
荷台のみ屋根なし電車。クモル145+クル145の配給電車ペア。実物は1980年頃に101系の機器流用で造られたものです。東京地区関西地区ともに配属されてJR移行後も使われていましたが、今は両者とも引退しています。
配給電車は「社用品輸送車」とでも言えば良いのでしょうか。国鉄の倉庫や工場の間を電車部品などを輸送するための車です。私鉄でも無蓋電動貨車(デトやモトを名乗ること多し)が存在してましたが、あちらの多くが保線用や救援車であったのとは対照的ですね。
なんであれ、車輪やパンタ、床下機器など分かりやすい車両部品を輸送する姿は様になりますし、模型・玩具としても見栄えがする姿でしょうか。
さて、この作品。見所は言うまでもなく「荷台」。
安直に造らず、タイルとプレートの重ね。そして裏面ブラケット処理で内側の灰色塗装を再現しています。このお陰で、模型作品としての「手抜き」感は皆無で、普通の電車よりはるかに手間かかってる……という感さえあるのですね。床面の主電動機点検蓋も泣かせるところ。
また、車体強度を台枠部分のみで持たせてるため、構造上の配慮もあるようです。

前面形状もまた正確。103系低運転台顔ですが、濃い目の色に黄色帯はまた印象が変わるもの。
強調した手すりも好ましい表現です。
実現にあたっては前面の屋根カーブがやはり問題になりましょうか? あとは大量のブラケット新型入手。
それから動力はどうするか……。9Vなら自走は楽勝ですが、PFだと運転台とその後部の有蓋部分に機器を押し込む必要がありましょうか。電池BOX+受光ユニット+車体で最低14ポッチ。でもなんとかなりそうにも見えますね。
実現したらトレインパーツ積んで配給電車。
また、クモヤやクモニなどと組んで牽引車代用など、遊びの幅は広そうです。
ところで、クモヤ145辺りも面白そうな題材なんですよね。
時にマヤ(軌道試験車)牽いたり、185系や165系の臨時電車でのATC車として営業電車に併結されたり。あれも幅の広そうな題材ではありましょう。
いえいえ、このままじゃ無理!な箇所もありますから、先に現物で作られたほうが「勝ち」だと思いますよ(笑)。
>最近次の作品選びに文献ばかり読んでる毎日です(苦笑)。
何作ろうか……と考えてる時って、それはそれで至福の時間ですよね。まぁ製作中完成に向かってテンション上がってるときとか、完成後の喜びに比べりゃ大したことありませんけれど(笑)。
関山さんのコメ通り、まだ存在しない色のパーツを使っていますから、
このままでは本当に無理ですw
CADやエアビルドでは分からない所って、結構ありますからね。
あと、ここに来て、実物図面を見ながら、基本寸法を確認しているのですが、
2ポッチ1mだと、車端からボギー中心までは、あと1ポッチ短くした方が一般的…とか、
色々問題が出て来ています。
荷室扉も、3幅で何とかなるかも…と思っているので、
これならスケール通りの36ポッチ長を再検討してみてもいいかな…と。
因に、これをベースにもっと良くして先に作って頂いても一向に構わないですよ!
…というか、競作は大好きですし、
鉄道車輌に関しては、コピーを持ち寄って長編成…とかもありだと思うのですが。
クモル+クルは、ほんの数年前、偶然に山手線大崎で見かけましたが、もう引退してたのですか…。
知名度は高いけど、特殊な形状故に模型界では動力搭載が困難なのか、なかなか鉄道模型でも製品化されにくい形式ですよね。Nの真鍮キットでも、動力系が特殊でした。
これなら動力化も可能な感じですが、どうなのでしょう。
荷台のアオリ戸の表裏色違いも見事にクリアされて、床下機器のリアルさも、とっても素晴らしいです!
是非リアルビルドをお願いします
1×2カーブスロープは今後充足早そうな気はしますね。というか充足してくれ!
2m1ポッチという思想ですが、ディフォルメに於いてはあんまり「こだわり過ぎない」方が良いんじゃないかと思ったりします。自分も日本形20M=32ポッチ、欧州型25m=32ポッチですけど、例外は沢山ありますし、混ぜても違和感は少ないのです。
それよりは、配給電車はちょっと全長短いが再現できてるほうが重要な気がします。
>鉄道車輌に関しては、コピーを持ち寄って長編成
長編成もありですし、並べたり並走させたりするのも楽しいんですよね。
◆taizoon様
>数年前、偶然に山手線大崎で見かけましたが
東京地区のは2008年に廃車されてるようです。末期のを見られてのでしょうか?
おっしゃるとおり、Nの模型では制作困難な題材の代表格ですよね。今はNでも超小型の動力がありますけれど、事業用車という題材のためにわざわざ新規に動力ユニット開発するまではできない……という経済的な問題なのかも知れません。
レゴだと、PowerFunctionだと難しそうですが、それはそれで挑んでみる価値ありそうです(9Vは簡単すぎ)。
>アオリ戸の表裏色違い
本文にも記しましたが、ここはびっくりでした。というか自分にその発想はなかったです。