
C55形は1935年から62両が製造された亜幹線むけの中量級蒸気機関車。
当時としての近代化を推し進めたもので、ドームの一体化やキャブの折妻化など、その後の機関車に通じる要素も多いのです。
その改良がC57であり、こちらはより多くが製造されています。
(C55はスポーク動輪、C57はボックス動輪というのが大きな違い)
ただ。C55もまた使いやすい優秀な機関車であり、蒸機終焉の1975年まで、北海道や九州での活躍が続いたのでした。
こうなると、動態保存機が未だにないのが惜しまれますね。
……噂は幾つかあるようなのですが。
さて。
拙作の国鉄制式蒸機としては初の作品で、初代はBBBミニがでてきた2009年に造っています。
https://brickshelf.com/cgi-bin/gallery.cgi?f=369278
先輪がBBBミニ。
動輪がBBBラージ。なお制作当時は純正大動輪が未だ無かったのです。それでも、
「フランジレス−フランジ−フランジレス」
の配置はこのときから。
そして。この直後くらいに、「製品」エメラルドナイトがでてきたのです。
作品は、その後何度も何度も改修しています。
動輪をBBB-XLに。
缶胴を、φ4円筒部品に。
スライドバーやモーションプレートの改良。
テンダの動力も、9VからPF・PU兼用にと。
ただ、全長は伸ばさないように気をつけてました。レール3本分(48ポッチ)は厳守です。

そして、最新バージョン。2022年3月の仕様。
九州を意識して、門デフ装備!(これは初代から差し替え考慮ですが)
全体的に、強度アップ。ランボードは今まで通り上下逆のレールプレートですが、1幅タイルで裏打ちして弱点ではないように。補強は色々入れています。お陰で輸送するだけで半壊……もありません。
思えば、2009年の初代造ったにゃ「イベントで持ち歩く」なんてほぼ無かったんですよね(隔世の感です)。
色差しは控えめな、現役蒸機仕様ですが。
でも真っ黒も辛いので、金の色差しを随所に入れてみました。

サイドビュウ。
棒台枠でのスポーク動輪機ですから、「ヌケ」が大事な形式です。軽快さ、出せますように。
走行性能は極上です。蒸機なのに不安がない。まぁ、テンダドライブゆえでもありますが。

非公式側。あまりディテールは変わりませんけども。
改良したつもりが、結構古いままの部分も少なくなく。
それだけ、この世界もビルダーが増えて、より磨かれている部分もあるわけです。
ただ、自分のスタイルも出来てしまい。そこは大きくは変わらない、変えられない。13年目のC55がその象徴なのかもしれません。
でも、とりあえず。強度は増してます。
持ち歩く機会が増えてしまうと、最低強度では許容されませんし、出先での修理に追われるのもなんですからね。
実際。実物がそうであったように、使いやすい機関車です。
時代考証は戦前から蒸機末期まで。
本線から支線区まで。まぁ似合うのは亜幹線ですが。
そして。セコい話をすると、レゴ的にはC57に見立てが効くのですよね。
スポーク動輪のC57が居たっていいじゃん! 的な。そうなると使い勝手の幅は増してくるってものです。
C57だと、1973年まで急行の定期運用があり。稀に20系の特急曳いたという伝説さえあるのですから。
追記:写真追加。2022年3月の福岡レゴオフより。



「日南3号」のC57のつもりで。
九州に、1973年まで残った最後の蒸機急行でした。