チェコスロバキア(現 チェコ共和国)のタトラ社が東側世界全てに量産しまくった標準型路面電車です。丸みの強いボディ、意外と工作は良くちゃっちくはありません。デザインも寧ろ秀逸。西側でも売れる?クオリティ。
(で、そのあとの、1970年代入ってからの角型ボディの電車のほうが安普請だったりします)
流石に東欧諸都市やロシア共和国では引退したものがほとんど。
しかし、平壌ではこの電車、主力車なのでした。
<2016年3月 関山撮影 平壌のは中古車です>
可愛い! そして正確な形状把握。初トレイン作品だそうですが、初でこの水準。
カーブスロープに依る丸みの追求は、タトラカーの魅力をレゴとして伝えてます。連結器が省略されてないのも嬉しい。上の平壌もそうですけど、連結運転されるケースは多かったですから。
スカートが下がっているので、路面電車だと問題になりがちな「腰高」感も殆どありません。車体下半部をタイル表面張りしてボリューム稼ぐのも成功しておりましょう。
そして、3x4の「家用」窓使った窓枠。実車の細いピラーの雰囲気が十分に感じられます。トレイン窓だと窓柱が太くなりすぎちゃって、実車の明快感が失われそうなんですよね(まぁ白はもう買える値段じゃないですし)。
大きめのパンタグラフも嬉しい。ウインカーも省略せず再現。
昔の消防士のトルソ使った詰襟な制服が良い感じです。
ただ、東欧ロシア北朝鮮だと、この種の電車の運転士は「オバサン(非制服)」の領分ですね。男性運転士も居なくはないでしょうけども(笑)。
サイドビュウ。欧州・北米の路面電車では珍しくない、片運転台・片方ドアの車です。反対側にドアが見えますね。この面の写真がないのがちょっと残念……。
バックビュウ。
前面以上にキュート♪ この種の片運転台式路面電車が日本に居なかったのが惜しまれますね。
萌え萌えな電車。共産趣味的な観点ではなく、素直に「いーなー」「かーいい」って言える雰囲気を出し切ってます。
さて、ここまで記して気になることです。
足回りが不正確なのが残念なのです。先のサイドビュウ観ると、謎の5軸車。実物は通常の2軸ボギーx2ですから。
また、ディスプレイモデル直線専用ならこれでも良いのですが、スカートとこの作りだとカーブは無理でしょう(?)。
走行を考えますと、2軸車へのアレンジは無難な手法かもしれません。幸いにもスカートがあると、車輪の一部を省略あるいはダミーにしても殆ど気にならないのです。
なお、PFだと車内がほぼ機器で埋まりますが、連結運転を前提にすると1両はお客もなせることが出来る♪ いろいろ発展の可能性はありますね。
(無論、ディスプレイモデルとしてモジュールビルや4幅車……東欧的な奴ら[含む西側中古車]……と合わせるのもありです)
期待しております。