
ジョージレモン様の旧型国電シリーズ。これまで茶色3両、そして可部線(呉線)のウグイス警戒色のを1両という陣容でした。ここに加わったのが福塩線用の「青塗り」だったクモハ12です。
福塩線では1970年ころから1978年の70系電車の導入まで濃青……スカ色の下半分と同じ色に塗られた旧型国電が活躍しておりました。初期には17m中心で、末期には20m車中心のラインナップになっていた模様。
余談ですが、置き換えた70系もまた81年の105系投入で余りに短期の活躍で終わってしまったのです。
(個人的には70系好きなので、未だに105系が恨めしいw)
プロトタイプはクモハ12015だそうですが、この車はどうやら茶色のままだったようです。どうも転配属などあると塗替られずに使われるケースも多かったみたいですね。
厳密にこだわるというよりは、あの時代の福塩線に居た最大公約数的な個体と考えたほうがスッキリするかもしれません。

ジョージレモン様の作品。
シルヘッダの表現は未だ答えが出せないようで、平帯表現に戻っています。この立体感も捨てがたいので、色差表現に絞れないのも分かります。
側窓は二段窓表現をパネルの間のプレートで行っています。
ウインドヘッダーは隙間を見立てるというやや大胆な?方法ですが、意外と効果的ですね。
非貫通側前面は雨樋が弓形。クモハ12015は前後とも原型の平型なので……。でも、弓形の方が旧型国電の平均的イメージには近いのですよ。

貫通側前面です。ホロが目立ちます。
やはり雨樋がクモハ12015とは違うのですが……。でもこれはこれで良いなぁと。
福塩線のブルー旧型国電は正直なところ印象薄かったのですが(御馴染の茶色やスカ色に比べて)、こうしてみると重厚で上品なものであったのが伝わってきます。

サイドビュウ。
全長がそこそこありますので、17m級のクモハ12というよりは20m級で両運転台3ドアのクモハ40の方が「らしい」かもしれません。ただ、福塩線には配属されてない……片運転台にしてクモハ41ならそこそこ両数配置され、いろんなタイプ(平妻・半流etc)居たようなのですが。
あんまり厳密なことを申すほうがこの辺は野暮かもしれませんね。
あの時代のあの路線のあの電車、という雰囲気が伝わるほうが重要ですから。

ユニークな側窓表現です。
パネルをクリアにすると、より中桟が目立つかもしれませんね。

前面改めて。真ん中の窓はピラー立てるのに、L形パネルで代用されています。シャープな印象です。全体に陰影を強調した顔表現ですね。

既存作。小野田線(本山線)のクモハ42と。

各部の表現が揃っています。
同じ中国地方の電車でありましたから、並ぶ機会・連結の機会もあったかも?

既存作並び。
クモハ42小野田線 クハ55小野田線 クモハ11 クハ79可部線 クモハ12

1970年代の……即ち末期のカラフルな旧型国電も良いものでありましたね!
当時の電車区などでもこんな並びがあったのでしょう。

三色混成のユニークな編成。これが無かった!といい切れないのが旧型国電の面白さです。
なお、更に仲間を加えて賑やかになった模様です。
次回作も、お楽しみに……?