
「中国鉄道大全」
中国鉄道10万km徹底ガイド
阿部真之+岡田健太郎
定価:本体2800円(税込2940円)
A5判304ページ(カラー144ページ)
ISBN978-4-947702-69-2 C0026
発行元「旅行人」サイト
http://www.ryokojin.co.jp/books/69chinarail/69chinarail.html
いや、縁あって献本いただくことになっていますので、宣伝をば。
縁というのは、「西方快車」名義でのロシアの機関車(※)の写真提供と、中国〜ロシア間の国際列車記事へのちょっとの確認だけ。まぁ本もらっちゃ申し訳ないレベルです。
※:中ソ蜜月時代には技術的な関連性が深かったのですね。
内容に関しては筆者方のサイト「中国鉄道倶楽部」さんや「大陸の転轍機」さんをご覧になっていれば「信用にたる、そして恐るべき濃さ濃ゆさ」であることが図れましょう。
なにより「乗り鉄」「撮影鉄」「研究鉄」をオールラウンド※にこなされる筆者陣!
この種の本でありがちな「緩い乗り鉄本(発行元は旅行系のとこですけど)」でも「SL撮影偏重本(多いんだこれが)」でもありません。
(無論、人気の?乗車記や蒸機の項目もありますのでご心配なく!)
※偏見かもしれませんが、鉄業界で「鉄系全ジャンル」を抑えてる方はプロのライター含めて少ないのです。1950年代の鉄道趣味黎明期的なゼネラリストの活動余地というのが、海外鉄の面白さだとも思うのですね。
http://www.ryokojin.co.jp/books/69chinarail/236-237.jpg
見本リンクしておきます。客車の解説ですが「濃さ」が伝わってくるというか、滲みでてきます。
やや高いですが、304ページというボリューム。
それにしても。
発行時期的にはベストなのでしょうね。高速化が「いろいろな要因」で一段落がつき、中国の鉄道の一番イケイケドンドンであった時期がこの本の編集時期だったのでしょう。
それを「切り取った」内容は今後の貴重な資料になるかも……?
頂いた献本読みました。やはり濃く、読み応えたっぷり。多様にすぎる形式の一覧みたいなものはやはり紙ベースのほうが理解しやすいなぁと思いました。
なにより、あの国の膨大な鉄道の「概説」としてまとまりもよいんですね。趣味者や旅行者が興味もたなそうな部分を切ってる潔さも悪くありません。
(より深く知るためには、それこそwebの活用でいいでしょう)
やはり、お薦めの一冊です。
ただ、品切れが早くて(!)いきなりamazon.co.jpは品切……。好評なのは良いのですが、増刷が待たれます。