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2014年02月26日

【作品紹介】sauseiji様の「氷河急行」。第二の瑞西ナロー(その2 機関車+編成篇)

 その1 客車篇 こちらです


 電気機関車。HGe4/4 II形(フルカ・オーバーアルプ鉄道[FO]→マッターホルン・ゴッタルド鉄道[MGB])。
 同機へのwikipedia(日本語)の解説はかなり濃厚です。

 1985年に試作機が、1989〜1990年に量産機が導入されたもの。現在のMGBの主力機。
 自重64トン。出力459kw×4。ラック・粘着併用式

 ちなみに類似スペックの日本の機関車だと、同じくラック粘着併用式の碓氷峠のED42形(1934〜)は自重62トン。出力は170kw×3でした。
 重量はほぼ同じですが、出力が3倍以上です。まぁ、生まれた時代であるとか安全性のマージンの要求とかがが全く違いますが。
 ちなみに先代のHGe4/4 I形(デッキ付き箱型で製造は1940年〜。今は臨時用)だと228kw×4でした。
 碓氷峠が今もラック式だったらどんな機関車が……? 此処から先は架空鉄道妄想の世界。

 でも、こうして比較してみると瑞西ナローがどこか身近に思えてくるのは不思議なものです。

 薀蓄ともかく、作品に戻りましょう。全体の印象把握が正確なのは大前提として。
 目を引くのは、側面のコルゲートをグリル(ステップ)で表現していること。大胆ですが、効果的。この部品もこの数が揃うと、印象が大きく変わってくるものです。コルゲート表現としては「なるほど!」としかいい用がありません(グリルブロックでは目が細かすぎ、グリルタイルでは煩雑な印象になるのが予想されますよね?)。
 屋根肩部分のグリルも、1:16:1のリズム感が良い雰囲気。全部グリルスロープじゃダメなんですね。
 足回りはボルスタアンカとエアタンクの表現が際立ちます。どちらも目立つ要素ですから。
 

 そして前面。スラントフェイスは横組にしたものを斜めに固定。隙間も目立たつすっきりと。そして、ワイパーやバックミラー、ジャンパ栓などの大げさな表現がナローらしさを盛り上げていましょう。ただ、上部ヘッドライトはもう少しスマートな取り付け方があるかもしれません。下部ヘッドライトも、タイルの下に黒や灰色などのプレートいれてライトケース風の表現にしては如何でしょうか?
 スノウプロウはこの手があったかという感じの固定法。ボールジョイントとクリップがこんな感じでつながるとは……。
 ボールジョイントは1960年代からの古い規格ですが、最近はmixleやチーマのレジェンドビーストで広く使われだしています。いろいろ組み方広がりますかも。


 屋上機器も精細に。そしてすっきり。アンテナ台を使って碍子にする手法も「なるほど!」です。
 パンタも近年種類の増えてきたクリップ系パーツ駆使で。ここは作者の個性が良い意味で顕れるところでしょうか。



 編成! 先の雪の日に撮影されたそうですが、素晴らしいタイミング。
 まさしくイメージ通りの「氷河急行」じゃありませんか。背後の緑もまた、それっぽく見える……。この辺がリアルにみえるのも、無論作品の良さがあってのことでしょう。

 大雪原の中をゆく……。下手すりゃ模型に見えない1カットです。
 「大自然」と、精細なメカに快適そうな車内の対比というのが、彼の国の鉄道旅行の楽しさを表しちゃいないでしょうか。
(マッターホルン・ゴッタルド鉄道さん、レーティッシュ鉄道さん、あと瑞西政府観光局さん……広告広報にに使いませんか?)

 「自然」のもたらした素晴らしすぎる情景ほどではありませんが、JAM等での なも氏車両群との共演も今から楽しみでなりません。
 瑞西ナローだけでひとつの世界が作れるようになったというのは画期的なことでしょう。
 
 もちろん、sauseiji様の次回作にも期待したいです。

 また、このスケール・世界観へ新たなチャレンジャーが現れることにも……(管理人も手を付けたいのですが、他に優先度高い題材山積みなのです。でも、何れは)。
 
posted by 関山 at 23:57| Comment(7) | TrackBack(0) | 国内の作品紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
機関車のグリル越しにモザイク表現でグラフィックが表現されているのが「粋」ですね。

中間車の斜めグラフィックは衝撃ですが、客車だけだと、元ネタ的に一瞬、やや大味かな…と思わせておいて、機関車のディティール感が加わると、編成にした時に上品な鉄道模型的な雰囲気になるあたりが素敵です。

良く見ると、ものすごく高度なテクニックを駆使しているのに、これでもか!的に主張し過ぎていないというか、このさじ加減が全体のバランスの良さに繋がっているのですね。大人のモデルだなぁ…
Posted by G@ひたひた at 2014年02月27日 03:09
こちらも自分と同ジャンルの題材なのに、こうも手法が違うかと。
いろいろ目から鱗ですね。参考になります。
いい意味でスイスナローのゴテゴテ感が出てて好感持てます。
Posted by なも at 2014年02月27日 09:35
これは吃驚! TGVが発売された時以来の衝撃でした。クリエーターで氷河急行を出せば売れるのではと考えた時期もあったりしましたが、やはりあの側面の表現が難しい・・。しかしこういうやり方もあるのですね。 僕は今年のJAMに何を出そうかと。#7939のOBBバージョンにスイス風新製客車でも行きましょうかね〜。
Posted by yonenaga at 2014年02月27日 10:45
機関車独特の重量感がしっかり伝わってきます!

