スケールモデル店(鉄道模型同様、アキバには店が多い)の店頭でナノブロック置いてるところはありました。河田さん営業巧いのか、店主が好きなのかどちらやら。前者だとしたら驚異ですよね。

 さて。
 この街にマニアックなブロック玩具のショップがあったら……と妄想しちゃいました。おしゃれかつ公式の「クリブリ」ではなく、秋葉原に集う層に訴求できるマニアックなショップ。価格力で通販に叶わなくても、リアル店舗の魅力で惹きつけられ、そして情報を発散できるような。
 無論、ハイリスクな専門店である必要はないです。他の商材(プラモ・鉄模・フィギィアほか)と一緒でいいのですよ。


 念の為。先に断っておけば、リアル店舗は資本力的に弊カンブリの手に負えるモノじゃありません!!
 でも、どなたか秋葉原でブロック玩具扱おうという方がいるなら(既に小売経営されている方で)、レゴジャパンの営業さんとは違った助力ができるかもしれません。
 他力本願は半ば承知ですが、チャンスはないものでしょうか……?


 レゴとはまた離れますが、ラジオ会館の海洋堂にてサンプル展示が気になったブツです。
 これで3000円強。リボルテックの「高品質・低価格」には正直、驚かされます。しかも限定品のようなお行儀の悪い商売ではないのですね。
 それにしても、一度ビルンドのお偉方に「ラジオ会館」を視察していただき、コメントいただきたいと思うのは私だけでしょうか?
posted by 関山 at 23:59| Comment(3) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月18日

【考察?】知られざるフィグ規格「BASIC FIG」(1986年)

 1970年代なかばの手足のなくノッペラボーなミニフィグ。
 同じ時代のホームメーカー系フィグ。
 そしてお馴染みの、ミニフィグ。1978年!

 ここらの流れはこのブログの読者諸兄ならご存知でしょう……。
 そのミニフィグで固まったかのレゴのフィギィア規格は、その後も試行錯誤を繰り返します。

 どうぶつの国! Fabuland(日本未販売ですがファン多し。1979〜1989年)。
 結局定着しなかったテクニックフィグ。
 ベルビルフィグ(微妙に、今なお健在……)
 スカラフィグ(布製の服できせかえ可。フィギィアというよりドールの範疇)
 ジャック・ストーンフィグ(完全に黒歴史ですよね、これは)。
 ゲームのユニット(駒)用のミニミニフィグ(これは現在進行形)

 デュプロフィグ各種は除外してもざっとこれだけが思いつくところです(ガリドーはレゴのフィグとは認めたくないです……)。しかし、先の「上級基本セット」の記事書いてて未だ他にもあるのに気がつきました。
 これが表題にあげた1986年のみリリースの「BASIC FIG」というカテゴリのフィグです。


 往年のソニーや松下のマスコットキャラを思いださせる雰囲気♪ テレビやステレオの上においたら似合いそうです(笑)。いや、純粋に可愛い。

 レゴ的には、見てわかるとおり完全な新規格ではありません。首から下はFabulandと全く共通であり、「動物ではないFabuland」というのが適切でしょうか。bricklink番号でも「fab13a〜d」とFabulandと同じ扱いですし。

http://www.bricklink.com/catalogList.asp?itemYear=1986&catString=155&catType=M
 種類は4種類のみ。男の子・女の子・警官が2種と。

 ミニフィグにはまだ早い年齢層向けの面白い規格であったとはおもうのですが、1986年のいくつかのセットに含まれたのみで終わってしまいました。当時既にレゴ=ミニフィグであったはずで、規格外のフィグは敬遠されてしまったのでしょうか?
 今からみると当時展開中だったFabuland用の大型部品やアクセサリ類も使い回しが利きそうですし、はたまたFabulandに人間のキャラクターが混ざった世界観も面白かったんじゃないかと思うのですが。ユーザーレベルではそうした使い方もされていたのかもしれませんね。

 この他に1981年リリースのBASICFIGもありました。

 この他に男の子もありの2種類。こっちが元祖であり、この首から上の部分が1986年のBASICFIGに流用されたのかもしれません。
http://www.bricklink.com/catalogList.asp?itemYear=1981&catString=155&catType=M
 で、こちらは2000年発売のセットにも入るなど、2種類のみでありつつ低年齢向けの簡易フィグとして長生きした模様です。
posted by 関山 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月17日

【考察】「上級基本セット」よ、再び!

 1970-80年代のレゴにはあったのに、今はなくなってしまったのが「基本セット」「上級基本セット」というパッケージ(この名称は当時の日本版カタログより)。
 その名の通り、特定のモデルを作るわけではなく、汎用的な基本セットでした。もちろん代表的なモデルにはインストは入ってますよ。
(ちなみに基本セットは英語圏ではUniversal building setと称しています)


 その一例。1973年の「#1」。なんと潔い型番!

 ちなみに同年には「#2〜#8」がリリースされています。数が増えるほどグレードが高くなる由。

 まぁこれらの「基本セット」の方は今のバケツ(青いバケツの方)、或いはタブに相当しますから無くなったというより発展的解消を遂げたと言ってよいかと思います。









 問題は「上級基本セット」の方。対象年齢は(確か)6歳以上と高く、松竹梅の三種があったら「松」には原則モーター入、勿論テクニック部品だって含まれると。
 上にあげた最初のセット群(1976年)では手足なしのミニフィグが含まれ、LEGOLANDシリーズ(この言葉の定義も難しいですね……)ともシームレス。#912は4.5Vモーター入でした。








 二代目の1980年製品ではフィグなし。部品は宇宙シリーズと何処か共通する印象あり。或いは初期テクニックか? こちらも最上位の#744ではモーター入。








 三代目の1985年製品。やはり最上位セットにはモーター入りです。
 それよりは「竹」「梅」のセットにミニフィグ入りで、街シリーズとシームレスな点が印象的。特に#730は色使いやらパーツ構成の精細感がたまりません。


