
かつての12Vトレインモーター(1980〜1991)は、中間に回転するだけの1軸を追加できる構造。
ついでに云えば、ロッド穴と専用ロッドもシステムになっていました。
9V時代。洗練された外見と裏腹にそんなのはすべて消え去り……。しかし、9Vトレインモーターには痕跡的に半端な穴だけが残ってたのでした。ポッチはめるには嵌められたんですが、微妙に硬くて無理のある穴でした。
トレインモーターが「テクニック軸、直差し」のできるRC/PFになると、トレインモーターの真ん中の穴は「普通のポッチのハマる、テクニックブロックと同じ穴」になります。深さは半ポッチ分があるかないか。
「この穴に嵌る、専用の中間軸パーツを12V時代のようにリリースしてほしいなぁ」
と、世界中のトレインファンが熱望していたことでしょう。12V同様の、3軸トレインモーター! C型の小型機関車、或いはC-Cのような車軸配置の機関車がぐっと身近なものになる、夢の部品。
と、妄想な前置きはともかく。
現実のビルドとして「C型の小型機関車(ロッド駆動。蒸機に非ず)」を作ろうとして、中間軸をどうしようか(ダミーで妥協するとして、何使おうか?)と思ってたら、他の用途(クレーンのプーリー用)でレゴ部屋の作業机に転がってた

%30155なるホイールが目に止まったのでした(手許のは、黒)。
ちなみに、この部品の個人的な印象はよくありません。初代と二代目のホグワーツ特急において、トレイン車輪のかわりに使われた「手抜き部品」「裏切り部品」というイメージが焼き付いてるからです。手許のも二代目ホグワーツ特急(バーゲンかなんかで入手)バラしたとき以来約7年、使うアテもなかったブツ。
あれ、これ中間軸につかえるんじゃね?
固定はハーフペグでなんとかなるんじゃね?
勿論、この車輪は過去にもトレイン利用を試みた部品です。スポークというルックスは悪くないもの、両フランジゆえまともにトレインには使えません。
なにより直径が微妙、軸心を揃えて通常トレイン車輪(或いはBBBミニ)と並べると、0.5mm位浮き上がってしまって摩擦での回転も望めない。ダミー車輪としても使えない。
でも、中間軸なら浮き上がっても、回転しなくても差し障りはありません。
いや、走行性能上は浮き上がってるほうが寧ろ好都合。
しかし、スポーク付いてるのに回らない車輪はみっともなくないか?
ロッド駆動の車両なら、ロッドの動きでそんなの気にならない!
と、いうわけで出来たのが以下。


http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=482024
brickshelf
エンジン用のクランクでロッドつける手法は既存のもの。ちなみにこの手法は純正のテクニック軸車輪だと車輪が微妙に厚いのでうまくいきません(すぐ外れる!)。BBBミニの方が薄いので固定に有利です。とはいえ、固定部を予めペンチでカシメといたほうがいいですが(これも人によっては魔改造の扱いかしら?)。
ポイントはロッドの中間軸のあるべき場所にダミーのピンを「丸プレート」で表現したこと。このお陰で静止・走行時とも中間軸の違和感が抑えられます。

試運転結果は良好。なにせただの「2軸」ですから。
それよりも、回転しないダミー車輪もちょこちょこ動くロッドの奥だと全く気にならない事のほうが印象的でした。
これは使える! またひとつ、怖いものがなくなった……。
(でも、レゴ社さん。PowerFunctionトレインモーター用の中間軸部品はやっぱり欲しいです。ついでにロッド穴のついた車輪もお願い♪)