ところが1965年以降、地方でのカラフル化が始まります。
仙石線の気動車色(→後にウグイス色)。
臙脂と黄色の新潟色
関西地区のオレンジ(阪和線など)。
呉線のウグイス色+警戒色
福塩線のブルー
小野田線などでの黄色警戒色。
凄く似合ってたものもあり、全く似合わないものもあり(苦笑)。
その中で、大糸線ではスカイブルー1色に揃えられていました。

先ずはクモハ43 804から。
関西急電のエリート、モハ43半流線型車のうち1両が大糸線に転じていました。殆どが3ドアロングばかりだった当時の配属車の中では光る存在であったでしょう。
広窓でノーシルノーヘッダーのボディは飯田線に居たスカ色の仲間(クモハ53007 及び53008)よりも寧ろオリジナルの美しさを伝えておりました。といっても1981年までという大昔の話ですが。

ジョージレモン様の作品は、スカイブルーをミディアムアズールに解釈されています。ミディアムブルーと迷うところですが、最近のレゴ社のパーツ供給的にはミディアムアズールのほうが充実はしているのですよね。
広窓ノーシルノーヘッダーの美しさ伝わってきます。
惜しいのは(恐らく製作者もわかっておられると思いますが……)、前面が平妻なことでありましょう。ここに半流線型の角度がついていたらさぞかし美形の1両になったと思うのです。

サイドビュウ。
もう一つ惜しいのは、ピラーが細すぎること。広窓車はそれなりに窓柱はぶっといです。側窓の数1つ減らして柱を2プレート分にするとリアルになったと思うのです。

リアビュウ。肝心の低屋根部分です。
実物も大きくは下げていないのですが目立つ部分でした。
この作品でも、1プレート下げているだけですが、良い意味で目立ってます。

パンタをアップで。

連結面。貫通扉を車内の内装色で塗るというお約束です。

これまでの作品との並びです。何処かの電車区でありそうな雰囲気? 末期旧型国電のカラフルも良いものです!
さて。大糸線から転属してきた電車が中国地方の何処で……?
左から福塩線ブルー、呉線(可部線)のウグイス、大糸線スカイブルー、小野田線の警戒色。
小野田線(本山線)仕様のクモハ42とは、嘗ての関西(東海道線)仲間です。

どうやら、福塩線に配属でしょうか? 真ん中の17m級モハ11を置き換えるのかしら?

編成くんで。青の濃淡編成も良いものですね。
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さて、このクモハ43008造るために既に「廃車解体」された作もあります。
(ミディアムアズールの手持ちのために)

横須賀線からやってきたサハ45形。元はサロ45。大糸線には45004の1両がいて、やはり最高の「当たり車」であったことでしょう。車内は広々としたボックスソファがサロ45当時であったそうですから。

ジョージレモン様の作品は、飽くまで仮のものだったのでしょうか。
シルヘッダー省略。また、側窓は広窓になっています。広窓のサロ45相当の二等車が横須賀線に導入されていたら素敵だったとか妄想しちゃうのですが。
(昔のGM板キット的には、サハ48とサロ75の切り継ぎで作れそうです?)

然し、セミフリーとしてみてもなかなか素敵なサロ転用サハになっています。
ただシルヘッダの問題が解消できなかったようなので、その意味でノーシルノーヘッダーのモハ43008への転生は正解であったのでしょう。
それにしても、何時かミディアムアズールのパーツに余裕できましたら(そんなに高くないのですよ! 国際相場的=カンブリ的には)、サハ45は再挑戦されてほしいなという思いはあります。2個づつ並んだ窓が実にエレガントでありましたから。

サハは運用しにくさもあったようです。要は中間車ですから。
然し、サハが入った長めの(とはいえ3両の……)編成はなかなか素敵なものです。旧型国電は中間車もまた個性派でしたからね!
茶−水色−茶も絵になる混色です。

もう一つ。青の濃淡にうぐいす色。
サハ45が転属してきて使いみちが無い。然し、トイレ付きで長距離列車に入れられるので、適当なモハやクハを動員して山陽本線の臨時列車にでも仕立てた……なんて情景が浮かんでくるのですが。3ドア2ドア4ドアのカオスな混ざりも楽しいのです。

6車6様。6車6色です。

並びのおまけです。
鉄道模型界隈だとどうしてもスカ色揃いとか、新潟色揃い! の方向がメジャーですが、色んな色が混ざってるのも、元来の「ローカル国電」の魅力なのかもしれませんね。

(それにしてもこの写真の並べ方、昔のGMカタログ的な……? あのジョージレモン様、意識されておりませんか? 大丈夫、私もあの世界に憧れておりましたので!)