 「上級基本セット」と称されたり、それに類するセットはこれまで。
 それ以降、これらのニーズは街や城、或いはテクニックが吸収したというのがレゴ社なりの答えなのでしょう。00年代に至ってはクリエイター各種が。
 しかし、現在の「良心的構成な」クリエイター・テクニックにしてもなお特定のモデルを作るための製品、の域は出ていません。自由に作れるレゴのリテラシーを上げる役には立たないのです。

 「知育玩具」である以上、上級基本セットは改めて必要だと思うのです。
 自由につくることを教える。また、基礎的なテクニック部品やら、モーターの使い方をユーザーに教えることは「顧客を育てるべき」レゴ社にとってとても重要だと思うのですが。
 大人のための「基本セット」と言う意味でも上級基本セットは欲しい。バケツは些か子供向け過ぎて大人の再入門にはちょっと「使えない」、パーツが大振りに過ぎるのです。
(レゴ版「大人の科学」も求められてるってことです)。


 というわけで、こんなのがあればなぁと。
・新:上級基本セット(松) PFモーター・リモコン付、実売¥14800位
・新:上級基本セット(梅) PFモーター付 実売¥9800位
・新:上級基本セット(竹) 実売¥5980位


 ギアとかラックとか硬派な?部品も欲しいですが、緩やかな「媚」としてミニフィグ2体位とミニフィグスケールの窓やドアも少しは欲しいところ。この製品買ってもらった子供が(或いは自分買いした大人が)テクニックやマインドストーム方向にも、或いはモジュールタウン方面にも両方に進めるようにすると。

 地味で売れなそうな気もしますが(苦笑)、「何でも作れるお得感」とか親の世代が未だ持ってるはずの「レゴはお硬い知育玩具」というイメージを上手く刺激し、何とかできないものでしょうか?

posted by 関山 at 23:59| Comment(12) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月10日

【考察】レゴミニフィグの男女比についにフェミニストからクレームが。

 情報源は2chの現行レゴスレッドの565-566さんです。

565 名前:ぼくらはトイ名無しキッズ[sage] 投稿日:2011/02/10(木) 19:17:44 ID:y45HdAfu0
フェミニストからレゴ好かれてないとさ
男のフィグが多すぎるだって
これに対し、レゴ社は首・髪を取り替えろだって。

566 名前:ぼくらはトイ名無しキッズ[sage] 投稿日:2011/02/10(木) 19:19:01 ID:y45HdAfu0
http://www.aktuality.sk/clanok/181952/komentar-ako-feministkam-vadi-lego/
 リンク先、何語かと思ったらスロバキア語でした。
 機械翻訳(google)したのはこちら

 以下要約です(文章直す余裕なし、でも大意は伝わるかと)。
「フェミニストは、レゴ好きではないとして」
これは、おもちゃの前に表示されることを停止しないフェミニズムは、好戦的。 位置がゲルマンの国は、管理のための女性のクォータの必須配慮を我々に浸透し、レゴされ、心の"専門職の女性の"今すぐ開始する。 小児では固定観念をジェンダーのサポートだそうです。

 クォータドイツの議論は他の関連トピックへの踏み台としてのみ提供しています。 そして、世界の玩具レゴの作品の間の平等! カメラは、2つのフェミニストの知識に変わる前に、このキットには、子供たちのためのものであることと性差別的なジェンダーのステレオタイプを促進する視聴者を説得する。 個々の社会的役割の"レガシー"で動作しているが。 母親としての位置にそこに女性を残したまま、労働者は、宇宙飛行士や警察官は、主が男性である。 フェミニストは、セックスの画一的な表現を感じている。 明らかに脚の女性は、常に中に男性の短い、長い髪を持っています。

 機会が表現し、会社のレゴのドイツ支部の代表を受け取った。 このような警官が女性の頭、警官の突然の文字の交換ならば - 彼女は作品が分離されていることを説明しようとした。 なぜフェミニストの心のおもちゃは簡単です。 子どもたちが一緒にプレイすると、彼らはそれが男性と女性のためには何かのアイデアを持っている子供の頃から成長することができます。

 レゴのミニフィグの男女比は、ウチの【考察】カテゴリとか、或いは新製品情報などでさんざん突っ込んだことですが(笑)、ついに怒られちゃったみたいです(笑)。
 北米とか西欧・北欧ではなく、東欧からというのが意外ではありますけれど、社会への女性進出は共産圏のほうが進んでおりましたから(例えば大型のトラックやトラクターだって女性が運転する。市電の運転士は原則女性の仕事。本線鉄道の車掌も女性率が高い)、むしろ当然なのかもしれません。

 さすがに2011年製品では婦人警官が(やっと)登場しましたし、2010年のシャトルでは宇宙飛行士の一人は女性でした。少しづつ改善は進んでいるけど、その改善の途中で怒られちゃったのかなぁと思います。少なくともこの記事書かれた地点で2011年の警察シリーズは未だ知られてなかったでしょうから。

 でも、お城シリーズとかだと女の子は未だに「お姫様」なんですよね……(居るだけマシ?)。キングレオの頃に居た女騎士だって復活して欲しいと思うのです。遊びの幅だって広がると思うんですけどね。

 あとはしつこくなりますけど、女児向けのミニフィグスケールものも。
 まぁプリキュアみたいなのは、それはそれでフェミニスト的には微妙なのでしょうか……?
posted by 関山 at 23:54| Comment(4) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月17日

【考察】レゴの出版物は嬉しいけれど……。

 さいとうよしかず様編のレゴ本第三弾「つくって遊ぶブロック玩具」(ソシム 税込\2100)が12月21日発売になるそうです(情報遅くて恐縮です……)。
 2年ぶり?のレゴ出版物は楽しみですね。

