今後発表予定の小柄な機関車群に対応させる、小型の2軸客車です。自由形ではありますが、一応オーストリアの或る私鉄の客車をプロトタイプとして意識してはいます。まぁ独逸でも瑞西でも独逸語圏の国なら見立て次第でなんとかなるスタイルの車ではありますけれど。こんなのが1両〜3両くらい、ちんまりした電機や蒸機に牽かれたり押されたりするような列車、今でも保存鉄道的性格の強い私鉄では健在なようで羨ましい限り。
はっきり云って小ネタのつもりでした。が、以下の命題をブチ込むんだために意外と苦戦しました……。
・全長を極力詰めて、
・かつ定員4名を確保。
・そして両側のオープンデッキと開閉するドア
・優雅に、可愛らしく♪
全長を詰めるのは、当然古風な2軸車として不自然に見えない長さに抑える必要があるからです。定員4名、は特に理由はないですが、向かい合わせのBOXとその前後に1席づつというレイアウトを考えれば出てくる値。あと、BOXの間にはテーブルとランプシェードは置きたいですしね(笑)。
オープンデッキを両端に持ってくると、全長面では苦しくなりますが、シンメトリックなサイドビュウには拘りがありますので妥協はできません。
で、何よりも苦労したのはドアの開閉でした。リンクの目立つ、冷蔵車の如きプラグドアになってしまったのは止むをえず、です。ダミーで済むなら楽なんですが…。
優雅に、というならデッキの手すりはそこそこの形状にできたと自負。屋根は切妻ではなく、微妙に絞った形状にして優雅さ?というより可愛らしさを狙いました。ブレーキハンドルと標識円盤(テールライト代わり)はご愛嬌。
色は迷いましたが、とりあえずウチの自由形「標準色」で抑えました。窓枠の赤は聊か派手ですが、トイ的な雰囲気を狙った確信犯です。
内装は先述のとおり通常のシートを4列押し込み、中央にはテーブルと卓上灯を設けています。支線区の3等車でもサービス水準は維持する、と。
で、この手の車輛はいくつか作りましたので、少しづつ晒していきます……。