その使いやすさから全国で重用され、特に支線や入れ替えでも使いやすいサイズであったことが幸いし1975年の蒸機末期まで生き延びました。
静態保存機は多数。
動態保存機は梅小路と、そしてJR九州のものがあります。後者は昭和の末から平成に掛けて大部分を新造してしまったテセウスの船なのですが、然し、8620程度なら現在でも新造しうることの証ではあるのでしょう。それはそれで凄いことです。
スタイルは英国流儀のエレガント。ドイツ流儀の9600形とは対称的に。
先の細さも特徴でしたが、貧弱な感じではありませんでした。程よいバランス。
模型としても「使いやすい」機関車です。
貨車も客車も。合わせる時代は大正から令和まで。稚内から鹿児島まで……もとい、樺太から台湾まで。でもなぜかまともな8620の完成品もキットも供給されないのは日本形Nゲージの謎ですよね(苦笑)。
レゴ的には作りやすく?
これまでには鱒寿司氏の作品があります。キベルネ様も過去に作られれたか。
……あれ、意外と少ないですよね?

そんな中での、ジョージレモン様作品の第一報。
先の細さへの配慮が伺える、プロポーションの良さ。
機関車だけでも7幅にすることでスタイルの良さを引き出す方法がありますけども、この作品は6幅の中で此処まで頑張ってます。
缶胴はなんとタイルの巻き付け。内部で相反で組んでるのでしょうか。綺麗な丸みになります。ランボードは前端部とキャブ下の「乙」ラインが綺麗ですね。
車輪は純正動輪。自作動力のエンジンドライブ。
ロッドは簡易タイプです。

サイズは6幅として程よく、8620らしい小柄感が伝わってきます。ミニフィグ比で小気味よいサイズ!
小さく作るほうが難しいのですから、ここは大事なことであります。

非公式側。キャブ前窓の横組が凝ってます。
ディテールの「盛り」は控えめなのですが、それが却って英国的エレガントに見えるのは贔屓目でしょうか(笑)。

先日のレトロレゴオフでの姿です。
簡易ロッド周りが改良されています。この世界観が似合ってました。

華やかな。桜並木の元を。
よく見ると第一動輪上のスプラッシャもわかります。やはり英国流の機関車なのですね。
なお、現状では先輪の脱線という問題を抱えているようです(取り付け位置を後ろに移動しにくい模様……)。
ここが解消したら、最強の8620になりうるのですが。