 内容に関しては編者ブログ「アレゴレ」内のブロック玩具本カテゴリを参照願います。
http://ameblo.jp/lego-news/theme-10029828286.html


 嬉しいのですが、個人的にはちょっと気になることもあります。
 「レゴ本」が何時までも総ジャンル総花的な本で良いのかな? と。最初の1冊はそれでもよいと思うのです。先ずは読者にレゴビルドの世界を伝える必要がありますから。
 でも。

 レゴでミニフィグスケールの街を作りたい人にとっては積分系やメカ系、マイクロビルドのページはあまり興味はないでしょう(それこそ、テクニックやマインドストームくらいに)。
 もちろん、街ビルド建物ビルド専門の人に積分やメカの楽しさを伝えるような作品の紹介が為されていれば良いのですが(可能だとは思います)、総花的な本ではそれも望めません。
 
 そろそろ欲しいレゴ本は「ジャンル・テーマ特定形」じゃないかと思うのです。
 別に街系だけがいいというわけではなく、積分系やメカが基準になった構成でも良いでしょう。例えば「ブロック玩具で作るアニメメカ」って本なら、アニメファン・プラモファンにも訴求できるのですから。
 また、1冊でテーマを明確に絞ることで上級者にはより濃く、そして初心者(或いはそのジャンルに縁のないビルダー)への導入的内容も含められると。

 余りに出版事情知らない素人の妄想かもしれません。なにより総花的なものでもレゴビルドというマイナー趣味(※)に対して商業出版物の企画が続いているのは凄いことだと思います。
 でも、「一番売れそうなジャンル・テーマ」に絞ってでも特化型のレゴ本が出てもいいなぁと思うのです。それが街でもメカでも積分でも構いません。それが売れれば他のジャンル・テーマでも企画が続けられるでしょうから。

:レゴ自体はどこでも売ってるとてもメジャーなおもちゃですが……。
posted by 関山 at 20:42| Comment(2) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月25日

【考察】レゴ社のオリエンタリズムという「 悪癖」


 2011年の新製品、ファラオクエスト。或いは一昔前の世界の冒険シリーズに対する違和感は「オリエンタリズム」というか「植民地主義」にあるのだと今さらながら。

 レゴ社の姿勢って、西洋近代文明以外に対する視点が明らかに「近代の西洋人の視点」なんですよ。
 ですから、それ以外の文明文化は「めずらしい物」、いや「野蛮な物」という捉え方をしているように思えて仕方が無いんです。

 勿論、レゴのテーマ的に異文化を扱うこと自体は肯定したいですよ!

 例えばウエスタンのネイティブ・アメリカンや、Ninja(NinjaGOに非ず)の日本文化の扱いは多少の勘違いや誇張はあるにせよ、オリエンタリズム的なものではないと思います。ネイティブ・アメリカンやNinja(将軍)は倒される敵としてではなく、テーマの主人公にもなる立場で描かれていましたから。
(これはアメリカ合衆国[含むネイティブ層]と日本がレゴ社のマーケットであることが大きいと思います。要はアホなことはできない、と)

 でも、「世界の冒険」や「ファラオクエスト」で扱う世界は明らかに近代の西洋人の視点でしかありません。原住民(敢えてこの言葉使います)やミイラ達は明らかに「敵役・やられ役」。これが物凄く不愉快というか国際企業として不配慮に思えて仕方がないと……。
 また、「世界の冒険」で侵略対象だった中国やインドは今やレゴ社のマーケットになっています。他の発展途上国にしても状況は同じでしょう。いつまでこんな教育上・政治上正しくないことが続けられるのでしょうか?

 それにしても。
 ファラオクエスト、考古学的・人類学的に考証された古代エジプト人の生活や文化を再現したシリーズだったらさぞかし魅力的になることでしょうね……これで売れるかどうかは別問題としても(※)。

 でも、異文化を描くというのはそれだけの配慮と責任、そして「現代的な(近代的な、ではなく!)」視点が不可欠だと思うのです。
 現代は21世紀であり、植民地主義がまかり通っていた時代じゃないのですから。よもやビルンドだけが19世紀のままってことはないですよね?



※)
DACTA(教育分野)的なシリーズで、人類学や世界の生活史をテーマにしたシリーズがあったら素敵でしょうね。各国の民族学(文化人類学)・民俗学の博物館とコラボして正確に適切に!
 売れなそう? でもレゴの真面目なイメージと合致するのも事実です。博物館のミュージアムショップでの販売も可能なモデルというのはレゴの可能性をまたひとつ高めないでしょうか?
posted by 関山 at 02:16| Comment(2) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月10日

【考察】shop@home(公式通販)の凋落……

 昔(2002〜2005年頃)は夢の市場でした。
 各種のバルクパーツセット、トレインの単品車輌群、9Vのレールにモーター。日本だとクリブリで並ばないと買えなかったようなShop@home専用品の数々! そしてそうした専用品も纏め買いは割引がありました(例えば2003年ころ、サンタフェの機関車と客車とまとめて7両とか購入すると割引になってました)。また、テーマの製品全部を買うと割引!なんていうのも多々あったんですよ。特価品(絶版前の見切り品)も魅力的!
 当時、日本でレゴファンが集まると必ず「日本にもshop@homeを!」という声が上がったものです。

 しかし。今はその輝きはありません。
 バルクパーツはリストから姿を消しました。また#10000代の「専用品」はもはやshop@home専用ではなく、クリブリでも並ぶことなく入手できるようになり、更にはその多くはamazon.co.jpでも購入できるようなってしまいました。テーマの大人買い割引や同一製品の複数購入時の割引もいつの間にかなくなってしまいました。
 Sales&Dealsに並ぶ特価品も本当の意味での売れ残りばかり。
 
 こうなると負の側面が浮かんできます。
 あれこれ建前あるので日本に送ってくれないのは仕方ないとしても、アメリカ国内の送料が有料でかつ高価で遅いこと(100ドルも買ったなら送料くらいタダにしやがれ!)。送付ミスなどのトラブルが日本では考えられないレベルで起こること。何らかの支払いミスがあっても(カード番号間違えてて決済できないとか)何のフォローもなくキャンセルされてしまうこととか。
 正直、bricklinkの個人セラーさんの方がよほどサービスは上です。トラブル皆無ではないものの、多くはスムーズに解決してますから……。

 「サービス圏外」の日本にいても感じるshop@homeの凋落、本場のファンたちにはどう写っているのでしょう?

