写真がようやく出回りだし、「何だこれは!」と騒がれだしたのが2012年ころでは無いでしょうか。
(余談ですが、その頃には既に名著「将軍様の鉄道」で、北側の「専用車」についてはそこそこ知られていたという皮肉)
そのカバのような怪しいスタイル。
燈火類やらスカート周りなどがどこか名鉄7000系風では有りましたので、日本製という推測はされておりましたが。
やはり、日本製。1969年の日本車輌製が1編成。本務編成
1985年に韓国(大宇)でもう1編成増備。こちらは予備編成か?
2001年に現役を離れ、2014年に博物館入りしています。マニ30もかくやと思わされるタブーのベールもその頃に無くなった模様と。
どこか怪しい車両を作られてきたenquete-art様さが、この題材にも目をつけられてきました。そういえば、日本国内ので韓国国鉄の車両も珍しい題材ですね。
brickshelfより(実物の写真もあり)
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=568960

形容のしがたい特異な顔立ちです。個々のパーツは日本製車両なのですが、その組み合わせで異形がうまれているという。
その雰囲気を余すことなく。
ヘッドライトの4灯は半ポッチずらしで。
フロントグリルはメタリック仕上げ。警戒色の斜めラインも。

用途が用途ですので、サイドビュウは2両でまちまちです。ルーバーが多いのは電気式の気動車故に。
横組の小さな窓がベストマッチ。
屋根肩部分が黄色なのは実物同様です。
惜しまれるのはスカート処理。1x2系のカーブスロープ使うとかなり円やかになりそうなのですが。その一方、連結部もスカートを省略していないのは芸が細かい。


サイドより。
屋根上の無線アンテナが鮮烈な印象です。
特異な題材の再現となりましたが、1960年代末に日本製車両が入りだして近代化が始まったころの韓国国鉄の車両は、一般的なものも楽しさいっぱい。鮮鉄の流れをくむ軽量客車と、20系流儀のセマウル号(観光号)客車。アメリカンなディーゼル群に、フレンチなゲンコツロコ……。そして103系風の国電や地下鉄電車。
資料は決して多くはないですが、そのミステリアスさも含めての魅力はありましょう。