チェコのタトラ社が、第二次大戦後にPCCのライセンス買ったところからスタート。
その後、独自の発展を遂げて1990年代まで製造が続きました。
流石に90年代の末になると、当時の趨勢であった「低床化」の技術がなかったタトラは路面電車製造からは撤退してしまいますが。
それでも、膨大な両数の居るタトラカーです。東はウラジオストクに平壌。
西の果てはわかりませんが(笑)、例えばドイツでも嘗ての「東独」地域ではゴロゴロ居ると聞きます。
何処に言ってもこればかり……的な退屈よりは、各都市ごとの個性を楽しむべきなのでしょうね。標準車ってそういうものです(笑)
ともあれ、東欧的な雰囲気を醸し出せる車輛です。

丸っこいやつ。T3という形で、1960年代のタイプのようです。
未だ使ってるところも多いようですね。
なかなかスマートで、ツボを抑えた造形です。前面の4ポッチ分横組がキモですね。
路面電車では厄介な足回りは、2軸アレンジで低床化成功しているようです。スカートがあるとこのあたり目立たないのもありがたく。
思わず1両欲しくなりませんか?

CAD。側窓を横組化して更にリアル化?
ドアはグリル使って折戸表現ですが、意外と似合いますね。バスにも応用できそうな?

こちらは1980年代の角張ったタイプ。
なんというか安普請な印象で、実際安普請らしいのですが。それもコンセプトであり、味ではあるのでしょう。
これも横組で前面を構成しているのが秀逸です。ガラスはブラックアウト処理ですが、透明化もできそうですね?

連接車というか、連結車です。

大きな側面は建築部材。ローコスト感が却ってリアル?でありましょう(笑)。
グリルタイルの折戸も似合ってます。
足回りはやはり2軸アレンジですが、動力はMモータに依る自作動力のようですね?

郊外の停留所……の趣で。

動力系がちらりと見えます。縦置きのモータからベベルギア見えますね。
路面電車の低速感出すために、敢えて自作動力使うメリットは大きいと思います。

さて。タトラは地下鉄車輛も造ったらしいのです。R1形
これは上手くいかなかった? あ、作品の話ではなくて実物の話です。

作品の方は、うまく旧東欧系……な地下鉄車輛、それも1980年ころの形を再現しちゃってます。やはり、どことなく安普請な印象とかもリアルで。
この作品は試験線での試運転用に?パンタグラフつけたもののようですが、平壌の地下鉄車輛(これに近い雰囲気……)が、地下鉄からの引退後は、本線鉄道の通勤電車に改造。パンタ乗せてるって例は知られておりますよね。
(日本でも、サードレール用の地下鉄電車由来の車は琴電や熊本で走ってますよね。嘗ては日立や銚子、福井にも)

関連して。タトラではないですが、チェコのユニークな通勤電車。451系・452系というそうです。
1964年から製造。しかし、2018年までには引退済です。残念でなりません。
カエル顔よりも寧ろ、低床型であるのが最高にユニークですよね。それも1964年という時代に!
CADはうまく雰囲気つかんでいます。やはりカエルのような流線型!
実制作されること、楽しみにしておりますb……!