 フォローする意味で記せばレゴの製品そのものは「昔」より良くなってますし、入手ルートが良くなっているのも事実です。後者が徹底すれば「公式通販」も役目を終えるのかもしれません……。
posted by 関山 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月03日

【考察】レゴ社の暗黒期、って何時なの?

 時々無意識に「暗黒期」って書きがちなので此処で整理しておきます。
(他の場所に書きましたが、既に「dat落ち」してますしね)

 1997-2002年というのが自分的な認識です。

 まず、街シリーズが1997年から精密路線から超大味路線になり、それも2000年にほぼ終焉。
 さらに2001年、ジャックストーン(4+)という最暗黒に突入。

 版権系では2001年からのハリーポッターが紙製屋根のハリボテモデルでしかも割高。

 他にも。
 ガリドー(2002 日本未販売)
http://www.bricklink.com/catalogList.asp?catType=S&catString=444
 sports各種(1998-2004)、
http://www.bricklink.com/catalogList.asp?catType=S&catString=473
 スパイロボティクス(2002)、
http://www.bricklink.com/catalogList.asp?catType=S&catString=436
 Znap(1998-99 日本未販売?)
http://www.bricklink.com/catalogList.asp?catType=S&catString=152
 と黒歴史てんこ盛り。

 そうそう、トレインファンとして忘れちゃいけないのは「ダメ列車青」こと#4560/4561(1999)。

http://www.bricklink.com/catalogItem.asp?S=4560-1
 この時代を象徴するアイテムだと思ってます……。



 回復基調と言えるのは2003年?
 Worldcity
http://www.bricklink.com/catalogList.asp?catType=S&catString=67.502
 として先ず警察とトレインでまともな街シリーズが復活しました。

 2005年のクリエイターハウス#4886で回復も本物になり、今に至る、でしょうか。いや、まともな家の作れるセットが安定供給されたのは衝撃的でした。
(まぁカラフル騎士団[あの肉騎士]もジャッ糞パイレーツも2004年-2005年位ですから、その意味では1997-2005位が暗黒期でも間違いないのかもしれませんが)

 #10182カフェコーナー出てきた2007年はもう暗黒じゃないですよね。疑いの余地なく。


 さて……。
 「暗黒期」にSW各種(1999〜)・マインドストーム(1998〜)・#10000代製品各種[含む鍛冶屋#3739]・復刻版各種(2001〜)・クリエイターがリリースされ、AFOLという層が広まったのもまた事実なんですよね。
 レゴ趣味の外部基本インフラといえるLugnetもbrickshelfもbricklinkもpeeronも、みーんなこの時代に始まり2002年には今の形になってたわけで。
(この流れの中で、日本での「趣味としてのレゴ」が始まったのも1999年ころと記憶します)

 この事実はどう解釈すればいいのでしょうか……?
 AFOLの打たれ強さとも云えますし(笑)、もっとAFOL層を広げることが出来た時期にダメな製品で機会損出してしまった……と云うこともできましょうか。
 まぁダメすぎるものの反発で、今が良くなったと考えるのが穏当かもしれませんが。
posted by 関山 at 22:23| Comment(14) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月24日

【考察】第二次レゴトレインブームを支えるものと、これから。

 何度か記しましたよう、2009〜2010年になって新潮流のレゴトレイン作品が数々生まれてきています。その背後に「エメラルドナイト」「ウエスタントレイン」、そして「PowerFunctionシステム」もあると。
 やはり今は「第二次レゴトレインブーム」なのだと実感しますし、良い製品やシステムがユーザーの作品においても重要であることも実感させられます。

 何でも自分で作れるのがレゴ、というのは時に詭弁になるとおもうんですよ。
 やはり作り易い環境、作りにくい環境というのは確実にあります。

 もう一つ大事だと実感したのは、「店頭にあること」でしょう。
 通販や個人輸入やオークション(余談ですが、殆どの場合現行品に関しては自分で個人輸入する程度の価格で即決が出ていますね最近は……)は当たり前と思うと麻痺しがちなのですが(苦笑)、最初の一歩はやはり店頭での購入とサポートだと思うんですよ。思えば自分も最初のセットは店頭購入でしたし、初めて数年はやはり店頭購入が殆どでしたから。
(理想は店頭でのデモンストレーションなんですけど、実施してる店が殆ど無い……。動いてるの見せればインパクトあるはずですのに!)

