献本いただけました。ありがとうございます!
あと、Special Thanksにも……。いや、弊ブログの紹介感謝いたします。
巻頭言で語られるのは、作著者の夜行列車への思い。そして現状へのやるせなさ。こなかった未来。しかし。
……そこを過ぎると真っ先に飛び込むのがこの見開き。
鉄道写真の世界では伝説とされている、廣田尚敬氏の「動止フォトグラフ」。横長フォーマットの流し撮りサイドビュウ写真。これは鉄道車両の生きた姿を「留めた」凄いものであるのですが、それに迫るか? このカット。
「動止」では列車の中の人々もくっきり記録されているのが特長であり、そのライブ感たるや……でしたが、この写真にも車内でくつろぐ人々……ミニフィグの姿が。
しかし野外での流し撮り、どうやって撮りましたのかしら……?
肝心の中身は何処まで出していいのやら。しかし衝撃を受けたのはこのページ。
「夏」。そして海。雲!
海岸線を走ってく列車は乗って良し、撮って良し。
リアルに迫る……というと大げさですが、「野外撮影」という鉄道模型写真の新たな可能性をも拓くのかも知れません。
こんなカットが春夏秋冬。そして山に海に里と続きます。
それにしても。
この写真集のために撮影されたカットを選ばれるのが編集において一番の苦痛だったのではと思うのですが、杞憂でしょうか?
(多くを切り捨てる、勇気!)
でも、それが故にとても引き締まった構成になっています。
そんな厳選が山盛り、ボリュームたっぷり。
製作記セクション。多くの方が知りたいであろう、585系モデルについて設計コンセプトから語られる。設計の過程・制作の過程。ここは「鉄道模型」「架空鉄道」のファンにもアピールするところ。是非、広い層に読んでいただければなぁと思う次第です。
そして、数々の制作エピソード。
余談ですが、文章セクションのDTPワークはかなりプロっぽい仕事。
昔文章系同人誌を造ってたので、この手の本作りが簡単じゃないのを思い出しました。
このセクションの意義はとても大きい。とても。
レゴを知らない方にも教える効果、あることでしょう。
製作記事、各車解説は恰も「鉄道模型専門誌」的な雰囲気で迫る。
概ね知りたいことを網羅してると見てよいでしょう。無論、レゴ特有の技法も惜しみなく公開されています。
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この写真集が、レゴのいきなりの初心者に役立つかどうか?
しかし、レゴでここまで出来る! 究極はこの水準である……ことは伝えてきっています。
頂点があるからこそ、ゼロからそれを目指す方も現れましょう。
「鉄道模型趣味」「とれいん」等の究極的作例から何かを感じとり、それを我が物にしようとするところに全体の進化が起こり、続いてきた由。
また、究極的作例は鉄道模型以外の世界にも強くアピールします。
レゴトレインの世界にも新たな流れ、興す1冊になりましょう。
作者ご自身の紹介はこちら
通販は「とらのあな」へ
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今年の冬コミで登場の2冊。
「2日目(水)西1【よ-08a】オリエント工房」「列車報」と「585系」。方向性は違いますが、レゴトレインのメジャー化に寄与するのは間違いありません。
「2日目(水)西1【よ-06a】くろてつの会(委託)」
「こんなものがある、こんな世界がある。」
より広く、認知されるきっかけになればと思うのでした。