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2014年05月11日

【作品紹介】mugen様の「アイスクリームショップ(#31026風)」と「キャディラック(1949)」。新しい地平。


  

http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=543180

 6月の新作、#31026「バイクショップとカフェ」を意識した、自作のアイスクリームショップ。
 #31026と揃えた時に違和感のない、適度な解像度。センスの良い開閉式の建物です。何時もなら「こんな雰囲気の製品を公式で出せ」とか愚痴るところなのですが(苦笑)、今回は公式がもうすぐ出るんですよね(笑)。

 実のところ、モジュールビルはイベントなどで配置に困ることもあるので(そもそもオフ会程度だと持ち歩き困難)、この#31026の提案する「タイニーモジュール」は普及して欲しい。これも#31026の「世界的な」売上にかかってるのかも知れません(……日本ローカルではすごい予約人気でしたが。世界的にはどんなもんなんでしょ?)。

 閑話休題。#31026やら10000代モジュールにはありえない、明るいカラーリングが印象的。しかして、CityやFriendsに見られるような「軽さ」がなく、重量感というか安心感があります。クリエイター的にパーツガッチリくんであることが伝わるからでしょうね。建物の色に関しては、もっと冒険は許されるべきなのかも?

 あと、#31026の印象と被りますが、1970−1980年代の「レゴランド」や「街シリーズ」の延長線上の雰囲気も十分に。
 閉じても広げても様になる。そしてインテリアも適度な密度感。全体に良い意味で「クリエイター」チックです。#31026素組と並べても良い雰囲気になるでしょう。

 4幅車の背景として、6幅トレインのストラクチャとしても期待できそう。
 やはり、#31026の可能性にも期待してしまいますね。


  

http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=543182

 キャディラック 1949年型。さて……。
 一般論として自動車の形状が今と大きくは変わらなくなってくるのは1950年代半ばから後半。シトロエンDSであったり、MINIであったりFIAT500であったり(VWビートルはちょっと例外)。この辺は今も作り続けてりゃ商品になるでしょう。クラシックカーという定義は当て嵌まりにくい。
 しかし、それ以前の自動車って明らかに別の雰囲気を帯びています。そして、レゴでの作品は極めて少ない。馴染みもなく、そもそもどうやって造ったらいいか分からない……。

 その、盲点をついてきた作品です。
 過渡期の流線型デザインではありますが、やはり後世のキャディラックに馴染みがあると十分クラシックに、そして優雅に。
 ボンネットの横組みは意表をつくもの。十分に、それらしい。縦方向のラインは言葉も出ません。
 フロントフェンダーは上にタイルはって、横組に備える。サイドのスリットからステップに流れるラインもまた美しく、アールデコ(マシーンデコ)的な装飾を思わせる。
 
 一方、古い車では悩まされそうなフロントウインドウやルーフは「普通の部品」で処理していますが、これが意外と違和感がない。難しく考えるよりは「試してみろ」。案ずるより産むが易し。

 その上。色は濃青。
 この時代の大型車というと「黒」と考えてしまいそうな既成概念を壊してくれます。そして、ファンダーやら高2の車ドアやら、濃青で作る必然性が見えてくるのもまた素晴らしい。

 ミニフィグの選定も最高! あの時代の華やかなアメリカを感じさせるもの。ちらりと見えるリアシートも雰囲気盛り上げる。

 この作品の醸しだす空気。流線型列車であったり、ジェット化される寸前の豪華さ競い合ったエアライン……夢の様な世界をイメージさせる第一歩にさえ見える。
 新しい地平、可能性を拓くモデルと言えましょう。
 
 

posted by 関山 at 23:56| Comment(4) | TrackBack(0) | 国内の作品紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
さすがMugenさん!
そろそろ称号か肩書が必要ですね。私は「匠」を推しておきます(某番組みたいにふたつ名でも)

アイスクリームマシンと並べても違和感なさそうですね。
実物だと31の雰囲気。

自分だとアイスクリームマシンのシールやデカアイス看板を使いたくなりますが、それ無しで説得力が出るのは素晴らしいです
Posted by どん at 2014年05月12日 11:34
爽やかなアイスクリームショップですね。
クリエイターの親しみやすさとフレンズ的な配色の可愛らしさとモジュラー的な繊細な装飾をあわせ持っていて、とても魅力的な建物だと思います。

#31026式「タイニーモジュール」を定義づけると
@建物の幅&奥行きが16ポッチよりも小さいA2階立て以上B開閉式でしょうか?
Posted by Azur at 2014年05月12日 21:36
紹介ありがとうございます。
#31026は自作するにも適度な規格だと思っていたので制作してみました。題材はレゴムービーのセットのフィグとパーツを活かしたかったのでアイスクリームショップにしました。
実際に制作しても割と気軽に出来たので良い規格ですね。装飾は無理のない範囲で表現しました。パーツの組み合わせや配色が色々遊べたので楽しい部分でした。屋根の緑色は先のダイヤの家の影響です。
内装はやはり階段を付けると狭くなるのですが工夫し甲斐がありました。
かつての街シリーズの雰囲気は大好きなので意識してました。かわいくできたので(笑)満足してます。

キャデラックは濃青高さ2ドアを使ってみたく思い題材選びをして格好良い画像が有ったのでそれを元に制作しました。
ボンネットの横組みは使ってみたかった技法です。横組みなのでモールのラインも入れられました。
クラシックな雰囲気に出来たのと、濃青と灰色の配色が気に入ってます。
実車は今から6、70年前にこれだけ美しい車が有った事に改めて驚きますね。

どんさん
Azurさん
ありがとうございます!
Posted by Mugen at 2014年05月12日 22:23
◆どん様
 シールやデカ看板なしで、何の店かひと目でわからせるデザイン、確かに素晴らしいです。
 これが出来ると、いろいろ強いような気がします。

 「匠」納得です。
 ただ某番組のせいでマイナスイメージもなきにしもあらず(苦笑)、某番組が悪いんですけどw


◆Azur様
 爽やか、同感です。
 Friends的配色の可愛らしさは、これまで寧ろ避けられてきた印象ありましたので、その意味でもこの作品は画期的かもしれません。
 
 タイニーモジュールの定義は難しいですけど、そんなに遠くないような気がします。
 サイズはそんな感じでしょうか。平屋は場合によってはOKかしら。開閉式は必要かも(笑)。

 タイニーモジュールのビルコンできたら楽しいかも知れません。
(その前に#31026の組み換えコンテスト?)

◆Mugen様
 あのサイズ、確かに手持ち部品での自作も考えたくなりますよね。
 装飾は適度だと思います。建物サイズ考えるとあんまりこてこても違和感出そうですし。

>パーツの組み合わせや配色が色々遊べた
 このサイズだと、かき集める量も常識の範囲?ですから、その意味でも自由度高そう。
 屋根の緑色も爽やかです。確かに良い意味でダイヤブロック的かも? 昔のと言うより「みんなのまち」かな?

 階段はやはり必然ですよね。狭いなりに工夫のしがいありますし。

 キャディラック、あのドアの活用のためとはいえ、よくぞこの題材をこの表現でという感じです。
 ボンネット横組は画期的ですし、1930−50年代の車には広範に使えそうですよね。あとトラック系も。

 大昔の車の美しさ、今後広まっていけば面白いかもしれません。
 難しいジャンルではありますけど、あの時代の鉄道車両とか揃えていくと、いつか考慮が必要な世界ですし。
Posted by sekiyama at 2014年05月13日 14:08
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