真っ黒な車体に黄色帯の姿。
形式こそ旧型機のものでしたが、車体と台車が電車式になり、かつデッキも先輪もない姿はEF60以降の新型電機群となんらかわりのないものでした。
ただ、東海道本線以外では運用しづらい機関車であったこと、1970年代末から1980年代初頭はEF66さえ余るという重貨物列車用電機に不遇の時代。1981年に全機引退しています。その後、日本での2車体EH級は1997年のEH500形まで16年のブランクが空いています。
しかし事実上競合試作のEF500・ED500を差し置いてEH500が成功、量産されたこと。EH200形・EH800形と発展したことを考えると、多数の動軸で牽引力を稼ぐEH10の思想は間違いでは無かったのでしょう。
さて。EH10形はレゴトレインの世界では過去から人気題材です。
古くは大島氏作品、
http://www.ejltc.com/sum0eh10.jpg
AP氏作品がありました。
http://legoland.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/eh10_c4da.html
こちらはエフ様作品(ショーティ)
http://blogs.yahoo.co.jp/f1963/919842.html
比較的最近(2014年)の気分屋氏作品
http://legotrain.seesaa.net/article/411751419.html
決定版! というのも過去への否定としてどうかという表現ですが、やはり最新のものである以上は「決定版」と称しても間違いはないでしょう。それだけの作品なのです。
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作者撮影。
現代のパーツによる、現代的な表現の塊。新パーツ新表現の使いこなしも重要なポイント。
ポチスロに依る屋根肩。カーブスロープ2x2による「おでこ」は言うまでもなく、鮮烈なのが2x2ウエッジプレート左右によるキャブ窓再現。ここが強烈なまでにEH10らしさを伝える。それにあわせて、左右のピラーも細め。そして傾斜した前面窓へ。
更には微妙な後退角を付けた前面下部へつながります。この後退角はこれまでは無視されてきたものでしたが、この再現がこのモデルを一段上のものにしておりましょうか。
側面窓は横組。EF58でもそうですが、意外と旧型電機の側面窓は大きいのです。
黒い車体故、ナンバープレートや各種表記類、そして白い碍子が際立ちます。屋上機器のHゴム窓にハーフペグ注したのも良いアクセント。
なお、台車枠には「2871b」のダークブラウンを使用しています。ニンジャゴーのセットで他用途で使われているものですが、黒い車体の機関車に対してなかなか好ましい効果を上げているのですね! 使いみちが無いと思ってたので、これには驚きました。


旧型電機同士の並びより。
前面の作りがよく分かりましょう。
また、光の加減で後退角の効果が鮮烈です
なお、このモデルはEH形ではありますが、片方の車体に電気系を集中させています。車体に跨る電気接続などがないため、とても扱いが平易でした。この種の電機モデルでは一考に値することかもしれません。
(ケーブル跨りあるとどうしても取扱が難しくなります)

活躍シーン。東海道線東京口での活躍をイメージして。
背後の普通・特急と時代は合いませんがきにしない(笑)。

EH10の魅力伝わるアングル! 牽いている貨車はbikkubo様の新作「黒貨車」。まさに名脇役。

辻堂100……湘南ブリックパークならではの異ジャンルクロスオーバー。
マック&シュンカナ様のクラシックスペースのコレクション群と。
そういえば宇宙シリーズ出た頃(1979年)、EH10も最後の活躍してたんですよね。

異ジャンルクロスオーバー。もう一枚。
ミリタリーとゴジラと、バイオニクルの中を抜けていく。
対ゴジラの防衛部隊前線への物資輸送とい思うと、また力強い情景であります。アングル工夫したら庵野節な世界観かも?
「東海道線東京口」という今回の要望への、完璧な回答でもありました。
また、ジャンルクロスオーバーも見事にこなす。
やはり「決定版」でありましょう。