JR貨物のM250系電車「スーパーレールカーゴ」は、2002年の登場時からレゴトレインファンの間で妄想されるものだったんです。
画期的なコンテナ貨物電車は華やかな題材ですから。
しかし、電車としての車体以上に制作を至難にしていたのが、積載される佐川急便のコンテナでありました。
あの時代の「ギャラクシー」のカラースキームは……まぁ、トラック1台ならともかく数を造るのは考えたくないものでしたから。
ところで。
コンテナのほうが電車(貨車)よりは遥かに寿命は短いのです。下手すりゃ数年で廃棄される。10年なら長持ちですね。
なので、スーパーレールカーゴに運用される佐川急便コンテナも代替わり。シンプルなデザインになってきて、少しは現実的に?
いやしかし。もっと衝撃的だったのはセリアのブリキコンテナであったのですが。
不可能が可能になりました!
薬師山様の作品です。
「東京貨タ−安治川口専用」が泣かせますよね(笑)。え、コンテナの話じゃなくて?
電車の方、目を向けていきましょう。
薬師山様の作風、シンプルながら要点抑えたディフォルメが、このお題でも生きています。シンプルにディフォルメしつつ、前面の後退角をヒンジでつけてる辺りは抑えるべきツボをわかったデザイン。
色は、ライトアズールと青のツートン。ミィディアムブルーより彩度いミディアムアズールは近代題材にピッタリなのです。
塗り分けは斜めブロの合わせ。スムーズ。
白い手すりのアクセントも大事です。
余談ですが、JBFの会場で転落全壊した際(……よくあるトラブルですよね!)、自主的に修理させてもらいました。いや、作りの良さが味わえましたですよ。
コンテナなし。実物がこの状態で走行することはまずないようですが、しかしこの状態にできないと納得出来ないんですよね(笑)。
PU機器の搭載状況がわかります。
レゴ的に動力車は先頭車です。8ポッチ分の後部機器室にちょうどPUユニットが収まるのですね。余るケーブルの処理がやや難しいですが、巧く隙間に押し込めるんだそうです。
先頭車同士の合わせ。実物では不可能ですが。ミニマム4両?
実物は16両編成です。
中間車。
トレインプレートベースで作られているので軽量かつ頑丈です。
数揃えやすいのも、この種の題材では大事でしょうか。
とにかく、レゴファン的には20年来の夢がかなったこの作品です。
尤も。実物の方は輸送拡大とか増備の話がないままなのが惜しまれますね。
ヤマト仕様や西濃仕様は皆が想像したものですが。汎用性の高いEF210+コキの方が増備されて小口貨物用の31Ftコンテナ満載しておりますので、スーパーレールカーゴも何れは……なのかもしれません。