テスト制作に近い作品のようですけども、いろいろ捨てがたい味を持っておりますので記事にする次第です。というか、個人的に近鉄800系が大好きですので……。
800系は1955年に導入された近鉄初の量産高性能車。瑞西仕込みの軽量構造で丸っこいボディが印象的なもの。上から下まで全てが当時として最先端の電車です。基本は湘南顔の4両固定編成でしたが、1986-89年ころに支線転用などで一部が2両編成化。平妻の運転台を増設したり。
ク703(標準軌)、ク781(狭軌)、ク782(狭軌)の3両に見られた形状です。

実物写真。Wikipediaより。 1950年代生まれの古風な丸っこいボディに、80年代的な真四角顔のアンバランスが何とも鮮烈でした。古臭く見えそうな電車に、最大限モダンな顔をくっつけたら不思議なスタイルになってしまった感。そのうえ、後日現行の赤白ツートンカラーに改められ更にゲテモノ感が増す……。
小型車かつ非冷房であったことから93年までに廃車されてしまってます。

さて。サニー様が当該車を意識して作られたのかどうか定かではありませんが(笑)、私がコレ見て真っ先に思ったのは「あのアンバランスな電車だ!」。
平面的で、如何にも1980年代的な角型意匠多用の前面。
それが1950-60年的な丸っこいボディにくっついてる。
丸ボディの表現がやや誇張気味なのも良い味を出しておりましょう。屋根肩に車体裾の処理。
電車って真四角に見えて、実は真四角じゃないんですよ?

側面。やっぱり丸い。
実際の800系・820系は此処まで丸くはないのですけど、印象としてはこんな感じだったのでした。
最後に記しますが、普通の8000系列(奈良線系の幅広車)の表現でしたら申し訳ないです。どうしても、ついゲテモノイカモノ思い出してしまう関山の性ということで……

同じ流れで試作中?の681系サンダーバード。
この題材も丸みが似合いますね。この試作構体だけでスマートさが違って見えてきます。貫通・流線型の前頭部をどう処理されてくるか、楽しみにしております。