30年前は混雑してるお正月でした。今回は平日訪問。
で、この間江ノ電を避けてた理由を正直に申せば、車両がどんどん醜くなっていったので、訪問する気が起きなかった。
1979年ころのヘッドライト窓下2灯化は兎も角、その後にHゴムやアルミサッシや車体更新で300形や500形の形状がどんどん崩れていきました。無論、電車を使い続けるうえで手入れしなければならず、その上で費用も削りたい事情なども分かるのですが。
1000/1100/1200/1500形もあの時代は関心の持ちにくい新型車両。
都内に住み、江ノ電は訪問しやすくなったのも却って足を遠のかせてしまったのかもしれません。
また、沿線も開発され魅力を落とす感じ。
と、行かない言い訳並べてる感じですが。
しかし。時代は一周りした気がします。
沿線の開発もされつくされ、もうこれ以上悪くなる心配もない。

鎌倉駅。此処は1980年ころから変わらず。
駅前の自動車群が邪魔に見えるんですが、これ、ン十年後には却って良い記録になるんですよね。
600円で一日券購入。券売機で買えます。
安いと思いましたが、但し、もっとお得な話が(後述)。
鎌倉駅で1本待って電車に乗り込む。
幸いにも乗りたかった10形レトロ電車でした。無論、狙ってた展望座席抑える。
(余談、展望座席は今や300形と1000系列以外全車に備わってます。10/20/500/2000)
此の地点で、気分は高揚してます。あ、今の江ノ電も良いんじゃないの……? と。

沿線唯一の極楽寺トンネルへ。碧の深さが心地よい。此の直後に、海に出ます。

海沿いの信号所ですれ違う電車 2000形。
前面展望席と、連結部の一部クロスシートはこの形式から。一昔前の未来的デザイン。

腰越で降車。ここから江ノ島駅までが路面区間。
レトロ電車10形。此の種のデザインをキッチュと嫌う向きも有りますけど、個人的には好き♪ 電車がゴチック纏ったって良いじゃありませんか。
(擬人化するならゴスロリ決めてそうですよねぇ)

相手を組むのは20形。10形の軽装版。こちらはこちらでバランスよく上品。擬人化だと姫系かしら? 20形と10形、恰も姉妹のよう(実際姉妹のような関係ですが)。
ところで、軌道線をゆく「4両編成」ってインパクトあるものです。
江ノ電の連接車は13mx2ですが、これが重連だと13m級x4。大昔の郊外電車の15m級の3-4連と大差はない!
奈良市内は道路上走ってた大軌デボ1とか、甲州街道上を走ってた京王小型車とかを彷彿させ、嬉しくなります。あぁこんな電車が、日常に存在してるなんて。そして今まで見逃してきたことを後悔。
此の地点で、もう江ノ電にはまってたのでした。

本格撮り鉄で来てるわけではないので、美味しいもの食べたい♪
今はしらす推してますが、これって何時頃からだったのかしら。
昔はそんなに推してなかったような気がしますが。腰越にある有名なお店の一つへ。早めに行ったのでそれほど待たずに済む。

三色丼¥1000とかき揚げ¥700でかなり幸せ(味も量も)。此の日は強風で船が出せず生しらす食べられなかったのですが、釜揚げと漬けだけで十分満足と。あとお酒(笑)。
また、食べたい! 今度は生。

食後は腰越〜江ノ島を電車と一緒に歩く。
ラッピングの入った1100形。1980年代の生まれで、京急800辺りと同世代で共通点も多い。

江ノ島付近の交差点。ここは最高の魅せ場でした。カーブした軌道を横切ってく!
20形+新500形。連接車重連は組み合わせもまた楽しみの一つ。
大仰な保安掲示も無粋なものというより、システマチックな魅力に見えてきます。

新500+1000。1000形は「京紫」ラッピング。嵐電との交換塗装。
1000/1100/1200形は平凡な車両に見え、実は今や貴重な吊り掛け車。あの音を聞けます。

名物「江ノ電もなか」のお店 扇屋と651号の前頭部の保存は知っていました。ですが、こんな線路際とはつゆ知らず。651。いつも本線電車を見守っています。
1000形と、300形の編成。
新しい方がツリカケ、古いほうがカルダン駆動(笑)。

みんな大好き! 300形305F。
形状が崩れた……とは申しましたけど、305Fは近代化との相性は良かった編成だったのかもしれません。下部ヘッドライトも似合っていますし。
Hゴム支持のバス窓は今や貴重な存在。
冷房載せた屋根上の重さ。床下機器の密度感も堪りません。昔のあっさりとは違う魅力がある。素晴らしき、江ノ電の象徴。

再びゴスロリ電車10形。
1往復1時間強ですので、運用に入ってる限り、狙った編成は意外とすぐにやってくる感じ。
ローアングルは正義!

