脳内に焼き付けられてる方は多いことでしょう。
しかし、カラー写真の見え方は違います。鉄道模型の解釈なんかもっとまちまち
ならば、現物を観れば……? これも時代や入場工場によって色の差異があるのですよ(小田急の白と青とかはわかり易い例でしょうか)。
交流電気機関車の赤は、「濃赤」にも見える。その解釈の作品です。

ED76形は1965年から九州地区に投入されたもの。
それまでの交流電機、どちらかというとメーカーの製品であり、個性が露骨に顕れるものであったのに対し(ED70の三菱・ED72の東芝・EF70の日立……等)、ED75からはメーカー問わぬ統一設計統一仕様になり、ED76はその九州用でありました。
故に、製造は三菱・日立・東芝の三社に跨っています。
(余談ですが、EF200以降のJR貨物の電機はまた「メーカーの製品」に戻ってますね)
九州では電気暖房化を行わなかったので、蒸気発生装置を搭載。
そのためにED72同様のロングボディとなり、車軸配置もB-2-Bとなっています。
製造はなんと、1979年まで続きました。国鉄電機としてはEF64-1000あたりとともに最後の方の製造ですね。
日豊本線の全線電化と、あとはED72・ED73の置換用でもありました。
然し、増備完了した頃から運用が減りだし。早期廃車された機体もあり……。
それでもなお、JR貨物に10両ほど残されています。最終増備機でもかなりの車齢ですから、遠からずの引退でしょうか?

さくりん様の作品は、先にも触れましたが車体色の「赤」を濃赤解釈したのが特徴です。重厚さと、質感が生まれました。
なにより「新製されたれ、塗りたて」のフレッシュさも感じられましょう。
特殊色?ゆえパーツの制約もそれなりにありそうですが、今の濃赤は無理がありませんね。手すりの一部は難儀されたようですが。

2877のグリルブロック、いつの間にか濃赤リリースされてたんですね。
横組なしの比較的素直な組み方で纏めています。運転台と機器室のバランスも良好ではないでしょうか。
足回りは当然B-2-Bを再現していますが、中間台車に小径車輪使っているのが注目されましょう。全長は32ポッチもありますから、通常車輪でも収まりはしますが。しかし、このメリハリ感は効いてますね。また、台車間の機器箱も省略せずに済んでいます。

台車のアップです。
中間台車はセオリー通り、片方の台車から接続しています。ボールジョイントではなくてテクニックピン接続なのですね。
小さな車輪の台車ですが、バネや台車枠の表現がなかなか重厚です。
(バネ表現は動力台車にもありますね!)
機器箱は台車の方に持たせているのも走行性能条望ましいでしょう。
動力自体は2M機です。結構なパワー期待できそうです。

改めて、中間台車廻り。この手法は同種の足回りの機関車……ED76 500台やED77やED78。はたまたDD51等に応用できるかも知れません。
なお、小径では小さすぎ……というのであれば、最近はBBBホイールにXSサイズ(通常車輪と小径車輪の間のサイズ)もありますよね。
車体に目を移すと、ナンバープレートが鮮烈です。
そして、メーカーズプレート表示に灰色のシャフト使ってるのが印象的です。

前面。ED76やEF81では難しい、微妙な太さのピラーの問題は横組での解決です。手すりや解放テコなどで立体感の強調も上手く。特徴を強調するイラストレーション的な味でしょうか。
真四角にせず、丸みつけているのも印象的です。帯部分もタイルでの丸みですよ。
丸みと窓まわりの四角の段差で、恰もED76の微妙な逆スラントの顔を表現しているようにも思え、深いのです。
スカートもまた、丸み意識された表現ですね。絞り込みがキュート。

パンタは交差式です。
元来は通常型でしたが、現在残されているED76はみな交差式のようですね。載せ替える楽しみもありましょう。
汽笛や信号炎管も効いてます。

屋上機器は緑碍子に、金色の配管です。
これが「できたて」印象のフレッシュな車体に調和します。
黒インゴットもディテール部品として生きてますね。
動力系はPFです。コネクタの収容がやや苦労?

先行する、EF66と並んで。
平成期の特急牽引機、青と赤の対比、良いものであります。


