それに則った作品は未だ未だ少ないのですが(……提唱者の自分がサボってるからw)、薬師山様が現行の観光・長距離用車両、日野セレガを造ってこられました。
さて……。
現在はバスボディ・シャーシも統合が進んでしまい、三菱のエアロ系と日野セレガ・いすゞガーラ(2005〜)のどちらかになってしまいました。後者がほぼ同型で見分けは相当なマニアじゃないと出来ないんだとか(笑)。
乗る分にはエアロはインテリアが保守的でやや物足りなく、セレガ・ガーラは未来的で退屈しない……感じでしょうか。エクステリアも同じ傾向ですね。セレガ・ガーラは大胆なアクセントピラーに登場時はみな驚かされたものですが、モデルチェンジなく続いています。
閑話休題。

この並び写真はtamotsu様撮影。
定番の「はとバス」仕様と、「JRバス関東」仕様です。
何よりも驚かされるのは「アクセントピラー」の表現。ディジタル・モザイクな処理か、はたまたタイル貼り付けのような表現しか無いかと思っていたら、逆片アーチ1x2x3という部品を使うことで再現です。ツライチで、美しい……。
なお、アクセントピラーの逆アーチのためにフロントオーバーハングがやや長めですが、リアオーバーハングのバランスはぎりぎり良好です。全長を徒に伸ばさない制約下で巧く纏めたものと思うのです。
前面は薬師山様らしいヒンジ手法で微小な後退角を付けています。
キャノピーは通常の4幅。左右ピラーやミラーなどは割愛ですっきり感を狙っています。バスモデルはミラー類で精密感狙う方向もありますが、どちらもありですよね。
前面窓はやや小さめの印象なのですが、セレガのデザインは小さめの窓と広いブラック部分なので、巧く傾向織り込んでいるような。
側面はすっきり感と強度優先で(ほぼ)順組オンリー。最後尾の斜め窓に繋げています。タイヤはcityタイプで、無理がありません。ホイールアーチも強調など無しですが、5幅ならこれで良いのでしょうね(4幅バスだと、外にはみ出すようなホイールアーチがボリューム感で欲しいところですが)。
余談ですが、早くパネル2x4のクリア系をリリースしてほしいものですレゴ社さん。
屋根はスッキリタイル張り。今どきの(というより初代エアロあたりからの)バスの屋根は平板で正解なんですよね。それゆえ、クーラーは良いアクセントです。
なお、今回の作品はSHDではなくて、控えめなHD仕様でしょうか?
全高を2プレートほど嵩上げしてあげると、スーパーハイデッカー風に差別化も出来そうです。アクセントピラーが窓部に掛かるモデルも出来ますかも?

薬師山様撮影。はとバス仕様車。
黄色の車体に赤いロゴ。だれがどう観ても、東京の定期観光・貸し切りのあのバスに見えます。このバスが居るだけで、さり気ない景色が東京の名所のように見えてきそう……?

薬師山様撮影。JRバス関東仕様車。
JRバスでも国鉄時代の塗り分け維持しているところとそうじゃないところがありますが、JRバス関東は伝統の国鉄カラーを残しています。
ツバメマークが嬉しいですね。最低限に、しかし、あの黒岩保美氏デザインのマークに見えますから。
なお、車内は運転台部分が構造上詰まってるのだとか。
ただ、客席部分は余裕ありそうなので、此処だけでもシート表現あると、窓が大きいだけに見栄え良くなるかもしれません。窓構造的に、シート+通路にも出来ましょうし。
ともあれ、現行の観光・長距離用バスのモデルの「雛形」が出来たのはインパクトです。この応用で事業者や仕様のバラエティを作り、深夜の足柄PA辺りのバスがズラリ……の情景とかも作れるかもしれません。