 さて。
 これから必要なのはオープンな「オフ会」のような場ではないかと改めて。
 
 レゴは個人で作品制作する趣味ですが、でもクラフト系趣味は見せる場所・そして技術交換する場所は絶対に必要でしょう。作品公開そのものはオンラインで幾らでも出来ますが、実物と写真の印象が全く異なるのはよくあることですし、その殆どの場合は実物のほうが上です(そこを逆にできるなら、その発表者のカメラテクニックを直にお伺いしたいものです。これも素晴らしいノウハウですからね)。
 それ以前に同好の士の存在こそが趣味を続けるモチベーションになります。

 自分ができる範囲のこととして、定例運転会(東京)は今後も継続します。今年に入って参加者数増えているのも嬉しい傾向ですしね。
 もうひとつの課題は、かつてのEJLTC総会のような大規模イベントの復活。これは準備が相当な手間になりますのでちょっと踏みとどまっている状態です。自分が不得手な仕事を抱え込みますので、どなたか請けてくださる方がいれば宜しいのですが。

 さらにもうひとつは、地方でのオフ会が盛んになること。
 流石にトレインテーマに絞るのは無理がありましょうから「総合オフ」になるのでしょうが、こればかりは各位の思い切りに掛けるしかありませんね。でも、関西くらいなら遠征したいとも。

(ここまで記して気がついたのですが、将来的にはオフ会情報に強いブログや掲示板も必要になってくるのかも)



 最後にもう一つ。
posted by 関山 at 23:52| Comment(4) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月15日

【考察】TOM様の「レゴの箱裏」

 先の拙ブログの9月1日付
【レゴトレイン製品史】番外:箱裏サブモデルの歴史
http://legotrain.seesaa.net/article/161239287.html
 への反応として紹介する次第。

TOM様のブログ、「レゴで作る日本南極地域観測隊」の9月11日付より。
「レゴの箱裏」
http://blogs.yahoo.co.jp/hitomiaska/16818548.html

しかしこの「レゴの箱裏モデル」がある頃から消えました。
理由ははっきりとしていません。
言われているのは、製品として載せるからには完成させる手順を示すべきだ。
これは製品として不完全だ。そんな話が合ったとか無かったとか・・・。

それにレゴ社が対応し、無用な訴訟の種を省略したという見方があります。

この話を私が最初聞いた感想は、
「お店がつけたオマケに対し、受け取る側が権利を主張するあまり、
結果として割りに合わないので、お店にオマケを省かれましたよ」って話に感じました。


 この喩えは「なるほど!」と。ほか、内容に関しては先方で確認願います。
 また、私のコメントも先方に記しております。
posted by 関山 at 00:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月08日

【考察】RCトレインモーターと、PFトレインモーターの中身比較

 先日の記事の続き?です。

【考察】各種レゴモーターのスペックとPFトレインモーターへの期待 その1(Philippe "Philo" Hurbain氏の記事より)
http://legotrain.seesaa.net/article/161516066.html
【考察】各種レゴモーターのスペックとPFトレインモーターへの期待 その2(Philippe "Philo" Hurbain氏の記事より)
http://legotrain.seesaa.net/article/161558359.html


 各種モーターの比較データを計測、公開してくださったPhilippe "Philo" Hurbain氏が、今度はRCトレインモーターと、PFトレインモーターの分解画像を上げて下さりました。
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=444275


 上記フォルダより。上がRC、下がPFです。
 驚くべきことですが、機械的構造・ギア配置・ギア比などは全く同一!!

 RCトレインモーターとPFトレインモーターの性能比は明らかでした。ギア比を変えてあるのかと思いきや、そんなことはない……。一見おなじに見える「モーター」そのものが別途品なのでしょうか?

 なお、両者ともストール保護用?のコンデンサが確認できます。このコンデンサも性能を左右しているのかもしれません。


==============================================
私信(コメントくださった方へ)

コメント返答が遅れて申し訳ございません。
9日木曜日夕方にはご返答します……。
posted by 関山 at 23:59| Comment(6) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月04日

【考察】各種レゴモーターのスペックとPFトレインモーターへの期待 その2(Philippe "Philo" Hurbain氏の記事より)


 前回記事
http://legotrain.seesaa.net/article/161516066.html
 より続きます。

 Philippe "Philo" Hurbain氏が調査、データ化して下さった各種レゴモーターのスペック(重量・回転数・ストールトルク・効率・負荷 対 回転数)を要約していきましょう。
 なお、トレインモーター3種について触れていきますが、原文での調査対象は各種テクニック・PowerFunction・マインドストームのモーターにも及んでいます。そちらの方、また細かく正確に知りたい方は是非原文を御覧くださいませ!! 管理人は機械工学は素人ですから、「わからない部分」「トレインモーター以外の分」は割愛させていただいてますし、ついでに言えば正確に要約出来ている保証はありません!

<原文(英文)>
 
<googleでの和訳>
 


●無負荷時の特性(回転数)
・9Vトレインモーター:2000rpm(90mA)
・RCトレインモーター:2000rpm(90mA)
・PFトレインモーター:1900rpm(90mA)

 9V通電時、無負荷時の回転数は3者ほぼ同様です。

 恐らく、9VトレインモーターとRCトレインモーターが「同等」というのは此処を指しているのでしょう。同じ電源で回転数(即ち、スピード)が同じであるというのは玩具としては重要でしょうから。
 
 スピード(回転数)、の次はパワー(トルク)です。


●ストール特性(ストールトルク)
・9Vトレインモーター:2.8 N.cm(950mA)
・RCトレインモーター:1.7 N.cm(750mA)
・PFトレインモーター:3.6 N.cm(1.3A)

 9V通電時のストールトルクは異なる値が出てきました。

 なお、ストールトルクに関する詳細は以下を御覧ください。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/3494730.html

負荷として、重いもの(を)スピードがゼロ(停止している)物を動かす事が出来る最大の力です。

 モーターがストール(電圧掛けても動かない状態)する限界負荷、ってことですね。
 単位のN.cm(ニュートンセンチメートル)に関しては以下を。
http://www6.atwiki.jp/motodic/pages/327.html

国際単位系の力のモーメントの単位。力のモーメントとは、かなり端折ってに言うと「物を回転させる力」「回転力」のこと。つまりこの単位は、トルクの大きさを表すため専用の単位である。

 そんなわけで、RCトレインモーターのトルク不足は悲しいほどに明らか。9Vトレインモーターの60%でしかありません。これじゃちょっとでも重い列車牽かせたらストール……動かなくなるわけです!

