言うまでもなくイギリスの方の話で、1923年にLNERに統合されています。
趣味界的にはイギリスをGNR、アメリカのをGNと表記するようですが。
スターリングシングルは1870年から1895年にかけて53両が製造されてものであり、シングルドライバーという古典的形状にしては未だ新しめ?なのでしょうか。日本で4-4-0が流行った時期の製造ですからね。
動輪径は2159mm。速そうに見えて速い機関車です。
最高速度は137km/hに達する。表定速度の記録も100km/hなんてものもあったりします。古典的形状なのに……。
ただし、見ての通り牽引力は期待できない機関車です。動軸数の問題だではなく、缶胴の大きさが1435mmという軌間に縛られるというのはシングルドライバーの欠点でありました(なので、日本にもシングルドライバーは居なかったのです。狭軌だとほぼ不可能?)。
スターリングシングルも、より大きな機関車に置き換えられるため、1916年までに引退してしまいました。
保存機が1両あります。
また、絵本の世界では「エミリー」として有名ですね。
ええと。
ゴードンやフライング・スコッツマンよりもずっと先輩の機関車です。ロリババア?
ゆゆ様の作品。優美なフォルム、よく捉えています。
レゴだとシングルドライバーの作例は非常に少なかったのです。動輪の問題がありましたから。この作品だとBBB-XXLを使用しています。技術的にも入手性でも良い選択でありましょう。
特徴のスプラシャは4x4の丸プレート。十分な丸み感出ていますね。
シングルドライバーでも存在する、メインロッドはスプラッシャとの競合が大変そうですが、巧く処理されています。サイドロッドのない足回りも楽しいものです。
エメラルドナイト由来のプリント入カーブスロープもこの題材向けですね。濃い緑に端梁の赤が際立ちます。
円室扉廻りの処理が英国古典機らしく。
そして主台枠の露出もうまく処理。
端梁の位置、もう少し下げること出来たら更によくなりそうですが。難しいのかも?
サイドビュウ。バランスよく。この種の機関車の魅力を伝えています。
キャブが申し分程度なのは、あの時代の英国の機関車の定番でありましたね。
(あの時代でも日本向けは雨が多いと分かってるのか、きちんと屋根がついてたりしましたけど)
良く言えば、スポーティ。
英国系のスポーツカーと競争させたいものです。
機関士と機関助士、二人が乗れます。
開放的なキャブは、ミニフィグが大事になってくるのですよね。
全体を準8幅にしてスケールバランス整えている作品ですが、台枠を8幅のまま、キャブだけ6幅にするのもありかな?と思いますが如何でしょうか?
テンダはやや大人しく。板台枠っぽい足回りが良い感じです。
背は1ブロック分下げたら、もっとスマートになりそうです。1x4フェンス部品で、PF機器など隠せると思いますから。
それにしても。
シングルドライバー全盛期の……かなり昔の英国の機関車。
新しい世界を拓いてくれる作品でありますよ。
そして。あの鉄道創始国、鉄道大国のナベの底は、途轍もなく深いものに違いありません。
その一匙目、この濃ゆさなのでした。
……大丈夫です、料理と違って機関車はみんな素敵ですから!
<追記> 作品の改良過程のようです。
#レゴトレ
— ゆゆ(9850) (@m09_ty6) July 6, 2022
これが、こうなって…こうなって…こう pic.twitter.com/h8TLCMQ0aK
キャブ幅や、また前部の端梁は悩みもあったようですね。