ガチな木造? 流石にレゴの客車を木で作るのはありえません。
(それ、レゴじゃない!
然し、木造車らしさを極める手間とコストのかかる方法は存在します。

腰板の小割をプレート積層横組で再現! 海外の作例では幾例か見てきておりますが……国内では初めてではないでしょうか?
採用するのに「思い切り」は必要です(パーツ数的に)。20ポッチ分ですからざっと数えて1x2プレートが100枚弱! 不可能な数字ではありませんが。でも凄い。
シルヘッダーは割愛して、窓は2x2窓。木造車にしっくり来る組み方です。

自由形とのことですが、見事なまでに22000番代の木造客車。明治末から大正期の木造客車の姿を捉えておりましょう。全長は26ポッチ。32ポッチ全長の文脈に投入すると17m級に見えてきましょうか。でも24-28ポッチの世界観だと、堂々とした20m級の木造客車に見えるのでした。
窓割も、どことなく優等車(1等寝台など)を思わせるものがあります。良い意味で「わけあり?」なのかもしれず、古典的鉄道愛好者の好奇心を刺激するのですね!
肝心のダブルルーフの表現も心地よいものです。屋根肩にポチスロ使うとまた綺麗に見えるものです。

床下にはトラス棒も。木造車には欠かせません。
(木造車は台枠だけで車体強度支えているので、床が垂れないよう補強が必要)
ゴム製パーツでの再現です。あると引き締まりますよね。

運用シーン。小型の電機に曳かれての工臨。
営業を退いた木造客車は事業用に転用されることもあり、1950年代前半には引退した国鉄木造客車も1960年代まで生き残ったのも居たのでした。
工臨に繋がってますから、職用車(宿泊車)かしら?

移動する宿舎であり、作業基地。
訳あり元優等車の最後のお勤め?

木造事業用客車と新型電機(新型と言ってもEF60ですが)の組み合わせはギリギリのミスマッチ? しかし遠距離の回送ではこんな姿も見られたかもしれません。
客車列車(或いは貨物列車)の一端に「え、なにこれ!」な回送車がぶら下がってる光景はなかなか楽しいものですよね。
丁寧に作られた1両の木造客車はいろいろなドラマを語ってくれそうです。
編成にならずとも、1両だけでも、世界を造ってくれるのです。