
lotzというメーカーは初めて聞きました。ただ、厳しいはずのトーマス版権を正規にとっているアイテムです。つまり、パチモノ要素はない!
12歳以上対象ですから、ホビー的なディスプレイモデルということになります。日本でいうところのナノブロック的な市場を狙っているのでしょうか?
429ピースで70人民元だったそうな。約1400円。
「本物」なら5000円クラスでしょうかね?

箱裏。しっかり、シリーズ展開です。
エミリー、ジェームス、パーシー、トーマス。

ライセンス表示。正規の版権品です。
最近の互換ブロックでは、正規版権品も増えてますよね。
(一方で極悪海賊版も増えてるのは事実で、この辺は清濁混沌としておりますが)

組み立て過程。
7幅の台枠に6幅の車体。このため、パーツには大量の1x2ジャンパが含まれてる!
注目すべきは台枠の表現。刀部品を内部から留めてるんですね。これは参考になります。
端梁の表現も美しい。標識灯の取り付けにもセンスが。


インストは……ダイヤブロック方式。ペラ紙で思いっきりコストダウン?
まぁ今のレゴインストは丁寧すぎでコスト上げてる感ありますので、この辺は割り切りもありかも?

パーツリスト。「顔」がキモい?

でも、実際の製品の顔は悪くありませんよね?
組み立て中、顔だけ先に拙作の160形(英国製です)にはっつけて遊びました。何この違和感のなさ!

完成!
クオリティの高さに、その場にいた皆が、息を呑む。
ビルドの方向性が、完全にAFOL(大人ファン)の思想です。細かい汎用パーツの組み合わせでの模型的造形。円筒使った缶胴は赤ライン。
サイドタンクの赤ラインは、横組みプレート表現。
そして先にも触れた台枠や端梁の表現。7幅の赤い台枠。
この製品の開発者さん、確実にレゴ好きな大人の方でしょうね。
熱意が感じられるのです。

裏面。此処はやや思慮不足な感も? パーツ種類増やさない方向なのは理解できます。車輪は手転がしも困難な硬さです。この辺はディスプレイモデルとしての割り切りですね。ロッドのたぐいが完全に無視されてるのは賛否割れますかも。トーマスは内側シリンダで、サイドロッドのみが外部に見える作りですが。

さて、この製品の種明かしと言うか問題点。
実はレゴとは非互換です。ポッチの規格が違うとかではなくて、ブロックそのものが見事に3/4サイズ(笑)。Tary様いわく、このメーカーは皆その規格なのだとか。
箱に書いてないのはやや不親切かも? 間違えて買ったら泣きそう?
まぁ、日本のレゴファンの(中国もそうでしょうけど)感覚だと、互換性があっても、それを混ぜたりしないのはセオリーゆえ(混ざると分離が厄介!)、実害はないのか。
ただ、小ささゆえの組みにくさは事実です。
先に「ナノブロック的市場?」とか記しましたけど、その意味でもナノブロック的な製品ではあるのでした。

レゴの機関車とのサイズ比較です。先程の160形。

なんというか 見事に3/4。
然しですよ。
レゴ社が全くやる気のない鉄道分野を中華製ブロックが攻めて来てるのは嬉しいです。「きかんしゃトーマス」(汽車のえほん)シリーズは意外と対象年齢は広いシリーズであって、原作絵本は決して幼児オンリーじゃありません。
前から、レゴ社がデュプロじゃなくて通常ブロックで「きかんしゃトーマス」やってくれたらなぁとか思ってました。その夢を叶えてしまった中華メーカー。
造形も、参考にできるところが多い。
良いお土産、有難うございました!