一覧性の高い鉄道図鑑的な本で、現役車両よりも過去に詳しいもの……はあまり多くはないようです。過去に詳しい資料は少なくないのですが、多くは中級者以上向けの激濃な専門書ばかり(RMライブラリや鉄道ピクトリアルのアーカイブスなど。もっと凄いのもありますが割愛)。
その意味で、この一冊は如何でしょう?

1950−70年代の、日本国有鉄道全盛期の名車たちが「公式パンフレットの復元」+「解説」という形で紹介されています。公式パンフレットはモノクロ写真ながら、簡単な形式図(外形図面)と諸元表はありますので基礎的な情報は得られましょう。より詳しくは更に専門書当たるか検索すればよいわけで(後者に関しては今は恵まれています)。
また、パンフレット部分は「当時の視点」。解説部分は「現在の視点」の複眼になっているのもポイント。その形式のその後の経緯についても分かるようになっています。
収録形式は151系電車や20系客車のような名車もあれば、キハ60や591系、はたまたクモヤ791のような迷車……もとい試作車も含まれており、趣味的に美味しい部分は十分に抑えられていましょうか。
内容見本はお馴染み「編集長敬白」に上がっています。
http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2013/02/post_370.html
掲載形式は以下。
C62形、5501号蒸気機関車、DD11形、DD13形、DD14形、DD51形、DF50形、DF50形500、ED42形、ED61形、EF58形、EF60形、EH10形、ED44形、ED45形、ED46形、ED70形、ED71形、ED75形、ED76形、ED78形、EF71形、EF30形、クハ86形、モハ90形、サロ95形、103系、201系、301系、155系、157系、421系、423系、583系、591系、クモヤ791形、キハ10000形、キハ45000形、キハ20形、キハ22形、711系、キハ40形、キハ60・キロ60形、キハ82形、キワ90形、キハ391形、ナハ10形、ナハネ10形、ナロ10形、ナハ11・ナハフ11形、ナロハネ10形、オシ17形、スニ40形、ナ10形、ワム80000形、キ620形、3000形コンテナ、国鉄東名ハイウェイバス、新製長距離高速電車 特急つばめ・こだま、特急「あさかぜ」の新製車両、特急はつかり用新製ディーゼル動車、修学旅行電車、伸びゆくディーゼル・カー、183系、東海道新幹線往年の「鉄道図鑑」的な、国鉄の所要形式は概ねカバーされていますね。つまりは、実物車両への興味をもつとっかかり、最初の一冊としてお勧めです。
無論、「公式パンフレット」の懐かしい時代感に浸るという上級的読み方もあり。デビウ当時の公式写真や公式見解は今の目で見ると貴重なものですし。
二度美味しい本です。
そういえば北海道へ初めて行った時に、道内初乗車の電車がクモハ711-901だったという、もうコレは10代の頃からアチラの世界に呼ばれていたんでしょうね〜、きっと。
この電車も引き戸に改造される前は4枚折戸だったらしいので、クモヤ791の仲間と言えるかもですね。力行時もほとんどモーター音がしないとても静かな車輌でした。2輌で走れる所もレゴ向きですねw
この羅列された形式だけでご飯が何杯も食べれる感じですね〜
対抗お待ちしていますw
ちょうど某氏とこのクモヤ791の話題になった時、振り子機構もあることですし次は591系来ますかねぇ〜なんて話をしていた所でしたw
Mc711-901は昔作りましたねぇ…現役後期の3連仕様ですけど。久々に走らせたいですね。
クモハ711-901の編成、既に作られたんですか?…危ない危ない!カブる所だったw
棚にも無かったので知らなかったです。マジな話、途中で変更する事も考えたんですよ、この窓とステップ付き折戸という要素ではあと、キハ65とかも。
591系はちょっと聞かなかった事にして欲しいなぁw…イラヌ事を言ってしまった。あの編成、キハ391と違って、連接台車も振子機構付きなんで難しいんですよ。それ以前に2種類の顔も…まぁ、2車体改造後としても車体長が短いのでネタとしてはピッタリだなぁ…とは思いますけどね(苦笑)。
本当はキハ391作りたいんですねどね〜
>591系
591系を「妖艶」とはよくぞ仰ったものです。いや、あの車のイメージそのままですよ! 佳人薄命では有りましたけど、そこがまた幻の妖女という雰囲気を……。
(201系であの顔が「復活」した時は驚きました……)
>道内初乗車の電車がクモハ711-901
物凄い確率ですね(笑)。自分は3度めの渡道でクモハ711-902を拝むことはできました(笑)。鉄道と無関係の旅行だったのですが、あの巨大ベンチレータは同行者も目をつけておりました。
>ご飯が何杯も食べれる感じ
「国鉄全盛期」ってテーマはやはり魅力的ですものね。私鉄の、それも戦前や大正の車にはまろうとも、明治期の客車や蒸機に関心持とうとも、海外に転ぼうとも……やはり「国鉄全盛期」は悲しいかな趣味の源流だったりします(苦笑)。
>キハ65
いや、敢えてここはキハ90/91を(笑)。いや、単独で編成美ならキハ90系。他系列とのごちゃまぜ気動車編成楽しむならキハ65でしょうね。キハ28や58に挟まれたキハ65って凄く力強く、パワーブースタ的な魅力があります。
>連接で振り子
やはり難しいのでしょうか? 591系の顔は確かに両方共難易度高そうです。それも平坦な方が難しそうってところがまた難儀な。
>2車体改造後
591系、実は2車体改造後の方が時間としては長いんですよね。第一印象と実態が異なる顕著なケースかもしれません。まぁ試作車として効果を上げまくったのは3車体時代なのかもしれませんが。
>711系
AWAZO氏のはフルスケールで、また末期塗装(クリーム色帯あり)ですから、仕様変えればありかもしれませんよ。赤一色+前面警戒色のほうが711っぽいといえばそうですし。
◆awazo様
591系、誰かが何時かやるか……というのが話題に登りやすい形式ですね(笑)。特殊なんだけど妙に知名度高く、また「作りがい」が有りそうな題材だからでしょうか。いや自分も「何時かは」と思い続けているのですが(苦笑)。
クモハ711は久々に快走するところ、それも6連を拝みたいものです。JAM頑張るぞ。