1959年。コンテナ輸送の開始とともにチキ5000形として誕生(当時は長物車の1種)
その後車体延長でチキ5500形に。更にコンテナ車が独立分類化でコキ5500形と。コキ5500形になってからの増備車もまた多く。
1975年頃のコンテナ輸送の低迷期も乗り越え、その多くがJR貨物に継承。低迷期を過ぎた後はコンテナ輸送化はむしろ加速したのです。
それゆえ、4個積の旧型車でありながらJR貨物でも重用されました。21世紀になってからの引退です。
国鉄コンテナの黎明期、発展期、低迷期。そして復興期からJR貨物時代を経てきた「歴史的名車」でありましょう。

国鉄/JRタイプのコンテナ車のリアルなモデルはこれまでもいくつも作られてきました。多くはラダーフレーム・スケルトンフレームの再現に主眼をおいてたもの。
この6n2b2c様の作品は、ラダーフレームこそ割愛されているものの、魚腹形車体のリブ表現に拘った作品です。この文脈はなかなか新鮮です。別文脈の精細さです。
リブがあると、コンテナ車の構造的な美しさが際立ちますね。
台車もユニーク。一見3軸?に見えるのですが左に非ず。車輪枠を台車枠に見立てて居るのでした。
リブ表現の代償として前後の台枠が分厚くなり、重心が高めに。
しかし、これはこれでユーモラスな戯画的表現にも見えてきます。リアルさとディフォルメ、矛盾はしない概念なんですよ。

側面より。やや大きめの新5噸コンテナで4個積。

C20と思しき、国鉄コンテナの表現も大変に好ましい!
妻部を半ポッチ凹ませることで、こんなにリアルに且つ表情豊かに!
扉の開閉ロック機構というのも、これまで意外と見過ごされてきたディテールでしょう。ライム色のバーが得られなかったのか、クリアで代用されていますが、これはこれで違和感なく良いアイデアと。
別文脈の精細モデル。無論、コンテナ車には数を作るための量産前提モデルもありえます。現代貨物輸送の主力、まだまだいろんな方法が考えられましょう。