東武東上線50090系は1962年に本線系に召し上げられてしまった5310系以来56年ぶりのクロスシート車。
思えば2008年のデビウですからもう10年。TJライナーも定着してますよね。310円というお手軽料金も魅力ですし、送り込みスジがクロスシートモードなのも良心です。
(京急だとウイング号送り込みは「回送」ですからねぇ)
さて。50090系の中の1本50092編成は2015年より往年の「フライング東上」カラーにラッピングされています。かの5310系を彷彿……させるかどうか分かりませんが、特別なカラーリングを現優等列車で行ってくれる配慮は嬉しい。
出来ることなら、休日のTJライナーは「フライング東上」の名称も復活させて欲しいものですが(笑)。
50090系はほぼ同時になし氏が7幅大型モデル(標準色)で造られておりますが、レゴ5udon様の作品は6幅レゴスケールです。

青に黄色帯。実にビビットな配色です。
往年の5310系の色はもっと濃かったという説もありましたが、復刻塗装で「以外と明るい色だった」ことが判った感も(笑)。
一見普通の電車の作りに見えて、前面側面ともに「一捻り」された作りです。
前面ですが、窓サイズと窓柱の表現に2x2パネルの側面を使っているのが印象的です。横組には無い、独特の表情が産まれます。隅の小さなRもつくんですよね。
前面窓中間部はタイルとブラケットで高さを合わせています。
窓ガラスは部分的表現ですが、これは已むを得ないでしょうか。
ヘッドライトは点灯。
車体裾の丸みは50000系列の東武では重要ですよね。
なお、池袋鉄道模型芸術祭当初は3連でしたが、後に4連化されています。
6幅レゴスケールだと、4両くらいのボリュームは欲しくなりますね。

ユニークな中間車の作りです。トレインプレートを使うと車体裾が1プレート下げて全体の印象を小振りに出来るのですが、トレインプレートが足りない!場合は窓から下を上下逆転させて、パネルで擬似的にトレインプレート状にする手法です。
幸いにも未だ青の6x24はそれほど高価ではありませんが、将来高騰したときなどに使える手法でしょうか。

分割するとこんな感じです。
なお、中間車基準で全長は29ポッチ。ここに4ドアを割り付けています。
窓は2x3という特殊寸法ですが、パネル横組を巧く嵌め込んでいます。
嵌め込む位置も注目で、意図的に側面から少しへこませる。
構体の分厚いアルミ車らしい雰囲気が感じられ、作品に立体感を出しています。
ドア凹みは割愛されておりますけども、ドア上部の影を濃青で表現。


ユニークな動力車。
窓の凹みのため、電池ボックスが車内に収まりません。そのため、床下をくり抜いて電池ボックスが収まり、ケース部分が床下機器を兼ねています。重心が低くなるのも地味にメリットでありましょう。
シングルアームパンタはあっさりめの表現で成功されてますね。

「小さく造る」が今回のコンセプトであったようです。
車高を1プレート単位で管理されているため、凄く引き締まった感じに見えます。
車高を抑えるための工夫や、窓の取り付け位置は参考になる作品でしょう。
5udon様の作品は、これまでのやや大きめ(7幅)と、この小さめどちらが標準になるのか分かりませんが、何れにしてもイベントに合わせた機動的展開で人気を集め続けそうです。