思えば、BFT2008設営後の「燃え尽き」は(自分で言うのもなんですが)酷いものでした……。
それから立ち直るための第一作が、このC55。

※門デフタイプ。標準デフ付など、他の写真は以下参照。
http://www.brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=369278
C55に関しては元から製作計画はあり、そのためのBBBホイールなども確保してありました。しかし、萎えて萎えまくっていた制作意欲に火をつけてくれたのが、さいとうよしかず氏の著書「続:ブロック玩具で遊ぼう」に収録されていたAWAZO氏の作品だった由。お題というか素材は「近い」ものの味付けは全く異なる由。どう見えるものでしょうか?
製作は約3日ほど。リハビリの割にはスムーズでした。C55という機関車が比較的素直な造形をしていること、また特に凝った技法などは取り入れていないことも理由ですが……。でも素直さゆえの楽しさはありましたね。
●プロトタイプ
プロトタイプについては以下参照。
http://ja.wikipedia.org/wiki/C55
個人的にはボックス動輪の蒸気機関車は嫌いなので(苦笑)、スポーク動輪の国鉄大型蒸機というと選択肢は限られてきます。で、手持ちには青い旧型客車が何両もある。合わせようとすると蒸機末期の昭和40年代以降ということになります。
さて、この時代で生き延びてて、ちゃっかり急行仕業にも就いてしまっているようなスポーク動輪の大型蒸機は……C55しかない(笑)。個人的にはC54やC53の方が好きではあるんですが、引退時期が早すぎ客車と合わせるときにツブシが利かない。ここは消去法でC55になった次第。1975年まで生き延び、宗谷本線から日豊本線まで(ついでに言えば台湾まで)活躍していますので、何引かせても様になるのは模型的にはメリットです。
あと、C55はC55でも、深いキャブ屋根が魅力の「流改形」も考えましたが、密閉式キャブが好みではないので素直に標準型に(さすがにつぶしの利かない流線型は最初から対象外……)。
●下回り
2-C-1のいわゆる「パシフィック」をレゴで素直に再現しようとすると、以下のような構造になります。かの#10194もそうですね。
o o + ○●○ + o
(●はフランジレスの車輪)
この方式、実物どおりで問題も少ないのですが、ひとつ問題がありまして……。シリンダー部分が先台車に掛かってしまうため、急曲線をクリアしなければならないレゴトレインにおいては、シリンダーを事実上ダミーにせざるを得ない(或いは#10194のように先台車を避けて非現実的に高い位置につけるしかない)。シリンダーからピストンが出入りする構造を再現するためには一工夫必要です。そこで、先のOeBBの310/16の経験も踏まえて考えたのが、以下。
o + o ●○● + o
これだと、動輪部分と先台車の前半分を一体とすることが出来、シリンダー部分も動輪側とくっつけることができます。すなわち、シリンダー部分の設計の自由度も増すってことになります。
きちんとピストンが出入りするシリンダを再現し、かつ、ピストンを支えるスライドバーまで可動とすることが出来たのでした。
(ちなみにスライドバー可動は2002年ごろ、既にEJLTCの小倉氏が実現しております。氏の蒸気機関車は先台車部分と動輪部分が一体化した、「 oo ●●● + o」のような思い切った構造でしたので、この種の追求が出来たのでした)
走行安定性が問題になりそうな1軸の先台車は、ボールジョイントでかなり柔軟に動くようにしています。これで軌道への追随性を確保。

※何処が固定されていて、何処がゆるゆる動くかわかりますでしょうか?
いつもは外見にも凝る?、従台車とテンダー台車はトレイン部分そのままで。下手に凝らなくても何とかなる形状だと思うのです。
●上廻り
C57同様に線の細い印象のあるライトパシフィック。実はレゴトレイン6幅だと、素直に4幅で缶胴作るとそれらしくまとまって仕舞います。細すぎず、太すぎず……。
(これが更に線の細いC56や8620、或いは線の太いC59、更にはC62クラスになると別の配慮が必要になってきそうです……。横組みで痩せさせたり太らせたり、或いは丸ブロックでボリューム出したり……)
キャブ廻りはあれこれ悩んでみましたが、結局AWAZO氏の作品を参考にしてしまいました。C55以降の旅客蒸機の「折妻」キャブは他に作り方が思いつきません……。
デフレクタは、最初標準タイプを作り、あとから「門デフ」も作り足しました。わずかな差し替えで交換可能……どっちも捨てがたいですね。
テンダーは、ただの箱なんで気楽に組んでいます。中には牽引力確保のため重しに10円硬貨を300円分くらい積んであります(いつもの真鍮角棒が手元になかったため……)。
●まとめ
消極的選択?としてのC55ですが、こうして形にしてみると愛着が湧くってもの。
あと、動輪がボックスであるくらいしか外見上相違点がない?C57にも興味が湧いてくるというのは意外でした。C57は現役機が2両も居り、それこそ蒸機末期にまで特急(=ブルトレ)牽いてた位なので更につぶしが利く。いつになるか分かりませんが、ボックス動輪の表現も挑戦してみようかと……。
(スポーク動輪が公式部品化された現状では、ボックス動輪は差別化要因にもなりそうですし)

