http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=576573
「フリーゲンダー・ハンブルガー」もまた鉄道史に残る名列車でありましょう。
世界で(おどらく)初めての高速気動車列車であり、最初の試作車は1932年に製造。これが1933年より営業運転開始。ベルリン〜ハンブルグ293kmを2時間18分。平均速度は124kmに達し、これは世界最速!
Wikipedia。今の版は割と要領抑えてます。
その試作車がSVT877。2車体連接。電気式。設計最高速度は160km/h? 機関は410馬力を各車にですから2連で820馬力。相当な高出力車となったのでした。
(悲しいかな、日本のキハ43000は3連で220馬力x2です。満鉄ジテ形も4両編成で500馬力x1……比較になりません)
多少姿を変えた量産車が20編成ほど(!)揃えられ、ドイツ各地を結んだ(!)のですが、間もなく第二次大戦へ。1939年で運行終了の儚さです。
但し、結構な両数が戦後も急行用として再帰しています。最後の運用はDRでの1975年だったようです。
試作車のSVT877に関しても、DB側に残り1957年迄使われてたらしい。戦後生まれのVT08の増結に廻ったりしたとかも。
保存車は数編成ある模様です。ただ、試作車のsvt877はカットボディのみのようですが。

enquete-art様のSVT877。試作車特有の前面の大きな垂れ下がり。また大胆に再現してこられました。良く雰囲気掴んでいますね!
そしてなによりこの丸み。カーブスロープで綺麗な造形です。
流線型自体は上下を分割。
上半分は左右側面をヒンジで絞り、真ん中の窓を合わせるという納得のゆく作りです。
カラーリングはダークパープル。
戦前のドイツ優等車の色は悩ましい色ですが(メルクリン等の模型でもばらつきあるような)、この車両に関してはダークパープルの艶めかしさが似合うのです。

実物写真。やはり、大胆な形状です。
この時代の流線形車両では前面で屋根を下げるスタイルは大流行でしたが、その最たるものでしょう。流石にグロテスクに?みえたのか、後の量産車では下がり方がおとなしくなってたりします。ただ、これはこれで良さが。

側面は安定な組み方ですね。順組で味の出るものは順組で!
屋根は深く丸みいっぱい。
床下スカートも忘れてはなりません。動力系は9Vです。

2両編成のサイドビュウ。
日本的に言えばキロシニ+キロでしょうか。

キロシニ側。荷物室。小規模な食堂をもっていました。

キロ側。1-2配列のボックスシートだったようです。

enquete-art様のコレクションと!
パイオニア・ゼファー、M10000などと当時のストリームライナーたちが勢揃い!
短命なものも少なくは無かったのですが、時代を変えた列車たち。
今後の作品も、気になるところです。