7月1日、初訪問です。
先ず、思ってたよりもずっと広い。そして保存車両が多い。
展示の見せ方も上手く、そして7月初めの日曜ということもありましたけどもお客さんもいっぱいです。
訪問メンツもお誘いくださった なし氏。遠来の隼氏にそして藤田氏。この辺のこさ濃ゆさも堪りませんでした。とはいえ、一人で再訪してもよいかなと。
なお、200円の入館料は正直申し訳ないですね。

蒸気機関車 5500形。通称「ピーコック」「ピーテン」。
国鉄からの払い下げ機ではなく、東武の自社発注機。まさにシンボル的存在。
開業時の姿に復元されています。

斜めのランボードと、斜めのシリンダ。
大好きな英国製蒸機、優雅なピーテンが目の前に。
いや、末期の空気制動の姿のほうが良かったなぁとか思いますけどそれはそれこれはこれです。というか、よくぞここまで復元されたものですね。
東武鉄道。こんな機関車が1966年まで貨物列車用に現役だったのでした。

意外と資料のないキャブ内。文字通りのスチームパンクな世界。

バックビュウ。
嵩上げの無いテンダ。リベットが程よく目立ちます。
足回りの曲線も優雅。

電車。デハ1形。
前面5枚窓の木造電車。同じ時代の関西の華やかな電車を知っていると地味に見えるのですが、こうして現物を拝むと、この質実剛健な姿に魅力を再認識です。
1979年ころまで入換車として現役であり、ベージュ・オレンジツートンや、はたまたセージクリーム1色時代もあったようです。それもまた惹かれますね。
ところで、台車がブリルE27MCBですね。構造が複雑な台車なので、再訪あればじっくり覗き込みたい。

車内。やはり、今の目で見ると優雅なものです。
この電車が博物館で公開展示された1989年の地点では、ここまで古くないものの昭和初期の車内ニス塗りなんて車両は未だ現役が少なからず健在ではありました。
然し、30年を経た今。もう博物館や何らかの保存車両にしか残っていません。
昔、無理して一畑や野上や琴電や叡電行っといてよかったなぁ……。

変わって、スペーシアの個室モックアップ。自由に座れます体験できます。
1部屋3000円の料金ですから、4人で割れば出せなくもない金額ですね。乗るなら個室! 一度試してみたいものです。100系もそれなりのお年ですし。
なおテーブルは大理石! バブル仕様半端じゃないです。

東向島の高架駅ができる過程の模型展示。地味だけど、面白い!
先ずは改称前の「玉ノ井駅」。マンサード屋根の小駅舎が素敵。
これならレゴでも作りやすいですね。東武電車や蒸機の背景用に作ってみたくなります。

高架化の過程。半分が高架半分が地上。そして杭打ちやミキサー車が大活躍。
この情景、レゴで作ったら案外面白いかも知れません。運転に変化が出ますし、重機系の活躍の場があるのも楽しげですから。



1700系特急車の大型展示模型。
デビウ後15年ほどで車体載せ替えでDRC改造されちゃったので、馴染みのない電車ですが。然し、美しい。
地味な貫通型の、派手とは言い難い姿なのですが、それ故の品格なのです。
大きな模型で観ると、良さが伝わってこようと。
それにしても。作るとなるとどの時代にしようかしらん? この原型も良いんですけど、冷房乗せて固定窓化した姿も悪くないのですよ。2+2で仕様違い混結4連辺りかしらん。
いや、造ってもウケ悪そうですけど気にしないそんなの!

手前のDRCの16番模型。インテリアの作り込みが凄い。人形も乗せてます。
5700系流線型は、後で現物の話を。

熊谷線キハ2000のデビウ当時塗装。奥にオレンジツートンもちらりと。

昔の電車のイラスト。
下に注目。電車が3両も客車牽いた編成ですよ! 東武はこんなの走ってたんですね。「客車」と「(電車の)付随車」の垣根がない世界観は惹かれるものなのです。昔の阪和や南海もそうですし、瑞西の国私鉄なんか昔も今もそうですよね。

サハ1形。客車そのもの。そしてクロスシートですよ!
6050系快速のルーツ、ここにあり?