※蒸機末期のころの、日豊本線辺りの急行列車をイメージして……。
何はともあれ、以後はお台場出展作で悪戦苦闘七転八倒したものの、何とかペース取り戻しつつあります。茶色い客車に青い客車、もっと増やしたいものですし。



私はボックスでもスポークでもどちらでも良い派…だったのですが、この作品を見てしまうと、スポークファンになってしまいますね(笑)。門デフとの相乗効果で、ものすごいオーラが出ていますよ、ホント。画像でこの迫力ですから、実物はスゴいんでしょうね〜。
日本の蒸気は黒一色なので、モデルにした時にメリハリが出なくて損をしていると常々思っていたのですが、逆に何とも言えない「熱」というか…スチームの圧力のような「力」を感じさせる、不思議な迫力が出る時があるんですね。
ちょっと感動しました。
「レゴの解像度」面白い概念ですね。
レゴの解像度も、PCディスプレイやデジカメ並にとはいかないものの、時代に応じてあがっているなぁとは思いますよね。部品種類や入手手段が良くなって上がる外的要因と、ビルダーの技量向上や新技法の開発による内的要因で……。
イメージの再現に関しては、C55やC57とレゴトレスケールの相性の良さはあるのかなぁと思いました。微調整なしにイメージどおりのものが一発で組めましたので。自分は蒸機世代ではないですし、C55/57にはさして思い入れはないものの、脳内にあるイメージがすんなり出力できたのは不思議というかなんというか。
(数年置いてみると、納得いかなくなるのかもしれませんけれど)
門デフの方がお気に入りなのでしょうか? 実は製作者もです(笑)。
実物お見せする機会があればいいですね。
(御上京予定などありませんか?)
なお、ボックス動輪に関しては「続ブロック玩具で遊ぼう」のawazo氏作品も凄いです。拙作とは違うオーラが出ておりますよ。
>日本の蒸気は黒一色なので
黒一色だからこそ、「形」で勝負できる面白さはあるんだなぁと再認識させられました。作っていても眺めていてもシンプルゆえの面白さはありますね。ちょっとのめりこんでみたいジャンルです。
(独逸機の赤/黒も捨てがたいですけど)
ちなみに国鉄蒸機、あと2題(テンダとタンク1輌づつ)が「発表待ち」です。お楽しみに♪
そいつをレゴでも拝見できるようになったんですね〜
特に先輪まわりが美しい、と思いました。
昔ほんの一時期Greifbare Eisenbahnに“在籍”したC11以来国鉄型蒸機は手がけていませんが、#10194もリリースされることですし、久々に作ってみましょうか。
やっぱり10円玉ですね。
ちょっと気になったので比重を計算したところ50円>5円>10円となるのですが、50円と5円の穴の分を勘案すると僅差で10円玉が50円玉を超えてトップに踊りでます。というわけで、ウェイトにするなら10円玉ということで。
(コストパフォーマンスもよいしね。)
C55、見直してもいい出来でですねぇ〜
細かいディティールに一歩置いてかれそうです(^^;
今444を作成してて、まさに台車が2-C-1-3と同じなんですよね。
Cの後の1が鬼門で、モーター後押しするSLはどうしても不安定で…
で、sekiyamaさんのをよく見たら、2-2でテクニックビームで
連結してるんですよね。やっぱこの方法が一番安定して走りそう
だなと思いましたが、BBBでないうちのSLは連結部にテクニック
ビームは使えるスペースが無いと思うのでどうした物かなと
考え中です。
C55が一番お好きですか。スポーク動輪と近代的な上回りの組み合わせの妙、確かに魅力的ですよね。宜しければ理由なども聞かせてくだされば幸いです。
先輪廻りはこだわったところなので、誉めていただけて嬉しいです。
>C11以来
確かに、貴方の作品には日本型蒸機が少ないですね。凄く楽しみです。今度のスポーク動輪部品はいろいろ可能性広げてくれそうですね。トレインビルドが世界的に盛り上がることに期待したいです。
◆なも様
面白い考察どうもです。10円は確かにコストパフォーマンスと入手しやすさが段違いです。50円は意外と手許にたまりにくく、またコストパフォーマンスは良くないですからね。
◆Suu様
先日はお疲れ様でした。
444の方も着手されているんですね。楽しみです。
ちなみにウチの2C1の蒸機(C55、BR10、S3/6)は全て、従輪とテンダの一軸目は結びつけてエンジンとテンダが「連接車」になるような造りです(ここにトレインモーター置いた作品もみたことがあります)。これが一番安定しますし、バック運転にも強いです。