先方の記事です。
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キハ285系。液体式+電気式のハイブリッド駆動システム。コロ式+空気ばね式のハイブリッド振り子。
最新技術を導入し、北海道新幹線の函館開通後には、札幌〜函館を高速で結ぶつもりでもあったのでしょうか?
2014年に3両が落成するも、その納入直前に「開発中止」。
構内試運転と、わずか1回のみといわれる本線試運転。2015年に廃車。2017年3月に解体……。
多大な期待を以って制作された車両が、受け入れれれず幸薄に終わってしまう事例は内外ともに多々あるものです。
しかし、キハ285系の短命はもはや「不可解」ともいえるもの。
それほどにJR北海道が困窮していたのですが。
あの「或る列車」と知られる九州鉄道ブリル客車は、最後に廃車されたのは製造から40年以上も経ってから。
不幸の代名詞、54機関車のED54形電気機関車は20年車籍は維持して、その後も参考品として保管されていたり(クイル駆動の大型電機[初代 EF80]のテストヘッドにするハラだった?)。
全検迎えることなく廃車解体された末期の郵便車(1982-1983年製造のクモユ143形やスユ16等)だって3-4年は使っているのです。
税法上の問題で早期に廃車解体される傾向のある「純粋なる試作車」だって、それなりの距離は「試行」され、試作品としての務めは果たします。
ごく短命の上、何も遺せなかった。
これほどの幸薄な車両、やはり無いでしょう。

佳人薄命!
凄く格好良い車でした。非貫通の傾斜強い前面や、振れ角の大きな振り子に対応した上絞りの大きな車体断面。
アイン様の作品は、前面は大胆なパーツ使いで。
側面は上半部の5幅絞りこみで再現しています。

キハ285-901 キハ284-901 キハ285-902。実物どおりの3両編成です。
かなりの新機構盛り込んだ車でしたが、飽くまで先行量産形であり試作車ではありません。

中間車キハ284が動力車です。pf動力のようですが、高さを稼ぐために電池boxの下半分を外しているようですね(1プレート分稼げます)。
特殊な車体断面再現される苦労が窺えます。
上半部は5幅です。
側窓は2連窓。この窓も特徴的です。

先頭車のフォルム。
ウエッジで構成した前面に、綺麗に、ツライチにタイルで作った側面を合わせ、そこに運転台を載せる。高度なビルド。
スカートの三角や、また前面下部絞り込のウエッジカーブスロープも注目ですね。
ヘッドライトはブラック処理ですが、この題材だと違和感ありません。

アイン様の作品は、レゴ界隈でも普及してきた振り子式を備えています。

振り子台車。過去の先人のノウハウ蓄積の賜物ですね。

前頭部内部構造。
前部の縦帯は0.5プレート分の表現ですが、そのためにブラケット使用。ブラケットの穴開ポッチさえ構造支持に使ってしまう……!


実物とは牽引機が違いますが、甲種回送シーン。
兵庫の川崎重工から、北へ向かっていったのでした。

同じく試作性の強かったED30との組み合わせも、凄く似合うものです。

そして、活躍シーン。電気式気動車H100形と並んで。
こんな次世代気動車が並ぶ情景。小樽や室蘭、長万部、函館で観られるはずだったのでしょうね。
JR東中心で開発されたH100形の方は失敗することなく、順調に仲間増やしつつあるのは幸いですが。
このうえなく幸薄の285系、模型では活躍願っております。