1500形と2000形。今の1000系列も渋い新標準色。これは趣味が良いです。

新500形+20形。
以前の500形は、その活躍期間中にどんどん原型を損ねてしまったものでした。
しかし、その代替車は見事に500原型を今様に蘇らせたもの。襲名にふさわしい、物語性のあるデザイン。
江ノ電の新世代車。10形・20形・新500形。側窓配置も同じ・車体構体の設計も同じ?と、恰も三姉妹のよう。巧く個性を出しています。
(擬人化するなら、「モダーン」な洋装でしょうね。500形)
そんなわけで、今の江ノ電。「ハズレ」がありません。
どの編成も、どの組み合わせも魅力がある。
また、どこか「崩れた」形状の車両もない。すべてが、かわいい♪
大手私鉄ばりの整備状態の良さも見逃せません。色あせも錆もヘタった座席もない。

江ノ島駅へ。すずめさん。大事にしてもらってます。
駅舎は30年前はこんな立派なハーフティンバーじゃなかったなぁと調べてみたら、1991年改築とのこと。で、1991年以前の画像さがしたんですが全く出てこない。
そんなに昔じゃないのに。
辺鄙な場所でもないのに。
あと、ハーフティンバーはレゴで作りやすいね、と同行した気分屋さんも同意♪

モンサンミッシェルへ。
だって似てるじゃないですか。信仰からみで、今は有名観光地で。

江ノ島神社参拝ならず……。次は上るぞ!(無論エスカー非利用で)
浦賀の坂道で鍛えとこう。

江ノ島神社は諦めましたが、ぬこ見られたので満足。江ノ島の猫は大人しいなぁ。

「じゃらんのCM」
仕込みヤラセはないですよ!

竜宮城こと、小田急の片瀬江ノ島駅も観に行く。
一言言ってしまえば、これでも、通勤電車の駅です。ロマンスカーも来るけどあれも通勤電車ですよね(苦笑)。
その後はまた江ノ電乗り、鎌倉まで戻る。
今度は20形乗車。10形思えば簡素というか清楚な車内。ただ江ノ電は前面カーテン下ろしちゃうのが早めなので、展望席乗るなら後ろ狙いですね。
また、夕方は観光客も減り、飽くまで地元の人の電車という印象。東京や横浜の郊外の電車の一つ、というニュアンスが強くなってきます。如いて申せば逗子線や堀の内から先の京急本線浦賀方面に近い(笑)。
同行者と藤沢で食事して解散。
その後は、再び鎌倉への乗車。今度は新500形。乗りたい形式は一通り抑えられました。次の訪問は305F? 或いはツリカケな1000/1100/1200? 前面展望なら2000も?

夜の路面区間。今度は夕暮れ時にスローシャッターで外から撮ってみたいものです。

江ノ島駅での離合。
通勤利用という意味ではお客が多いのは藤沢方で、鎌倉方はちょっと長閑。
やっぱり逗子線とか京急本線の端っこのような雰囲気?
電車の多くが地元の東急車輛製造。部分クロスシートなども京急に似てる? ちょっと強引ですけども。
鎌倉→逗子と1駅JR。新逗子から逗子線・本線と乗り継ぎ浦賀へ帰る。江ノ電の鉄道線っぽいところと、京急の軌道線っぽいところを強引に脳内でくっつけるのも楽しいのです。京急は飛ばすけど。

オチってわけじゃありませんが。
江ノ電の一日券が600円。こっちはプラス100円で藤沢〜大船〜鎌倉のJRのほか湘南モノレールにものれーる(ベタ)。
でも、乗り鉄に徹しないと元は取れないか。
此の沿線は寧ろゆっくり歩きたい。ゆっくり撮りたい。普通に観光してかつ美味しいものも食べたい!なんですね。
ともあれ遠くじゃないので、こまめに再訪したいです。
また、制作が中断中の502F・301Fも再開しませんと。新世代車10/20/500も考えたいし、何時かはシーナリーも。
良い刺激、受けましたよ。