情報源brickset
http://www.brickset.com/news/article/?ID=5375

うーん。正直なところ「コレジャナイ」感が否定できません。
まず、余りに高価になってしまったこと。349.99ドル/349.99ユーロって……。
この価格ではもはや円安も円高も関係なく、日本円で実売35000円コースでしょう。大人のレゴファンでさえ気軽に「お試し」はできない価格です。教材目的でも多数の購入は厳しいんじゃないでしょうか?
そして、「NXT」の問題点。他のレゴ電気系との互換性の無さが何一つ改善されていません。RCX時代は9Vを他の電気系と共用しておりましたが、NXTとPowerFunctionって互換性が全く存在しないままですよね? システムとして「断絶」があるのってどうかと思うのですが。
正直なところNXTって、「レゴのファンのためのプログラミングデバイス」ではなく、「『マインドストーム』のファンのためのマインドストーム」って感じしかしません。往年のRCX時代ではあり得た、既存のテクニックやトレインなどの作品に組み込んでみるって使い方はもはや想定されていない、と。
そしてもたらされるユーザコミュニティの「断絶」。まぁ今はレゴのファンも増えて分化されてはおりますから、断絶というより区別化という事なのかもしれませんが。それはそれで寂しすぎます。
無論、NXTという規格とこれまでのNXTユーザもおりますから、そちらを切り捨てる訳にはいかないでしょう。
また、他のレゴシステムとの共存のために、拡張しきった機能を縮小するってことも許されないのかもしれません。その意味ではEV3の必然性は理解できます。
それでも「レゴのファンのためのプログラミングデバイス」が切り捨てられたままというのは一抹の寂しさ感じます。いや、PowerFunctionとUSBを繋ぐ教育用デバイスWedo※を一般向けにリリースし直したり、PowerFunctionの受光ユニットをBluetooth(双方向)にしてくれりゃいい※※だけなんですけど。なんでそれが出来ないのでしょうか?
PowerFunctionって規格が汎用性に優れているだけに、それがプログラミングできないのって残念過ぎますよ。
※:wedoにはセンサーもあります。PowerFunctionは標準で双方向対応なのです。なお、WedoのシステムはPCの存在を前提としているため、RCX/NXTのような大掛かりなユニットは必要としません。
※※:BTでシリアル接続できりゃ、PCでもスマホでもレゴを制御できちゃう筈です。
あと、今回一番不要と思う機能は、ユニット単独でPCレスでプログラムできる機能。
NXTユニットの半端なキーでプログラミングなんかやりたくないですって! そもそも350ドルのロボット教材購入する人や組織が350ドルも出せば買えるPCを持ってないなんて状況はちょっと想像できません。
一方でスマホ(Android/iOS)対応は褒めて良いと思いますが……。
NXTのユーザが読者にいらしたら申し訳ないと思いつつ、新マインドストームがレゴのファン的に余りに「コレジャナイ」と思い、敢えて辛口に記させていただきました。
(製品デザインとしてはテクニックパネル使った造形は好感持てるのですけれど)
欲しいのはPowerFunctionベースのプログラミングデバイス。他のレゴシステムと「断絶」のないシームレスで、価格もリーズナブルなシステムなのです。