
ED40形(10020形) よく国産初の電気機関車……として上げられる機関車です。
1919年。大宮工場製。
実際にはその7年前 1912年には大阪高野鉄道(→南海)に凸型電機がアメリカ製部品の使用で製造されており、同系機は1917年に電気機器も国産化出来ていたのですが。
また、鉱山用工事用の小型電気機関車も既に国産されていました。
とはいえ、小型でも電車用機器流用でもない「本格的な」機関車としては国産初です。そのうえ、アプト式の複雑な機構を実現し、極限的環境のフェイルセーフ迄備える。470kwの主電動機も当然 車両用としては最大のものでありました。
裏返して云えば特殊な機関車であり、そのまま発展できるものでなかったのも事実です。
それでも14両も揃い、最大5重連(坂上に1 坂下に4)で活躍。
ところで。
なぜEC40のデッドコピー避けたのでしょう? イギリス製の3920形を元に3980形を、スイス製のED41元にED42を造った仁義の無さが碓氷の機関車ですからねぇ。
何らかの良心というか、挑戦心があったのか? EC40がコピーできないほど出来が良かったか。はたまた、コピーに値しない略だったのか、いまいちはっきりはしません。
それでも。ED40は戦時中までは廃車も出さず全機の退役が1952年。
33年も使えたのですから初物にしては上出来! だったのでありましょう
さて。
性能面では評価されるべきED40ですが。その姿かたちに関しては正直、不細工というべきか。いや、愛嬌たっぷりというべきか?
先輩のEC40が最大限にお洒落してた可愛い子だったのに、ED40は極限までに実用本位の「箱」なのですよね。
(この流れ、3900と3920等にも通じるもんがありますよねぇ)
まぁ、造ってみて思いました。
愛嬌! としておきましょう(笑)。

不細工……は却って作るにくく、顔のバランス取りはやや面倒。
屋根上機器を半ポッチ張り出させることでなんとか、整える。
片運転台の機関車で、運転台はこの横川側(坂下側)のみなのですね。

足回りは先の3900と同じく……というか、ED41・ED42とも同じくbb0129パックモータです。安い(笑)モータですから、気が向けば複数作って重連に出来ます。
いや、値段以上に「低速形」なのがこの種の用途にはピッタリすぎなのですが。
4軸連結ロッドという難儀な動輪なのですが、第1第4動輪はダミーにしてしまいました。車輪はただのΦ2プレートです。しかし。
クランク付けてロッド回すことで存在感を出しています。動き、大事。
一方、第2動輪と第3動輪はロッドで結ぶと内部のギアと干渉しやがりますから、第2動輪にはクランクを付けない対策です。
なお。軸は6ポッチ長ではクランクが抜ける落ちる。
7ポッチ長では長すぎる。7ポッチ長のテクニックシャフトを0.5ポッチ切り詰めて使ってます。さっさと出せシャフト6.5長。

屋根上はパンタ周辺の赤塗がアクセントになります。
側面も無愛想ですよね。腰の低さも相まって。
客貨車一般よりも車体裾低いんじゃないでしょうか。

軽井沢方(坂上方)。
運転台無しで抵抗機室が突き出た形状。強烈。
元来の使い方ならここが前になることはないのですが、運転方法が変わってくると、坂下に3−4両で坂上に1両連結とかになり。そうなるとこの面が最前部になったりします。
そうそう。碓氷峠の機関車は皆、片運転台です。
EC40は両運転台で製造されるも、後に軽井沢方の運転台撤去ですし。
EF63はって? あの機関車の軽井沢方の運転台、回送でしか使わなかったんじゃないでしょうか……? 営業運転では横川方の運転台しか使ってなかったそうで。
(但し、EF63時代は需給調整の単機回送もまた多かったんですが。4−6重連の「単機」回送ですよ)

車内は現状で空けてあります。碓氷の機関車として使うぶんには、ピフ(歯車緩急車)造って、そっちに電気系を搭載してしまうつもりですから。
但し、私鉄払い下げ機。東武日光軌道線601とかとして遊ぶときは単独で自走してほしいので、ここにPF機器(受光機と 006P電池)搭載すると思います。

日光軌道線時代も平気でこっちを前にして「道路上」を走ってたんですよね。
監視員だけをステップに載せて。無茶苦茶な運転してたもんだと思います1967年まで……。
ED40払下機は東武以外に南海(→秋田中央交通)・駿豆・岳南と居た由。富山港線での使用実績もあるそうな。
そういう遊びも楽しそうでありますよ。

並び。ED40・ED41・ED42。1930年代の写真でこの並び有ったりしますよね。
スイス製のED41。ずるいぞ(笑)。腰高の美形め。

でもこうしてみると、愛嬌のED40も悪くないなぁと思うのでした。
これはこれで、なのですよ。

3900とED40
ED40の導入で、碓氷峠の無煙化が達成されたのでした。
蒸機から電機への過渡期にはあった並びなのでしょう。

碓氷の関守軍団。集合です。
あと、EF63も引っ張り出さないとですね。3920はひろどり氏の借りてきたい。
こうして、碓氷峠の機関車も揃ってきました。
もちろんEC40も製作予定です。いや既に京福テキ511(9V)で造っておりますが、新たにbb0129モータ(PF仮設可)で作り直したいかと。……あぁ、色が悩みどころですねぇ。茶色もいいし灰色も素敵です。
ED40の足周り動画 pic.twitter.com/ukStUkyDYs
— 関山@浦賀☆ (@houmeisya) April 29, 2021
この日に合わせて半徹で作ってきたED40 #レゴトレ
— 関山@浦賀☆ (@houmeisya) April 27, 2021
いきなりの実物合わせです。 pic.twitter.com/YybELtVExS
ED40動画
— 関山@浦賀☆ (@houmeisya) April 27, 2021
bb0129モータはフルノッチでこの速度なので碓氷峠みたいな題材向け。低速は寧ろご褒美! #レゴトレ pic.twitter.com/mPOLCKuCWm
3900形 動画
— 関山@浦賀☆ (@houmeisya) April 27, 2021
アウトサイドフレームいいもんです!
R24カーブ曲がれるので碓氷風ミニパイク66.7‰もあり得るかも? pic.twitter.com/3xyioSc1ac