 そして、注目すべきはPFトレインモーターの数値。9Vトレインモーターの128%増し!
 期待してよさそう?


●ローデッド特性(効率?)
 上手くセクションタイトル「Loaded characteristics」を訳せませんでした……。どうやら効率の測定をしているようです。
 
 条件は負荷を固定として(0.90 N.cm/0.85 N.cm)、電圧を3V〜4.5V〜6V〜9Vと可変させ、各状態での回転数、消費電力を測定。効率を測定するというもの。ちょっと機械の専門知識がないと分かりません……。

 ただ、原文にある表を読んでみると以下のことは分かってきます。
・0.90 N.cmの負荷をかけた状態で、9Vトレインモーターは4.5Vの電圧で375rpmの回転数を稼ぐのに対し、RCトレインモーターは0.85 N.cmの負荷をかけられると、4.5V加圧されても動かない! 6V加圧されてようやく171rpmで回転する。つまりRCモーターは低い電圧(=リモコンやスピードレギュレータで目盛りが小さい状態)に弱い。
・0.85 N.cmの負荷をかけた状態で、PFトレインモーターは3V加圧でも135rpmで回転する。同負荷で4.5V加圧だと468rpmで回転、これは9Vトレインモーターでの同条件下の375rpmより優れた値である。ちなみに4.5V加圧だとRCトレインモーターは起動さえしない。
・0.90 N.cm/0.85 N.cmの負荷をかけた状態で9Vまで加圧すると、9Vトレインモーターは1250rpm・RCトレインモーターは990rpm・PFトレインモーターは1458rpmで回転する。
・結論として、RCトレインモーターは低電圧に大変弱く、高電圧下での効率も良くない。

(……この辺読みまちがえあるかもしれません。ご指摘など頂ければ幸いです。)


●負荷 対 回転数
 この項目では、各モーターのトルク(負荷)と回転数の比をグラフにしています。あわせて負荷と電流の比も。
 或る負荷をかけた際に、どれほどの回転数になってしまい、電流を消費するかが分かる……ということでしょうか。

 一例として、9Vトレインモーターでのグラフを先方より引用します。

 
 縦軸が回転数=rpm(とmA=電流)、横軸が負荷(トルク)を示します。
 青い線は回転数、赤い線は電流を示します。

 青い線に沿っていくと……無負荷状態で2000rpmで回転し、負荷をかけていくと回転数が落ちていき、2.25N.cmの負荷時には400rpm以下に回転数が落ちる……という読み方で良いのでしょう。

 同じ読み方をRCトレインモーターで行うと、驚愕の事実が明らかになります。

 無負荷では2000rpm以上(!)で回転するのに、負荷をかけていくとどんどん回転数が落ち、1.4N.cmの負荷時に回転数は400rpm以下になってしまう。つまり、RCトレインモーターは9Vトレインモーターよりも負荷に弱いことが分かります。
 裏返しに読めば、同一回転数時(例えば400rpm時)に、9Vトレインモーターは2.25N.cmのトルクを出すのに、RCトレインモーターは1.4N.cmのトルクにしかならない……とも。
 
 PFトレインモーターのグラフはこんな感じ。

 ……! RCトレインモーターを軽く凌駕、そして9Vトレインモーターよりも優れた特性であるのが読み取れます!!


●要約者(関山)の結論
 RCトレインモーターに対する経験則。
「電圧が低い時はトルクも低い。電圧上げて高速回転させればようやくトルクも上がる」
「重量列車を低速で起動できない。電圧上げるとロケットスタート」
「重量列車牽引時に無理がきかない。空転する前にストールしてしまう」
「9Vより明らかにパワー(トルク)はない!」

 そして、来るべきPFトレインモーターに関するレポート。
「外形こそRCトレインモーターと同様ながら、内部が改められ、高パワー且つ低消費電力になった」

 これらがデータ面で裏付けられる結果となりました。
 PowerFunctionでの「改良」に期待するとともに、RCトレインシステムの使いにくさに改めて愕然とさせられます。
 思えば、RCトレインシステムが受け入れられなかったのは電源・受光・制御を一体にした大型トレインプレートによる柔軟性の無さに加え、モーターが高回転低トルクという致命的なまでに鉄道模型に向かないシロモノであったことも大きかったのでしょう。

 まぁ此処でRCトレインへの恨みつらみ記すよりは、PowerFunction化で大幅に改良してくれたことを感謝するべきなのですが。
 あとは来週の日本発売により、PFトレインモーターの改良効果を「体感」してみることにしましょう。ますます楽しみになってきました♪


●続編
http://www.philohome.com/ttrain/ttrain.htm
 こちらはトレインモーター3種の消費電力・速度を実測の上計測したデータです。

 未だ正確に読み取りきれていないのですが、こちらでもPFトレインモーターの優秀さが明らかにされているようです(特に効率・消費電力面で)。
posted by 関山 at 19:25| Comment(2) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月03日

【考察】各種レゴモーターのスペックとPFトレインモーターへの期待 その1(Philippe "Philo" Hurbain氏の記事より)

 2006年にRCトレインが始まったときのレゴ社の大本営発表公式見解では9vトレインモーターとRCトレインモーターは等価と云われてたように記憶するのですが、実際に使ってみると「……なんか、違う」という感じは否めませんでした。

 個人的な印象として、9Vトレインモーターに比べ、RCトレインモーター(2006年の。テクニックシャフトで通電ポッチ)は「高速寄りセッティング。トルク不足で力が弱い。列車が重い時はリモコンの7段階制御中3-4ノッチまで入れないと走らない。」という感じ。
 あと、列車があまりに重い時は9Vトレインモーターだと空転しつつ粘着したりしなかったりという動きでしたが、RCトレインモーターだと空転する前にストール(完全静止)してしまうという動き。

