DD51。特に解説は不要な機関車ではありますが、既に北海道では貨物列車からは撤退済。「北斗星」「カシオペア」「トワイライトエクスプレス」「はまなす」といった客車列車専用機に。
他地区でも非電化区間の貨物列車そのものが激減してますので、液体式の本線用ディーゼル機関車が過去のものになる日は遠くないのかもしれません。
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隼様の作品の画像及び情報はツイッターから。

ファーストショットはこれ。
全長は37ポッチ。あっと驚くバランス感!
DD51は汎用性・使いやすさから日本のAFOL黎明期から何度もレゴトレイン作品化されてきた題材。
その都度に言われてきたのが、「ボンネットが4幅では痩せて見える」ということ。本線用機関車にふさわしいパワフルさというかマッチョさ(まぁ実物は「細マッチョ」?)が出せて来なかった。
最近の作品で改良してきたものもありますのでこれが初めてではありませんが、この作品では4幅に対してレール付きプレートの分貼り出しさせています。いや、ボンネット側面をタイル貼りにしてその分膨らませたと言えば良いのか?
言い換えれば5幅相当ではあるのですが、4幅ベースに膨らませたものは最初からの奇数幅とは雰囲気など異なるものでしょう。
PowerFunction機器をボンネット内に収めるために、サイドをタイルで覆うことが副次的に好ましいバランスを与えています。それにしてもタイルでボンネット裾・キャブ前後の出っ張り部分をうまく避けられたものです。
キャブは側窓サイズ絶妙。前面窓は横組でクリアのヘッドライトブロック使って旋回窓の表現としています。北斗星の星マークもモザイクで好ましく表現。自作シールとは好みが分かれますが、できればモザイク派です。
キャブ周りのディテールは未だ乏しいですが、これは実制作時のお楽しみという事なのでしょう。素体が良いのでディテールアップで更に大化けするはず。

真正面から。ボンネット前端は微妙な折妻をタイル1枚分の段差で表現しています。これもシンプルながら効果的。平面に割りきっちゃ面白く無いですよね? テールライトにジャンパ栓。スノウプラウも。

重連! 北海道のDD51は常に重連のイメージあり。
なお、PowerFunctionだと重連は同調が難しく、受光ユニットx2はコスト的にも大変。個人的には1両を2Mにして、もう1両はダミーにしてしまうのが良いと思いますが如何でしょうか?
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さて、以上の状態には問題がありました。中間台車がオミットされていること。
せっかくの作品なのにやや興ざめというか、画竜点睛を欠く……という感。いや物理的に不可能なら車軸配置の省略は許容されるものですが(自分も路面電車では平気でダミー車輪使ってますし)、こと機関車に関しては可能な限り、車軸配置は省略しちゃいけないと思うのです。
(意図的なショーティや自由形は別の話として)
Twitterで以上を申し上げたところ、早くも改良版が上がって来ました。

燃料タンクが小さくなるという副作用があるにせよ、機関車においては「軸配置の表現」が大事であることを強く印象つけられましょう。納得のスタイル!
プロトタイプが一般塗装になってますが、これもまた良いもの。
この姿なら、1960年代から現代まで、日本中のあらゆる線区のあらゆる列車に似あってしまう(つい忘れがちですが50年も前の機関車なのです。最終製造は1978年ですが)。ブルートレインはどの形式でも。ジョイフルトレインあり。貨物列車はコンテナから石炭輸送まで……。

中間台車の機構。Φ1丸タイルが溝をスライド。前後4箇所で抑え。
問題はないはず。ただ、持ち上げるとポロリです。レールの凹凸に追随できるかも……? 実験してみないとなんとも申せませんが。
また、この画像で中間台車の取付を完全に床下で解決しなければならないことも窺えましょう。9V時代には車内にバーを張り出すようなやり方もできたのですが、PFで凸型機にそんな余裕は皆無。
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そして、さらなる改良版。中間台車をテクニック軸タイプに変更してきました。前後の動力台車とはメリハリがついています。

機構。テクニック軸車輪を使うことで床下に2プレート分の余裕を得る。そこにZリンク機構を内蔵。リンク(テクニックアーム)がパネルの内側に綺麗に隠れているところがミソです。無論、持ち上げて抜け落ちたりはしないでしょう。
PowerFunction時代の若手に拠るDD51、実制作が実に楽しみ!
思えばDD51はバリエーションも豊富。北斗星仕様に一般仕様外にも、先ずウケ狙いとしては1号機(丸目でキャブ屋根端も丸型)とか2-14号機(前面帯が低め)。或いはユーロ釜(帯処理はタイルでも可能か?)。JRFの各種更新機。いや、DE50のようなアレンジさえも可能?
ディーゼル機関車モデルの可能性、更に広げてくれそうなのです。
<蛇足>

中間台車の付け方はいろいろな方法がありますが、拙作に使ってるのは「片方の台車からのボールジョイント接続」。マヤ34とED72にこの手法を採用。機構が完全に床下だけで完結するメリットがあります。
(トレイン車輪上のタイルは線路の凹凸で脱線要因になるため、取ったほうがよいです。写真は改良前)
このお手軽手法は知られてないようなので、揚げさせていただく次第。
EF510/DF200を作った際は前の台車とテクニックアームによる接続としましたが、やはりスライドさせたいので試行錯誤しています。
隼様のように中間台車の1ポッチを4ポッチ分スライドさせることも試してみましたが、全長が長いとカーブでスライド量が足りずうまく行きませんでした。
中間台車にバーを立ててスライドさせることは思いつきませんでした。
今度試してみようと思います。
もともといつか作れればとかなり前から計画としてはあったのですが
なかなかDD51を作る人が出てこなかったので作るしかないと思い制作に踏み切りました
もともとタイルで覆うというのは考えていましたが細いラインを再現できるかで悩んでましたがレールつきプレートでうまくいきましたw
スノープラウのギリギリ感など前から見た雰囲気はすごい気に入ってます笑
原色カラーも北海道の貨物機として最後まで見てたのがあるので作りたいところですが追いつかなさそうなので他の人に任せようかなwとか考えてますw
カーブのスライドは実際に試したわけじゃないのでうまくいくかわかんないのが正直怖いです
これを気にDE10やDE15が作られるといいなーとか思ったりw
とりあえず重連での作品化を目指そうと思います!
>yanagin様
コメントありがとうございます
スライド試されてたんですね
貴重な意見をありがとうございました
ぜひ試してみてください
そして可能なら来年のJAMでDF200とコラボしたいですね!
お久しぶりです。中間台車は自分はジョイント式推しです。スライド式には「文字通り摺動部分がある」問題に抵抗があるからなのです。実物の鉄道車両でも摺動部分は極力避けるのがセオリーですし。
ただ、いろいろな方法はあると思います。多分答えは一つではないですし。スライド式でも極力摩擦を少なくする方法も有りましょう。
◆隼様
DD51は本文でも記しましたが、ボンネット幅という悩みがずっとむかしからあったんですよ。そこを見事に打破されたのが隼様のCADというわけです。
レール付きプレートでの細ラインは見事すぎます。あそこにある手すりの表現にもなってるんですよね。細密感凄い。
原色は……誰かやってくれないかしら(笑)。自分の20系客車とかと合わせたいのです(笑)。
>DE10やDE15が作られるといいなー
PowerFunctionでDE10は実現したら「偉業」ですよね。一回り小さい分難度も上がりそうですが……。
そういえば、DE50も誰か作りそうでなかなか手が付けられてない題材です。まぁ1両しかない試作機で「使いにくい」題材ではありますが。
先ずはDD51での重連、そしてDF200との並びは楽しみなところです。