まず、世界観を予習しましょう。
アニメーション映画「イエローサブマリン」(1969)の抜粋です。
最高に!サイケデリック……。
「あの時代」の最先端の表現! 好き嫌いは割れるかもしれませんけど、1960年代の末という空気が濃厚に感じられるじゃないですか。
そういえば、当時のグラフィックデザインにこの引用が目立って居たもので、1970年代前半までそんな流行があったのでした。「ペイネ 愛の世界旅行」(1974)も影響受けてたでしょうし、ブラニフ国際航空なんて航空会社はまるごとこの世界観を社是にしちゃったかの如く(……潰れましたけど)。
あの雰囲気、1980-90年代は古臭いと影を潜めてた感ありますが、時代がふたまわりくらいして21世紀入ってからあの時代のアイコンとなった感があります。
身近なところでも、あの「レゴ・ムービー」もまた「イエローサブマリン」の影響を受けまくってますよね……というか既にパロディ?
なお、楽曲「イエローサブマリン」そのものはカバーがたくさんありますが、傑作は「イエローサブマリン音頭」(1982 金沢明子)でしょう。
キワモノに見えて、名曲?ですよ。癖になります。記事書きながらリピートw
さて。そんな前提を入れてこの品を見ましょうか。
レゴの方の情報はThe Brick Fanより。

レゴ製品としての印象ですが。凄く、真面目な造形です。
肝心の「赤い窓」。シール・プリントで誤魔化したりしてません。というかプリント?で処理しているのは艦橋部分のフラワーパターンだけですね。ここばかりはパーツで処理する方法はちょっと思いつきません。
他は、誤魔化し一切なし!
あの60年代末のサイケデリックを50年経て再現しきってる。

内部。無論、アニメーション映画のような仕上げというわけには行きませんが、4人が搭乗できてミニマムながら内装ありです。やはりサイケなモニター等、巧く要約していましょう。
造形も美しい。2016年のレゴのベストを尽くしたものでありましょう。
艦橋の随所に用いられている「1/4丸タイル」も鮮烈ですね。

肝心の、4人。
映像の中の姿をミニフィグで再現しちゃってます。ビートルズのよくあるイメージとはちょっと違いますけど、映画設定ならこれで正解でしょう。サイケなネクタイ!

箱!
こんな格好良いレゴの箱もそうそう有りますまい。
世界観を伝えきってる。飾っておきたい箱です。レゴやレゴアイディアのロゴが良いバランスで2016年の現在とつなぎとめてる感じでしょうか。普通に良い品なので、一般流通にのって欲しいですし(レゴアイディア系は割と流通良いので大丈夫かな?)、レゴファン以外の広い層に関心もって貰いたい気もします。
なお、公式PV。
出来は良いんですが(レゴ・ムービー級の画像見られます!)、ただ、なんかちょっと違うような感じも否めず(個人的な感想です)。 うーん、戦争を作らないレゴ社なんですから、もっと「冒険」しても良いと思うのですが如何なものでしょう?