このジャンルは一時期は消えゆくかに見えて(非車両機械扱いの保線機器の発達と台頭)、近年は東急に小田急京王と新顔も多い。線路封鎖しなくても営業車と一緒に運用できるメリットとか、また一層の安全確保のために試験車は重んじられる傾向……があるのでしょう。
実物についてはこちら(WIKIPEDIA。画像も)。

モワ24+クワ25の2両編成。「ワ」というのは一般に有蓋貨車を指しますが近鉄では非営業の事業用車の記号として使ってますね。大昔は貨物を積むモワもあり、それが事業用に転用された名残なのでしょう。
2400系の改造であり、微妙に近鉄一般車の姿を残しつつ、事業用車らしい姿というのがポイント。
単独走行もあれば、クワ25のみを他車に牽引されての使用もあるようです。
(標準軌・狭軌両方の台車を持っていて用途に応じて使い分けるという鉄道車両は数少なく、国鉄の架線延伸車ヤ450形[事業用貨車]以来かも)
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普通の電車に見えて窓の少ない特異さ。
屋根上の検測機器。
そして塗り分けのブロックパターンに惹かれるものあります。ブロックパターン、それこそ「レゴのため」にあるような雰囲気なんですよね。
また、パンタ周辺で屋根が盛り上がってる部分も表現されています。
パンタグラフの表現は面白いですね。これで十分パンタグラフに見える。手軽な表現は考えられるべきだと思うのです。

前面。非貫通三面窓という独特さ。黒い窓枠は近代的雰囲気。前面もブロックパターン入。なお、黄色い車体の場合はヘッドライトレンズはクリアーの方が目立って良いように思います(逆に白や灰色の車体だと黄色いレンズは選択肢に上がってきましょう)。

反対サイド。床下機器は抵抗器の表現が凄く近鉄っぽい。此処は良い所を抑えられていましょう!
ユニークなスタイル纏う、私鉄事業用車もまた楽しいジャンル。
多くは短編成とか単車ですので、敷居の低さもポイント。資料の入手も昔は大変でしたが、ネット時代なら容易い。そういえば近鉄は無蓋電動貨車も多々居ましたよね……。何時かと期待してしまうのでした。