
2012年のレゴカタログの2ページ目にあるのは「レゴブロックが日本に上陸して50周年になります」の記述です。普段あんまり意識はしていませんでしたが、もう50周年になるのですね。
1962年というと、レゴそのものが生まれて僅か4、5年のこと。この速さは驚くべきもの。
なにより、西欧文化圏以外でまっさきにレゴが入ったのは日本! 長らくレゴの説明書で(電気系などで)言語を要求する部分は「西洋系言語+日本語」の組み合わせであり、幼い頃から妙に誇らしく思えたものです。
また1960年代はともかく、1970年代半ば以降レゴが身近にあった(※)からこそ、今の日本のAFOL(All Fun of Lego)文化も存在しているのでしょう。
※:高級品ではありましたが、どこのデパートにも玩具屋でも揃ってる定番商品の地位は得ていました。
そんな日本でのレゴの扱いは1962年には朝日通商、1969年からの不二商(朝日通商子会社)、1978年の日本レゴ株式会社(1989年にレゴジャパンに改称)というのが知られるところ。
(参考:wikipedia「レゴ」)
なお、朝日通商=不二商の沿革も結構興味深いものがあります。鉄道ファン的にはメルクリン扱ってた会社というイメージが強いのですが、実際はもっと複雑なようです。
(参考:wikipedia「シー・シー・ピー」)
玩具の輸入輸出商社として始まり、1980〜90年代は一時期は電気製品製造の方がメインになりカシオ傘下になるものの、その後はバンダイナムコグループでの玩具メーカー・商社にて盛業中。
この会社の1970年代末地点でのレゴの扱いはどれほどの比重だったのか知る由もありません。またレゴ社出資の日本レゴ株式会社への移管が如何様に進められたのかも。
ただ、幼い一ユーザーの認識としては1977年−1978年の間に断絶は感じませんでした。カタログの意匠は変わらず(まぁ或る程度世界共通ですから当然ですが)、デパートや玩具屋での扱いもまったく同じであったと記憶します。
この辺は(たぶん)、円満円滑なものであったと思うのです。

不二商時代というと思い出されるのがこの広告(1970年頃。万国博の記述あり)。レゴの特質を表した傑作! そして、市場を造ろう広げようという意思を強烈に感じさせるものでした。高いけど、永く使えるいいものであるよと!
もうひとつ、朝日通商・不二商時代の忘れがたき逸話。
http://blogs.yahoo.co.jp/kaznao055/17101963.html
レゴビルダー直江和由のプライベートブログ「那須で大先輩に出合った! 」2007年4月1日。
1969年、日本初の「レゴビルダー」に関する記述。日本のレゴ50周年を知る上で、貴重なもの。
1978年の日本レゴ設立以降も含め(※)、こうした資料や逸話にも光の当たる50周年になりますように。知りたいこと思いだしたいことは沢山あるのです。
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※:例えば、1978年に日本レゴに移行された頃から1980年代(前半)に発行されていた「レゴ新聞」という新聞形態のフリーペーパーなど。(おそらくは)隔月刊くらいで店頭配布されており、4面程度の割と気合の入ったもので表面はカラー、対象はどちらかというと保護者向け。4面には読者からの作品コーナーもあったりしました。
この種のペーパーの常で意外と保存されていないようで(勿論管理人の手許にも無し)、最近は大人レゴファンの話題にも登りにくくなってしまいました……検索しても断片的な情報しか出てきません。
機会あればもう一度読んでみたいものですが。