 具体例上げると、拙作にはCC40100というPowerFunction制御でRCトレインモーター1台を動かす機関車がありますが、
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=418962
 安定して走行できるのは客車3両牽引がギリギリ。それもカーブが多く走行抵抗がおおきなコースだとストールも起こり得ると。また、PowerFunctionリモコンで4ノッチにならないと起動せず低速走行も出来ない。
 でも、同じ編成・コースで9Vモーターの機関車に変えると、低速での起動も出来て走行も安定、ストールも空転もしない。明らかにモーターの属性が違うんです。

 そんな経験から得られたRCトレインモーターの属性は以下。
「電圧が低い時はトルクも低い。電圧上げて高速回転させればようやくトルクも上がる」
「重量列車を低速で起動できない。電圧上げるとロケットスタート」
「重量列車牽引時に無理がきかない。空転する前にストールしてしまう」
「9Vより明らかにパワー(トルク)はない!」

 テクニック軸の挿せるトレインモーターとしての期待の星であったRCトレインモーター。しかし、微妙に期待はずれ……。

 と、以上は経験則。

 さて。その一方。
 今度の(2010年からの、テクニック軸でPFコネクタ)PFトレインモーターは外形こそRCトレインモーターと同様ながら、内部が改められ、高パワー且つ低消費電力になったという報告もありました。
http://www.railbricks.com/railblog-categories/power-functions/189-new-train-sightings

the new LPF Train Motor looks much like the former from the outside, it has been reengineered from the inside. It has more motor power and is more efficient.


 この辺、データによる裏付けがあれば云うに越したことはありません。

 素晴らしいことに、Philippe "Philo" Hurbain氏
http://www.ldraw.org/Article469.html
(LDrawのパーツ作者として、またテクニック・マインドストームのエキスパートとして知られる)が、各種レゴモーターのスペック(重量・回転数・ストールトルク・回転数対トルク)を調査、データ化して下さりました。第一級の資料です。もちろん、出たばかりのPowerFunctionトレインモーターも調査対象。

<原文(英文)>
 
<googleで和訳>
 

 果たして、上の「経験則」や噂は正しいのでしょうか?
 そして、PFトレインモーターに希望を託しても大丈夫なのでしょうか?
 
<続く>
posted by 関山 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月16日

【考察】第2次国内レゴトレインブーム?

 今年になって、国内トレインビルドが元気ついてきた印象があります!
 やはり昨年の#10194エメラルドナイトの影響とか、或いは今年9月の新作PowerFunctionトレインの予兆か……。
 
 思えば、2005-2008年というのはトレイン始めるには決して良い環境ではありませんでした。
 9Vはいつ終焉するか分からず手を出しにくい。
 2006年のIR(RC)トレインは半端な規格で多くのファンの同意は得られない代物。
 全く出なくなってきた10000番代も含む新製品。
 お世辞にもよくないままだった、国内での入手状況。

 2008年からの新電気系のPowerFunctionという規格が落ち着いてきたことでようやくレゴトレインに手を出しやすい状況になってきたんじゃないでしょうか? また、PFに関しては#10194という誰もが黙る超絶製品でファンの信用を得たのも大きいでしょう。
(ただ、#10194に関してはムチャクチャな国内価格が水差したのは極めて残念でしたが……まぁヤフオクだとほぼ常時適切価格[個人輸入で赤にならん程度の価格]で出品回転寿司してますけど)
 もちろんPFは車両に電池と受光ユニット積まないといけないなど9Vに劣る点も少なくありませんが、9V/12Vではあり得なかった自由な車輪配置でどんな車両でも動力化できる柔軟性も手に入れてもいます。9Vから(或いは12Vから?)のファンも併用・移行しやすい状況になってきたと。
 それから、購入への敷居の低い版権系製品でトレイン規格使った物が2作も出てきたのも今年の特徴でしょうね。まず、車輪や連結器に触ってみようよ、と。

 このまま2001-2002年頃の「第1次レゴトレインブーム」につぐ流れになればよいのですが……。



 ……さて。
 「第1次レゴトレインブーム」についても軽く回想しておきます。
 なんといってもEJLTCが元気に活動していた頃で年一度の「総会」が催されていましたし、それに加えて年4回ほどの小規模定例会。
 その勢い、に関してはEJLTC(右バーにリンクあり)とそこからのリンク先(半分くらい消滅してますけど……)を見れば十分に理解できると思います。加えて、日本のホビーとしてのレゴの黎明期でもありました。ジャンルの分化もさほど進んでおらず、情報収集や交流のために人が集まりやすい雰囲気もあったのです。

 EJLTCの最後の総会は2003年。定例会は2005年まではなんとか開かれていました。しかし、以後活動は止まってしまいます。活動が停滞していった理由の一つに新規参加者の不足があったのは事実。
 ただ、2003-2004頃は9V環境もそんなに悪くはありませんでしたから、その新参者不足の理由も分からないといえば分からないのですけれど……。レゴ全体の製品ラインナップが微妙に冷えていたので(Cityが一度消滅し、辛うじてWorldcityで復活しかかっていた時期。またまともに家・建物の立てられるセットが殆どなかった)それも一因だったのかもしれません。

 なお、国内レゴコミュニテイのクローズド化もEJLTC活動の停止と同時に起こっていました。トレインジャンル以外でのオフ会なども催されていたようですが、その殆どは身内のクローズドなもの。誰でも参加出来たEJLTC例会・総会とはあまりに性格の異なるものだったのです。

