
箱根登山鉄道の箱根湯本〜小田原間。
嘗てはデュアルゲージで、登山電車と小田急が併用していました。元来は登山電車の標準軌のみ。戦後に小田急乗り入れ用に狭軌を追加したものです。
しかし、登山電車の輸送力は小さなものです。
根本的な輸送力増強として、小田原〜箱根湯本間は小田急車両のみの運行にされてしまいました。乗り換え増える不便さもありますが、でも箱根へのお客は新宿からの特急ですから問題もないということなのでしょう。
その小田原〜箱根湯本間には専用の1000形電車4両が使われています。
箱根登山鉄道(ちなみに小田急グループ)の姉妹鉄道たる、瑞西のレーティシュ鉄道の塗装を再現したもの。ステンレスボディに赤ラッピングは意外と、似合う!
余談ですが、デュアルゲージ時代。大きな小田急が狭い線路。小さな登山電車が広い幅の線路走ってたのは愉快ですね。
更に余談。レーティシュ鉄道と小田急、線路幅は6cm7mmの差異しか無いのですよ。でも瑞西のメーター軌間と日本の1067mmの世界観が全く違うのは既に記してきたとおりであります。

1000形は1989年に投入された、小田急初のVVVFステンレス車。
沿線イメージを維持するがためか、京王8000系と並ぶ高品質な通勤電車! 普段だ使いだからこそ良いものを。良き理想主義でありました。
上質な立て付け、丁寧な仕上げ、優れた防音性。柔らかいシート。まるで高級乗用車? ロマンスカーとは違うプライドのある車両です。戸袋窓も採光や視界をサービスと捉えて省略されず。
超豆茸様の作品でも、戸袋窓の表現がこの電車の「気品」を感じさせるのですね。そして赤に銀帯の鮮やかさ。華やかさ。

小田原駅の表現でしょうか? かつてはこの切り欠きホームに登山電車が入ってきてたのです。

小田原を出て、東海道線と分かれるあたりの表現でしょうか? 単線の、急勾配区間をゆく1000形も味のあるものです。
なお、この1000形は稀に新宿方で運用されることもあるとか。無論、他の6連と組むので混成編成に。箱根の宣伝に、常時1本くらいは新宿発着に入れてほしい気もしますね。
赤い電車は、格好いいのです。
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これもまた。「上質」なのかも知れません。ロマンスカーEXE 30000形。
以前 更新後のαを作られておりましたがこちらは原型車です。1997年の登場ですから新しくみえて実は24年選手なのですね。そしてロマンスカー最古参でもあります。
その登場時は、実用本位のスタイルに賛否が割れたものでした。
しかし、実用本位でも安普請ではないのは小田急の襟持ちでしょう。
「好きじゃないんだけどなぁ」と車内を覗き込んだとき、分厚いシートや大きく倒れるリクライニングに、派手さではない本質を感じたりもしたのでした。
(まぁ、個人的には華やかな方が好きですけども)
カラーリングも皆を驚かせましたね。
レゴ的にはダークタンが広範に使えるようになり、実現できるようになった感じです。

都会的情景が、似合う。
前面帯は2プレート分。横組みで表現です。
スカート形状が綺麗です。

こちらは貫通形。実物も作品、破綻のないデザインに巧く落とし込んだものと思います。
灯火類を極力隠してしまうコンセプトは、やはり先進的なものだったんでしょうね。おかげで古くはみえないのです。

貫通・非貫通。
「α」への更新が進行中ですので、遠からず見られなくなる姿です。
<記事。次回はいよいよGSEとVSEです>