問題は阿里山の18噸。こちらはR24(ナロー標準カーブ)を曲がる必要があります。
そのうえ。
前回は1気筒に割り切ってしまったシリンダを、実物どおりの2気筒にしたいという欲も湧いてしまう。欲張りです。

まず、幻の一次改良です。
呉 海軍のと同様、前部台車へのユニバーサルジョイントの撤去と、前部台車のターンテーブル支持にしたもの。

これでも、R24は克服できませんでした。
ひとまず走りはするのですが、2-3回に一度は壊れるような状態です。直線とカーブの切り替えはいわば「緩いS字カーブ」なんですが、それに耐えられない。
要は、もとより悪化です(2シリンダ化も有りましたし)。
そこで。

二次改良。さらに、思い切り。
後部の台車からもユニバーサルジョイントを撤去。
シリンダの前後スライドも諦め。
シリンダは後部台車に固定。シリンダごとカーブでは首をふるように。
しかし、もとから後部台車の首振りは小さめ。これで何とかなってしまうんです。
シェイ元来のギアドライブの面白さと、2シリンダの動きの楽しさは天秤に掛けちゃった感じです。
無論、大きくなってしまっても良いとか、通過可能曲線半径が大きくなっても良い……みたいな方向もあるとは思うのですけども。

シリンダが振れる様子。これが最大です。

シリンダが振れる様子。裏面。
前部台車はターンテーブルによる固定です。

サイドビュウ。シリンダの前端のピンはシャフトペグの改造品です(切っただけ)
前部台車が空回しになってしまいましたが、2気筒ゆえの動きの面白さとリアルさは得られたので満足です。そして、R24でもS字カーブをクリアしてしまう安定性も。

バックビュウ。砂箱付けてみました。こっちを前に……も多いはずですよね。

様にならない側の、サイドビュウ。

インカーブ走行。

無論、R24。

アウトカーブ走行。
……まぁ、妥協の産物ですから。

実際の印象はこんな感じで済んでます。
ナローでR24で蒸機 ってコト自体が元来無茶ですからね。

安定して走るシェイ。モータの限界まで気軽に長編成牽けるシェイ。良いものです。