 そうした状況下で2005年より始めたのがこのブログ「LEGOゲージ推進機構(旧:関山鉄道社報)」であり、2007年からの定例運転会でした。
 後者は管理人の力で出来る限りのささやかなものであり、かつての「総会」には程遠いものですが継続はなんとやら……程度の自負はあります。まぁあまりにレゴで集まる機会とかレゴ仲間とかに飢えてて、なら自分でなんとかしてやるというのが企画意図ではありましたが。
 そんなわけで、第2次国内レゴトレインブームが起こるなら……頑張れるだけ頑張ってみます。
 一応、あんまり頑張りすぎて力尽きたりしない程度には……。
posted by 関山 at 19:52| Comment(5) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月04日

追記あり【考察】PowerFunction版マインドストーム WeDOシリーズ? そしてエネルギーセット。

 前に「マインドストーム(RCX・NXTとも)はいきなり敷居が高すぎるんじゃないか。PowerFunctionベースの簡易なものがあればいいのに」とか記しました。
 PowerFunctionベースにセンサーや繊細な制御系を組み合わせる。また既存製品にユニットを追加することでより高度な制御も可能にする……いわば「底辺」の持ち上げ、「底辺」へのアドオン!
 いきなり高価なセットで高度なロボット作らせるのではなく、簡単な使い方からの提案を行うと。

 2010/3/20【考察】少し古い話題ですが……。「LEGO Mindstorms NXT の前途は明るいか?」
http://legotrain.seesaa.net/article/144197663.html


 すいません勉強不足で。既にそういう製品は2009年からあったんですね。
http://www.bricklink.com/catalogList.asp?catType=S&catString=166.59.634

<画像はbricklinkよりリンク。以下同様>
 まぁ「Educational & Dacta」カテゴリなので、通常に市販されてはいませんが個人での購入も頑張れば可能らしいですし(レゴエデュケーショナル扱) 安く手軽にならbricklinkでも扱いセラーがありますね(ソフト・マニュアルは日本語じゃないのでしょうが)。

 このシリーズ(まぁ製品は1つだけですが)の核になるのは以下の部品。
http://www.bricklink.com/catalogItem.asp?S=9581-1

 PowerFunction規格の端子になっていて、センサーとモーターを繋ぐことができます。一端はUSBですから、これでPCと接続し、電源供給も受けるのでしょう(USBにはバスパワー供給能力があるので、使わない手はない!レゴ社として電源周りを供給する必要はないわけで、潔い割り切り)。
 PFでは4芯を使って「固定電圧」と「可変電圧」をやりとりしますから、センサーに関しては前者を使って何らかの信号を伝達するのにつかえるのでしょう。

 繋げられるセンサーはティルトセンサー
http://www.bricklink.com/catalogItem.asp?S=9584-1
 とモーションセンサー。
http://www.bricklink.com/catalogItem.asp?S=9583-1

 前者は傾き(角度?)検出センサーと想像付きますが、後者は? 「モーション」と云われてもぱっとしませんが、二つの目玉がありますので、光センサーのほか、距離センサーとしての機能も期待して良いのでしょうか???

 ちなみに、レゴエデュケーショナル日本サイトでは、
「モーションセンサーは、15cm以内の距離にある物体を感知します。(物体の形によっては感知しないことがあります。)」とあります。
 トレイン的に考えれば地上設置で列車位置検出、車上設置で簡易ATSが想像つくところです。まぁ車上設置するためにはPC!も車上設置しなけりゃいけませんけど(笑)。まぁセンサー抜きでもPCに繋いだUSBから任意に電気系コントロール出来る地点でかなりいろいろなこと……やっぱり9Vの自動運転?……が出来そうですが。

http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=359239
 こちらにも写真多々あり(mbellis氏のフォルダより)。

 さて。もう一つ気になるニュースです。
http://www.legoeducation.jp/st/products/products_04.html
(スペックなどの詳細データあり)
http://www.legoeducation.jp/st/pdf/100603_press.pdf
(プレスリリース 6月3日付)

「レゴRブロック初、再生可能エネルギーを計測し学ぶ『レゴR エネルギーセット』新発売

 価格:14,490円(税込)
 発電・蓄電、エネルギー資源、仕事とエネルギーなど環境・エネルギーの原理を楽しみながら学ぶ 新学習指導要領対応」
 だそうで。8月販売とのこと。もちろん端子類はPowerFunction規格。

 発電機兼用のモーターは新形状です。ほぼ4×4×6位の寸法で、従来のPFモーター(小)より一回り大きい。内部は減速ギアなどのない純粋なモーターなのでしょうか?
(追記:高トルクのギアードモーターとのことです。選択肢が増えるのは嬉しい♪)

 使い途はすっと思いつかないのですが(笑)、真面目な教材使って悪いこと(苦笑)考えるのも楽しそうではあります。少なくともPowerFunction規格の幅が広がるのは間違いありませんから。
 そして、教育用以外の通常製品へのフィードバックも期待したくなるじゃないですか。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



【追記】2010/06/05
 「エネルギーセット」に関し、五十川殿が現物を手にとられた上でのより詳細なレポートを上げてくださっています。

 レゴ エネルギーセットの濃いめレポート ―
http://isogawa.asablo.jp/blog/2010/06/04/5136745

 エネルギーの効率が量れるのは面白い部分ですね。数字で見えることの魅力は計り知れません。

 先方から気に入った部分を引用します。

今まで、この手の教材で競争を企画すると、「いかに速く走るか」というレースになりがちだったが、このセットを使えば、「いかに効率よく走るか」というレースが可能となる。
たとえば、「蓄電池に80J(ジュール)を溜めて、この荷物をここからあそこまで運ぶ。到着後、残りジュール数が高いチームの勝ち」 − といったレースができる。
う〜実に楽しそうだ。


 これ、「機関車」同士でレースを行うこともできますし(より動力効率の高い機関車を造る!)、レールの上の「機関車」vsゴムタイヤの「自動車」での勝負を行い、鉄道輸送の効率の良さを実感させるなんて使い方もできるかもしれません。
 
posted by 関山 at 19:46| Comment(6) | TrackBack(0) | 考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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