より。
嘗て鉄道が輸送の王者だった頃。
そこそこ使われていたのが「ロコモティブ・クレーン」でした。
操重車とは似て非なるもの、ですよ!
操重車の多くが事故復旧用なのに対し(或いは工事用)、ロコモティブクレーンは主には荷役用。
すなわち操重車がめったに動かないものなのに対して、ロコモティブクレーンは常時大忙しの機械でした。
殆どの場合は蒸気機関。縦型ボイラ。
低速での自走も出来ますから、機関車代わりにも使える便利なもの。
ですが、自動車系重機が普及してくると不便なものになってしまいます。
最後に現役だったのは1950−60年代くらいであったのでしょうか? また、鉄道車両扱いであることはほばなく、あまり記録が残っていないのは残念です。
そんな。ロコモティブクレーンの作品です。
この種の渋モノお好きなジョージレモン様らしい!
黄色のボディはレゴのクレーンパーツに合わせたものでしょうが、この種の機械にはなかなか似合う色です。日通のシンボルカラーも黄色(オレンジ?)であり、入換機関車も黄色が多かったですものね。
それにしても、レゴのクレーンパーツ……結構昔のやつって、形状優秀です。
フックではなくバケット装備であり、用途は石炭の積み込み用とのこと。
せいたかの形状がなんともユーモラス。
車内後部にはでっかい縦型ボイラが備わってます。
モデルとしては、無論手動です。
電動ギミックは楽しいのですが、大仰になりすぎですから気楽に遊べる手動は正解ですよ!
稼働中の模様。
給炭台やホッパー代わりに、無蓋車からテンダに石炭積むのが仕事のようです。
「蒸気クレーン(蒸気ロコモチブ起重機)を作りました。給炭作業を機械力で行います。石炭を積んだ無蓋車と連結し、側線で給炭可能、蒸気を使った自走もできて、作業場所を選びません。給炭が簡単に、迅速に、且つ経済的になつて参ります。人力での給炭はもう昔の話なのです(宣伝風)」
とのこと。なるほど!
サイドビュウ。小柄に収まってるのがいいですね。
ミニフィグ、1980年くらいの懐かしい鉄道員なのも、また良いのです。
レトロレゴとしての、味も備わってます。
クレーン揚げて。
使用部品です。
バケット。3489c01 黄色
アーム 59807 または 2636 黄色x2
ウエイト 2638 黄色
リンク 2637 黄色
バケット以外は灰色や赤にもできそうです。フック仕様なら、色違いも有りかもしれません?
この作品でさらっと効いているのは、手動でありながらも歯車という「ハッタリ」を効かせていることでしょう。
この場合は、ハッタリ……は褒め言葉ですよ!
見えるかみえないか……ですが、床下にも駆動軸があるのが効果的ですね。
ハッタリ、やっぱり大事です。
やはり、蒸気機関車。それも古典機が似合いますよね。
一家に一両……かもしれません。
手動でも、弄って遊んで、そして飾って楽しい題材ですから。
最後に、余談ですが。
レゴ社の公式の 貨物列車製品にやたら操重車が多いのは、どちらかというとロコモティブクレーンを意識してたからかもしれないなぁ、と思ったりです。