
東海道・山陽新幹線を0系・923形・500系(ハローキティ)と作品化されてきた薬師山様の次回作になるのでしょうか?
JR東海N700系S。文字通りの最新型にして、今後の主力車です。
前頭部の従来型(N700系)との差別化がキモになる題材ですが、いきなり、強烈な「S」らしさで迫ってます。誰が見ても、「N700S」「最新型」と分かる造形。
それを「薬師山様の」作風で表現されています。無理がなく、シンプルに、美しい。
前頭部を具体的に観ると、枠状の囲い込みの中に「中身」を横組で押し込む作りと分かります。キャノピーの小ささは如何にもな今どきの新幹線ですね。
700系としてのアイデンティティ? ライトから台車カバーのごとく盛り上がる造形も見逃していません。ここはスマートさと力強さが交錯する部分です。
小さな側窓は、やはりN700。締まった実用性がJR東海の新幹線の魅力。
そして、ささやかな色気がロゴ表現。
最近は当たり前の表現になりつつありますけども、而して難度は低くない台車カバーも見逃せません。

正面から。どの角度から見ても破綻なく。
実物よりかっこよいかも……というのは言っちゃいけないお約束?

今回はインテリアも想定されているようです。
軽量化された新幹線普通車らしいリクライニングシートが表現されています。爪部品用いた肘掛はいいアイディアですね。
デッキ仕切りも、4幅の制約の中でそれらしく。広告枠とディスプレイが嬉しい。6幅でも此処まで作り込めるのですよ!

レンダリング版。惚れ惚れ。
LDDではありますが、実制作上の問題も見当たりません。
美しい新幹線モデルとして、多くの人を惹き付けることでありましょう。
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変わって蒸気機関車。羅須地人鉄道協会さんの「ポーター」風の機関車がモデルでしょうか? よくよく考えてみたら、これもまた最新の蒸気機関車でありますね。とても小さな而して本物の、サドルタンクの機関車です。
この作品は、LDDではPFで描かれておりますけども、本命は「Powered UP」でありましょう。受光ユニットの分機器が減ってますので、この種の題材には有利です。

レンダリング版。よりサドルタンクの造形が際立ちます。
かわいさ、伝わってきます!
ホームメーカー(レゴファミリー/ラージフィグ 1974-1980)を前提にしたらちょうどよいスケールとなりましょうね。動力やディテールの問題上、ナローは大きめに作る文脈、定着しつつありますから。これがtrix-brixのR24急カーブを走るところは様になりそうです。
残る課題はロッド周りでしょうか?
簡易表現でもメインロッドがあるといいな……と思うのでした。
ラージナローならではの精細感にも期待したいところです。
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新幹線と蒸気機関車の最新型の次は、地下鉄の最新型。
東京メトロ2000系。丸の内線に復活の赤い電車、サインカーブ。
レゴでの再現は頭を抱えこんでしまうような極めて難度の高い題材です。答えなんか出しようがない……。それを此処まで、迫ってきました。

側面。流石にサインカーブは割愛ですが、斜めに横切るラインは小気味よい再現です。車端の丸窓表現も見逃せませんね。全体に程よく、地下鉄のサイズ感も守られています。

正面から。
難しい題材ではありますけども、それだけに、皆でいろいろアイディアを錬る価値のある題材でしょうね。試行錯誤も楽しそうですし、そこから得られるものも大きなことでありましょう。
なにより、2019年のJAMのテーマは「東京」だそうですから、東京の地下鉄はホットな題材でもあります。意外な作品、揃いそうな予感ですよ。