で、いきなり失礼なことに製作者名を失念してしまいました。もしご覧になっていたらコメントくだされば幸いです(記事修正しました。なも様有難うございます。Tary様、失礼いたしました)。

さて。
個人的には、路面電車は如何に足回りを低く造って、全体の車高を抑えるか……ということを考えておりました。実際に路面電車のほぼ全ては普通の車両よりも小さい車輪・小さな台車で全高が抑えられ、それが路面電車っぽいフォルムを作り、また鉄道線電車と並んだ時のリアルティにつながってる……と。
それが故に足回りは若干の省略や割り切りも已む無しという考えにもいたってました。極端な話、ボギー車を二軸車に解釈するなど……。二軸車なら床は下げ放題ですから。
(その意味では、1990年代後半以降の低床電車は有利です。実物同様に低床化=リアルになりますので)
それだけに全く違った文脈での作品には驚かされました。
足回りはノーマル。それ故に普通のそして実物どおりのボギー車。
バランスを採っているのは車体の高さを大きめに取っていること。標準フィグサイズが5ブロック分とすればこの作品は6ブロック分。これで相対的に足回りが小さく見え、路面電車的なフォルムを作り出しています。
それが、極自然に見える。 相対的に車体幅が狭めに見えるのもメリットに。
そもそも路面電車と通常の車両が並ぶ機会って多いようで意外と少ないもの(※)。とくに都電荒川線では皆無じゃないでしょうか(高架とか地下の立体的接続を除く)。ならば独自スケールはありですし、昨今のCITYやCreatorの高さ6ドア世界観との整合性だって優れてる。ミニフィグ比でも合理的なのもいうまでもなく、と。
※:鉄道ファン的にはレアケースばかり探しちゃいますけども……。福井鉄道とか南富山とか、昔の名鉄岐阜地区とか。あ、伊予鉄道もありますか。

車と電車の世界観が不思議と噛み合っています。無論、片岡氏の桜の功績もまた大きい。

側窓周りの八角形の塗り分けもリアル。黄色と白に対するアクセントになる緑のロゴを省略してないのも嬉しい。前面では大柄なワイパーも引き締め効果がありましょう。ワイパーはスケールオーバーになりかねないディテールですが、この作品では全体を締めています。
こんな電車の造り方もあるのだと教えてくれた、ちょっとした革命的作品。
動力なしダミーでも構いませんので(動力系の脱着がスムーズならベスト)、8800形の色違いやら、同じスケール・世界観での9000形(レトロ)や8500形、はたまた7500形なども期待してしまいたくなるのでした。
なお、8800形実物についてはこちら(wikipedia。以下画像も)。

2008年から導入されている、現在の荒川線の主力。荒川線は全線ホームが高いので(これは世田谷線も同じく)、低床電車にしなくてもバリアフリーにしなくて済む由。すっきりしたくせのないスタイルとカラフルなカラーリング、バランスの良い飽きの来ない電車。
7000形更新車(1977年)は都電再生のシンボルとして記憶にあたらしいのですが、それさえも過去なのが都電の「常なる新しさ」なのですね。
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(なもさんありがとうございます。
ご指摘ありがとうございます。
そろそろツイッターやってないことの弊害が……? しかし手を広げるのも無理があり。
◆Tary様
確かに、8800形の黄色以外の色違い難しそうですね。ここは思い切って9000形か8500形を……? 今のレゴの中間色供給や窓パーツ的には9000形は意外と作りやすいかもしれません(個人的に好きなのはあります(笑))。