
お題は「アウトサイドフレームの小型な?動力車」
さて。
我々の知ってるほとんどの鉄道車両(電車・電気機関車・客貨車)は「アウトサイドフレーム(外側台枠/台車枠)」ですね。車輪の外側に軸受とか台車枠がある。車輪の半分程は隠されています。
でも、蒸気機関車は?
殆どがインサイドフレーム(内側台枠)なのでした。車輪は完全に露出しています。特に1067mm軌間以上の殆どは。アメリカやドイツでも同様。
レゴの部品で言えば昔の4.5V/12Vの車輪はインサイドフレーム的造形。9V以降はアウトサイドフレーム的造形ってことになります(実際に9V/PFの車輪は外側にピポッドの軸受ありますし)。
でも、762mm以下の軌間では蒸気機関車のアウトサイドフレームというのが少数派と言えない数で存在してきます。多くはドイツ製と、それを模した日本製でした。
アウトサイドフレームの蒸機は車輪は見えないのに、クランクとメインロッドとサイドロッドだけは露出していてちょこちょこ動き回るという、それはそれは不思議な造形をしています。

アウトサイドフレーム蒸機の一例。イギリスの「シティ・オブ・トゥルーロー」。これは1435mm軌間の大型機ですが、このクラスでもアウトサイドフレームやってたのはイギリス位のもの。

もう一例。スロヴァキアのU45.9型。このクラスの小型機のほうが一般的です。車輪が見事に隠れているのが分かりましょう。( wikipedia:ギアードロコより)。
さて。
形状的には大変に魅力的な題材なのですが、ただでさえレゴの蒸機モデルではロッドやクランクは大きく外にはみ出ます。そこにフレームが1枚加わるとエライことになってしまう。とても再現は出来ないなという題材でした。
ですが、ナローゲージならどうか?
車輪が4幅。フレームで5幅。クランクで6幅、ロッドで7幅くらい……。
車体6幅でなら、なんとか収まるんじゃないか。と思ったのでした。
しかし、制作は難航極める。
幾つかの追加要件もいけなかったのかもしれませんが。動力化したい(モータのみ機関車搭載。電池と受光ユニットは貨車分割で)とか、軸配置は5軸のE型にしたい(無論、内3軸はダミー)とか。

(この種の小型車でロッド駆動やりたいなら重要な情報です!)
動力化も必然あって。ユーレイ貨車は極力小さく抑えたいですからモータくらいは機関車に搭載したいと。
あと、ロッドの抵抗がそこそこ大きそうなので転がしより自走のほうが無難という考えもあります。
肝心のアウトサイドフレームは……構造的強度は殆ど負担していません。飽くまで装飾です。
タイルとプレートの張り合わせで原則2プレート厚。
ロッドはメインロッドのみでサイドロッド省略も最初考えましたが。試したら上手く出来たので両方共付けてしまいました。内部ギア連動のため、抜け落ちは過負荷かかった時以外はありません。
正直、普通の軽便なCタンク、無論普通のインサイドフレームのででも作ればどれほど楽だったことでしょう(苦笑)。何度も諦めかけたのも云うまでもありません。

手転がしOK。モータ回転OK。試運転……旧曲線もポイントもOK! いや若干無理残ってますけども。
あとは車体を作るという「お楽しみ」が残っています。
(ところで、何を拵えるようとしてるかは予想付きますよね? 日本形で5軸でE形でナローゲージって地点でかなり絞られましょうが……)
