しかして、リアルなモデルが生まれました。

約9幅で、フルスケールな電車モデルです。
モデルは富山地方鉄道の14760形です。薄い灰色部分を白に改、何らかの方法で臙脂の帯が入ると14760形らしく見えましょうか。でも、造形としてよく雰囲気は掴めておりましょう。
それにしても。
異文脈の工法は斬新です。それでも電車らしさを強烈に感じさせるのは適切なスケール感とバランス。そして実物の特徴を抑えておられるからでしょうか。
9幅ゆえ、台車サイズが適切なのも見逃せません(この際、走行環境は忘れましょう)。

案外(失礼!)整ったサイドビュウ。両運転台へのアレンジですが、地鉄は増結用に両運転台車を温存しておりましたね。60形にも居てもおかしくなかったかも?(90形の増備扱いで14793辺りを名乗ってた……?)
ゴツさよりも、2ドア車ならではの優雅ささえ感じさせます。ポッチの張り出しも気になりません。リベットのようにみえるかというとそうでもなく、ですね。
窓ガラス、内側から何らかの表現ができると良いかもしれませんね。
良い意味で1番ゲージ的な雰囲気はあるのです。

前面。60形の顔は難しいのですが、9幅でセンターピラーを1幅分取ると良い表情になります。プレート段差でおでこを造形したり、アンテナやジャンパの表現が良い感じでもあります。ワイパーもこのスケールだとオーバースケールになりません。

インテリア。車内で8幅を確保。向かい合わせのクロスシート。左右1列づつ。
厳密にミニフィグに合わせるとこのスケールになるのかも?
シートには白いカバー。ミニフィグたくさん載せたくなります。

車端部分。運転台内部も作られています。また運転室との仕切りも精細ですね。座席撤去部分とワンパン運賃箱も印象的な装備です。ここは地元の方ならでは観察眼です。
主流ではありませんが、レゴで作る鉄道模型の一つの可能性に挑戦した意義深いモデルでありましょう。ここから得られるものは少なくないはずです。
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さて……。
そして、別の意味でリアルなモデルも生まれました(笑)。

アジ電車。1960-70年代に日本国有鉄道ではみられた……らしいです。消せる塗料で描くのが仁義だったとか? 賛否は分かれましょう。どっちかというと否?
でも、このスケール、この表現だからこそ。この文字表現が可能になります。

「斗 マモレスト権」
見事なアジ文字。書体までそれっぽいですよ。
なお、地鉄でこの手の闘争が行われては……ないです(自分が知る限りではない)。私鉄だとそもそもスト権ありますし。まぁ、架空の自由形電車ならありでしょう。
悔しいけど、見事な出来なのでした。