その首尾を飾るのは、4年前にも構想されていたという「ガーラット」式蒸気機関車。アフリカなどで活躍した間接式蒸機で、相当な両数が活躍し、1990年代までは現役だったとも。
前後2組の走り装置を備えるという、巨大かつ強力な機関車です。
先方の記事:
;完成!メイン蒸機「DDガーラット」
http://blogs.yahoo.co.jp/masai_no_sennsi/14176187.html
主に外見面です。
:完成!メイン蒸機「DDガーラット」A
http://blogs.yahoo.co.jp/masai_no_sennsi/14176543.html
こちらは内部機構について詳細が触れられています。
特定のプロトタイプはない自由形ですが、リアルティは十分に。技術的裏付けも!
ここは大昔の模型機関車的な思想でもあります(Oゲージとかが主流だった時代ですね)。実際、通常のレゴトレインよりは大きめ。車体で7幅ですから8幅系の、或いは6幅フルスケール系の世界観にもしっくりきそうです。

ライム色が鮮烈。この色で機関車を作る……というのも今は可能になりました。エンドビームの赤も効いています! 力強くもあり、そして可愛らしさもあり。あらゆるものが両立した形状・配色なのですね。
前後の箱型部分は、実物では水槽および石炭庫。丸みをもたせた造形が多かったので、この作品もカーブスロープ多様の滑らかな形状に。
車軸配置は0-8-0+0-8-0(D+D)。先輪・従輪なしの低速、重貨物用という設定だとか。

後ろから。足回りは前後対象形です。
炭庫が精細な印象。砂撒き管や一部の配管が造られ。全体にはディテール控え目、性能優先のモデルと思われますが、だからこそピンポイントのディテールが映える。このバランスが絶妙。

サイドビュウ。右が前、左が後ろ。全長は50ポッチ前後か? 実物も長くて大きいのですからこれは必然。
この機関車のキモは一種の「連接車」になってること。前後の足回りの間にボイラーとキャブが渡された作りなのが分かりますよね? 故に大きな機関車でありながらカーブには強いのです。

S字カーブにて。曲線通過性能を納得せざるを得ません。レゴトレインの急カーブがむしろ似合う大きな機関車!としての存在意義もありましょうね。

足回りアップ。メインロッド+サイドロッドが可動。これが前後に1組づつ計2組。
動くとさぞかし賑やか!になるでしょう。

裏面より。

走り装置裏面アップ。
真ん中の大きなベベルギアでモーターからの動力を受け、第2・第4動輪をギア駆動。
フランジレスの第1・第3動輪はロッド連独で動きます。ロッド駆動の場合は実物同様内部ギアは不要ではあるのですが、模型的には内部ギア合ったほうがロッドへの負荷を減らし、信頼性を上げられるメリットがあります。

走り装置の上部。XLモータの存在感! ギア比は1:1と思われますので、xlモータの低速大トルクが生かされてる……のでしょう。

ボイラー内部には単三用の電池boxが収まります。膨大な電力を消費する前後のxlモータに対して供給は十分! また、この電池BOXの重量が動輪の軸重になっているのも注目です。
受光ユニットは連結部?に搭載。

システム展開! ライム色の部分は脱着可能でメンテナンス考慮か。機器の収まる方が分かります。
中身を見せて様になるモデル、という意味で、「鉄道模型と科学技術教材の垣根が曖昧だった時代」の鉄道模型的……とも云えましょう。

タンク車は水運車設定だとか。これなら無給水で長く走れる……。
これは広大なアフリカを感じさせる仕様。

過去の制作貨車たちも健在! 貨車16両を曳いての牽引テストも行なって、結果大成功だったとか。
力強く、ゆとりを持って牽引するのは様になることでしょう。
機会あれば、どこまで牽けるかのテストも行なってみたいものですね。
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繰り返しますが、masai様は4年ぶりの復帰。
その4年後。今は関西・関東共に催しが充実してきました。
また再開し、この作品を実見できる日が楽しみです。