JR西日本の225系電車は2011年に導入されていますが、2016年製造の2次車から顔が227系に準じたものに変更され、100番台となっています。というのは、昨年6月のあおつき氏作品の紹介からの自己転載です。
225系の元来の顔つきは……やや好みの分かれるものでしたが、227系や323系と共通する100番台では運転台部の丸みと、全体としてのアーチラインが強調され、整った現代的な顔つきになったんじゃないでしょうか?
http://legotrain.seesaa.net/article/451047920.html
引き続きのレゴ化ですが、最新型人気は頷けるものがあります。
新快速は特別な電車にして、「圧倒的な数で押す」電車でもありますから、重複で複数編成並ぶさまは却ってリアルでもありましょう。
あと付け加えると、223系に始まるあの顔は111系や153系500番台辺りに始まり1980年代前半まで続いたあの貫通国電フェイスに通じるものはあり、それが人気にも繋がってるのかもしれませんね。

かい様の新作です。
大阪駅の大屋根(エース君)と、京都タワー(サニー氏作)をバックに。

前面窓を横組にして角をポチスロにすることで得ている流動感は、あおつき氏の先工作に共通します。このスタイルとしてはベストな表現ですね。アークラインも同じく。
然し、他の部分では相違点の方が多いのに気が付かされます。車体裾の処理であったり、車体裾に斜めに伸びていく帯の処理であったり。また、このモデルでは車体の前頭部と側面での質感差異も表現しているのが印象的です。強調しすぎ? いや全体で好ましいバランスになっていましょう。

微妙に車体と隙間の空いたスカートも魅せ所!
ドアは微妙な凹みも表現しています。階段状の帯処理には違和感がありません。

屋根上および、側面。
ワンアームパンタの表現はちょっと新しい。巧くクリップアームを使いこなし。適度な太さもリアルな感じ。

側面は窓サイズが上下方向に小さくなること承知で、窓配置の方を優先的に表現です。「1:3:1」のリズム。この電車の印象として意外と大きなものであったことに気が付かされます。窓の上下寸法の問題は、最大限に違和感がないように収めていますね。違和感のコントロールもビルドの技でしょう。
先にも触れましたよう先工作……あおつき氏作品とはいろいろ差別化が図られています。失礼を承知で申せば、それぞれに一長一短の良さがあります。その違いが如実に顕れるのがレゴビルドの楽しさであるのは言うまでもありません。制約の中で、各自の解釈が相違交錯する……。
リアルな模型が写真であるのならば、何らかのディフォルメの入ってくるレゴはイラストレーションでありましょう。違うところが面白いのです。好例といえますね。
そして、共演するところを拝んでみたいと思うのでした。