雪と一緒の写真も素晴らしい!

細部がとても丁寧に作り込まれてて、とても勉強になります...
Posted by Adiemus at 2014年02月27日 14:59
…あ、
東急5050!、4扉w > Adiemusさま

パンタや貫通幌の表現がツボw
Posted by G@ひたひた at 2014年02月28日 00:20
精密な表現をLEGO標準の幅6でとどめているのが、すごい!
前のスロープの部分も最小限の隙間で綺麗かつ高度に組み立てられているのがわかります。個人的には機関車の雪カキの部分が線路とぶつからないのかが気がかりです。

雪の上を走る姿はもう、イメージにピッタリかつ綺麗。
二枚目の雪の上を走る姿は知らない人が見たらLEGOだとは思わないような気がします。

以上です。
Posted by K7A4 at 2014年03月01日 19:10
◆G@ひたひた様
> 機関車のグリル越しにモザイク表現
 何か表現してあるなぁ……と思ったんですが、確信がないので記事に記すのは控えましたが……。あぁ、そういうことだったですね。実物写真も照らしあわせて納得です。この手法、斬新すぎます。そして効果的ですし、やはり「粋」です。

>客車だけだと、元ネタ的に一瞬、やや大味
 それは感じなかったです。国際水準的に十分精細な作品でしょう。
 超絶精細な なも氏作品と並べても違和感皆無でしょうし。

 寸法比、また表現のバランスの良さは納得です。
 
>大人のモデルだなぁ…
 伺った限りでは、作者は若い方のようです(笑)。その意味でも期待がもてましょうね。
 

◆なも様
 手法は違うんですが、不思議と同じ世界観に居て違和感ないモデルになっているのは、やはりセンスは通じるものはあるのかなぁって思う次第です。もちろん、手法の違いなどは個性として尊重されるべき性格のものでしょうし。結局優柔なんか付けられそうにもないと(笑)。

> スイスナローのゴテゴテ感
 ここも同感です。

◆yonenaga様
> クリエーターで氷河急行を出せば売れる
 プレイモービルのあの列車は氷河急行を意識していますものね。日本でもヨーロッパで鉄道乗るツアー(普通のパックツアーで鉄道乗車が目玉になってるようなやつ)はTGVか「氷河特急」って感じ。世界的に知名度はある題材なのでしょうね。2011年のKATOのNゲージも外国型にしては話題になってました(それこそオリエント急行以来かしら?)。

 「クリエイター 氷河急行」案外、10233の次のお題かもしれませんね。まぁ瑞西国旗は妥協してきそうですけど(笑)。

>スイス風新製客車でも行きましょうかね〜。
 SBBの客車も結構魅力的ですものね。その時にはウチのSBBパノラマ1等車お貸ししますよ。

◆Adiemus様
 確かに、重量感も感じられるモデルですよね。近年の電機は欧州型も日本型も一見軽快に見えて、実はそれなりの重量はあり、そして外見とかの印象にもにじみ出ている。ゴツゴツの旧型機とは違った魅力に最近は気が付かされてるところです。

>雪と一緒の写真も素晴らしい!
 ……外出るの面倒、って考えちゃいますものねぇ。
 レゴ持って撮影、ある意味、鏡です。来年は習いたいものです……。

◆G@ひたひた様
 あれは先頭車完成時に紹介記事書くつもりです(笑)。
 中間車だけでも見所がありすぎるのですけども。

◆K7A4様
> LEGO標準の幅6でとどめている
 鉄道の6幅(あと車の4幅)に、ありとあらゆる表現を詰め込む。定型詩的な良さってことなのかもしれません。いや俳諧とか漢詩とかダメな管理人ですけども。

>最小限の隙間で綺麗かつ高度に
 斜め組って隙間を如何に最小に抑えるか、ですものね。

>機関車の雪カキの部分が線路とぶつからないのかが
 スノープロウが気になるのは同感です。

>雪の上を走る姿は知らない人が見たらLEGOだとは思わないような
 下手すりゃ、模型にさえも見えないかもしれません。それほどのインパクトです。
 
Posted by sekiyama at 2014年03月03日 16:05
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