パネル展示より。
東武の蒸機=ピーコックやネルソンといった英国機のイメージですが、少数ながらアメロコも居りました。無論4-4-0の文字通りの「アメリカン」。戦後も1954年ころまでは残ってたそうな。


キャブオーバーバス。これもよくぞ残してくれたものです。
1950年代のものか? 現存車殆どないんじゃないでしょうか。
あの時代の電車に合わせる意味で、やはり作りたくなります。
バスなので5幅で……。

電気機関車。ED5010形。
東武の貨物列車は間に合ったのに、見逃した悔しさ。
とか言ってないで、三岐に行くべきですね。未だ現役です。
三重が遠いなら、秩父も……。

DRCの保存車は館内から入ることが出来ます。この工夫が上手い。
このリクライニングシートはやはり快適なもの。シートピッチ1100mmあったそうで、特ロと完全に同じです(スロ52辺りの)。あの快適さを体感できたのでした。

館内にある5700系カットモデルは、アルナ工機の閉業時に移転したものとか。
よくぞ残してくれました!
この貫通型の顔もカッコよかったですよねぇ。
東武5700系は頑張れば「現役」に間に合ったんですがやはり訪問しなかったことやや後悔。まぁ末期は臨時か団体なので、情報調べないと乗車機会も得られなかったとは思うのですけども。
そして、この5700系が「現役」であるマスタードシード、一度訪問しなきゃいけないと思うのでした(ちょっと遠いですけどね)。

もう一つの5700系はこちらの1両まるごとのもの。

感激。言葉も出ません。流線型への復元は大変なことであったでしょう。
湘南型2枚窓の亜流ではあるのですが、シルヘッダが前頭まで回り込むと印象も大きく変わってくるものです。思わず、パーツ割り考えちゃいたくなります。
で、5700系も作るなら4連。流線型x2と貫通型x2で、組み替えて遊べるようにしようとか妄想しちゃうのでした。

連結面。ドアが互い違いになって、2両で機能するのがユニークでしたね。
車内は売店も復元?されています。


優等車でありながら、出入り台の仕切りがないのが「昔のロマンスカー」ですね。最前部の座席は落ち着かないハズレ席とみるか、はたまた足を伸ばせる当たり席とみるか(笑)。シートピッチは970mmほどあって、これはこの種の座席としては広い部類です(通常は910mm)。並ロ級です。
そういえば東武の特急車・急行車は1950-60年代には白帯・青帯を入れており、あれは1等車や2等車を意識してたのでしょうね。

もう一両。電気機関車101号。
1928年の英国製。東武初の電気機関車。但し、貨物列車は蒸機牽引が1966年まで続くことになり、この機関車は客車曳くことが多かったとか。
1972年に近江鉄道に譲渡され、そちらの姿の印象が強いです。
板台枠、重厚ですよね。

館内戻って。HOの鉄道模型コーナー。
最新車両に混じって1800系や1720系DRCも活躍してて嬉しかったのです。6050系は居なかったですけど……。
さて。浅草駅は現在の姿に改修されているようです。
そして、この大きさなら……? いつか作ってみたいと思う駅なのですよ。でもって歴代特急車で遊び倒したいと(笑)。
なお、厚かましくも東武博物館で展示したいなぁ……なんて畏れ多くて。
というのは、2両編成ながらカメラ搭載のOゲージ模型を運転できるコーナーがあるんですよ。Oゲージ、デカいし迫力あるし良いものです。而も運転まで出来る(次はやるぞ!)。

館外に出て。先に内装観た1720系 DRC。岩槻にはまるごとの保存車もありますね。
この前頭部、思ってたよりも優美な曲線で構成されてます。
拙作も頑張りませんと。

日光軌道線200形。
日光軌道線は廃止が惜しまれるんですよね。残ってれば箱根登山鉄道や江ノ電的な観光周回ルートになれたと思いますのに……。
この電車もいつか作ってみたいと思う題材です。

締めに蒸気機関車。なお、ちょっと離れた場所にあるのが残念。
これも5500形。いわゆる「ピーコック」。
こちらは1960年代の、現役末期の姿です。自分が昔の雑誌などで憧れた東武の蒸機と言うとこの姿とかたち。優雅な原型の上に空気制動絡みの配管やエアタンクを増設した姿は却って好みなのです。


メモも兼ねて。
レゴだと極端に細かくは再現できませんし、運転でがしがし走らせること考えるとディテールは控えめであるべきなのですが、でも実物の印象は大事ですから。

テンダ。増炭改造されてますね。

スプラッシャ周り。製造銘版が半月型です。
レゴ的には、1/4円周タイルという有り難い部品がある……と思ったら、27507には未だ赤がないのでした(笑)。
まぁカーブスロープ系駆使でも良い感じには出来るはず……。
https://www.bricklink.com/v2/catalog/catalogitem.page?P=27507

どうしても撮影しにくい。
柵は致し方ないとして、手前の分配慮なポールが……。
それでも、古典英国機の良さが伝わってきます。
理想を申せば、「大樹」の絡みで日光や鬼怒川の方で構内展示(できたら構内運転)してくれたら理想なのですけども。
さて、ウチの6200形も大きく手を入れますか。
そして相方に5500形か、アメロコの22号あたりを……。
そんなわけで、ここは妄想と野望が炸裂する場所なのでした。
思ってたよりも行きやすい場所なので、またどなたかと再訪したいですね。