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元画像はこちら(brickshelf)
思えば、この作品は7幅でかつ車体高さも尋常より1ブロックほど高くとった作りです。そのために全長が50ポッチもあっても、フルスケールモデルで起こる「細長すぎる」感じがありません。
バランス感という意味で、限りなく28−32ポッチレゴスケール的な安心感があります。
それでも、インテリア・エクステリア共に7幅ならではの「ゆとり」が多々ある。フルスケールモデルならでの全長方向のかっこ良さも同時に。合わせて台車サイズのリアルティもあります。
スケール面でも、画期的なモデルと言えましょう。
なお、記事での画像引用は極力、インテリアカットモデルを優先しています。外見も魅力的にすぎるのですが、それ以上にインテリアを魅せた「博物館模型」な雰囲気がたまりませんので。




上層のA個室に至る階段周りが実物どおり、階段上がってから左右に別れる構造です。個室内では椅子やテーブル、時計に洗面台まで再現。
下層のB個室は、これも実物通りに通路の下にまで部屋が割り込んでる作りが再現されています。
シャワー室は通路との仕切り、そして更衣室との仕切りの二段構え。パネル使ったぎりぎりの空間構成の巧さも際立ちましょう。
外見では、窓なし部分の多さが特別車っぽい雰囲気を出しています。ますます重厚な感じ。個室の壁がチラチラ見える通路側の風情も実制作したら素敵でしょうね。




迫っ苦しい(但し意外と乗ってみると快適な)電ソロを再現。個室ドアのほか、上層室へのはしごまで再現されています。ダミーながら?下層室にある上層室はしご部分の張り出しまであります。
ロビーは狭いながら、雰囲気ある空間。
電動車として、交流電気車として精細な屋上機器は変わりません。
外見では2パンタならではの電車的魅力。二段窓とロビー部分の窓のバランスがなかなか良好です。
ちなみに迫っ苦しいと記した電車ソロですが、管理人の乗車した印象(上層室)はなかなか良好でした。これまで内外で乗った寝台車の中では二番目にお気に入りであると記しておきます(一番は中国鉄道部のRW19。まぁクラシックな1等個室なんで比較はできまい)。狭いながら、必要十分な空間なんですよ。これほど細やかな配慮のある寝台車は世界にも類を見ないんじゃないでしょうか……。
それだけに、285系が広まらなかったことが残念でなりません(中国やロシアのような寝台車をガシガシ新造してる国でも、この種の構造は採用されないようです)。

なお、このモデルが唯一「嘘をついてる」のは、ほとんどの個室部分が片廊下式になっていること。実車は中央通路式ですから。これは7幅といえど、レゴトレイン寸法でミニフィグスケールなら必然的アレンジ。このアレンジをここまで違和感なく仕上げたことも驚かざるをえないのです。
そして、おまけが或る意味、現実に引き戻してくれるもの。

現実といえど、もっとも理想的な現実。現実に存在するサンライズこと、285系の再現モデル。クハネ285形。
サンライズの交直両用版の585系というアレンジも見事でしたが、この再現モデルも同様に魅力的なのです。運転台周りはこちらのほうが窓が小さい分「品が良い」とも云えましょうか。
車体色は紫系では永遠にできそうもないので(笑)、濃赤でならかなり現実味がありましょうね。
それにしても、西日本旅客鉄道さま。
イベントなどの展示やら、今度できる梅小路の博物館の展示用、或いは社長室のインテリアにでも……この285系か585系を「発注」してくださりませんか?
このサイズとバランスとリアルティ。博物館展示模型的なインテリア表現。それでいてレゴのミニフィグスケールという奇跡。この上ないPR効果を持つことでしょう……!
この記事ご覧でしたら、ご検討くださいませ(笑)。
CADだと内装を見せるのが実物より楽かもしれないですね。
実物で内装を作ってても、説明して見せないとならないのはおまけになってしまうのが残念と思ってました。建物の用にトレインも観音開きが必要かも知れないですねw
CADでここまで出来るんだってことも凄いし、CADでここまでやってしまうんだという事も凄いです。
出来れば実物で見てみたいCAD作品だなと思いました。
CADだと内装魅せるのが楽……というのも同感です。
現物だと内装見せるのは、一作業が要りますものね。
>建物の用にトレインも観音開き
実は「啓蒙」の方がそのへんは巧かったりしました(笑)。公式も真似する余地ありますかも(笑)。
CAD技術に関しては「凄い……」としか。
ここまでリアルに出来るのですよね。
ご紹介いただきありがとうございました。それも2回にわたって…大変恐縮です。
モデルについてのあれこれは長くなってしまうのでブログに書きました。
CADはLEGO Digital Designerを使っています。パンタグラフがこの形なのはLDDにアーム部品が含まれていなかったことによるものです。
LDDで組んだ後、LDD to POV-Rayというソフトでデータを変換し、POV-Rayでレンダリングしています。特にこれといって特別な技術を使っているわけではないのでWindowsユーザーであれば誰でもできるはずです。レンダリングには相当な時間がかかりますが(当方の環境だと4〜10時間)。
この一連の作業でエネルギーを相当費やしてしまって、1ヶ月ほどLEGOのことを考えない生活をしておりました。
ぼちぼち、部品を集めて実際に組み立ててみようかと思います。
目標は来年のJAM…としたいです。
目下、カーブドガラスを支えるヒンジプレートのEarth Blue色が製造されていないというのが大きなネックです。先頭車両キャノピーのすぐ後ろのタン色1x2カーブスロープは来年商品化されるだろうと踏んでいたのですが、ヒンジプレートは望み薄で…。黒で代用するというのが最も近道かなと思いますが。100個近く必要になるのでダメ元でLEGO社に直接発注してみてもいいかも?(やったことある方いらっしゃるのでしょうか)。
リンク先の記事も読ませて頂きました。
わからなかったところも解説読んで納得ですよ。
ソフトはLDDで、これは確かにみなさんも使っている方ですよね。
POV-Rayでのレンダリングというのは初耳でしたが、こんなリアルな質感にできるとは驚いています。なにせ最初「リアルに造られたのか?」と思いましたから。
いよいろ、実際に製造? でしょうか。
すごい力作になりそうで、今から楽しみです。
>カーブドガラスを支えるヒンジプレートのEarth Blue色が製造されていない
ヒンジとして稼働する必然は薄いので、リンク先の記事にありますよう1×4タイルでの代用でも良いかもしれませんね。
>ダメ元でLEGO社に直接発注
これ、前々から「やってほしいなぁ」と思ってることです。既存金型+既存カラパレからの選択で1000-10000個単位での特注。個人じゃ消化しきれませんが、それこそbricklinkのセラーになって売りさばく手もありますし。