
今からおよそ150年前……。
新橋〜桜木町の最初の鉄道開業に合わせて輸入された機関車は4形式10両。
すべて1Bのタンク機関車。平坦線での高速運行を志向した仕様は共通。
有名なのが1号機関車 150形。バルカン・ファウンドリー製
3号機関車の110形(ヨークシャー製)も保存機あり。今は桜木町にいますよね。
ただ、この2両は余り優秀な機関車ではなかったとか……。
最も優秀だったのは160形。シャープスチュワート製。
これは10両中の4両を占める。明治村の12号が増備された同形です。
次点がA3形の2両。エイボンサイド製。省形式無いのは早期に台湾に転用されたため。台湾に1両が保存。
残る2両がダブス製の190形。

この190形。極めて特異な形状でした。
当時の写真(メーカー公式写真)見ればあまりに印象が鮮烈ですが。
側水槽がとても大きく、動輪の半分を覆ってしまうようなもの。
その上ブレーキがなく(手ブレーキも)、ブレーキは付属の「ブレーキ車」に依存。さらに2両の190形に対してブレーキ車は1両のみ。どうやって使うの? 機関車−ブレーキ車−機関車の3両ユニットで使う双合機関車だったとか! 英国にはそういう機関車あるのは証拠とか言われてます。
ただ、そんな使い方は鉄道創業時に出来るわけもなく。
直ぐに普通の機関車2両として使われるようになった由。機関車本体にもブレーキ設けたようですが、当時の錦絵には機関車+ブレーキ車とかも描かれてたりします。
謎はなお、多きまま。
しかしキワモノには、非ず!
その実はシャープやエイボンサイドに伍して優秀な機関車であり、稼働率も高かった。多くの錦絵にも描かれるのはその証拠でしょう?
なにより、ダブスは明治時代、多くの機関車を日本に納入しています。その多くは名機でありました。1B1タンクのA8系、C1タンクのB6系、そして6270などの4-4-0テンダ……。
つまり、鉄道創業時の機関車の中でも後世に与えた影響は大きかったのですね。
その190形も流石に20余年経ての1895年・1897年には原型留めぬ大改造を受け、おとなしいスタイルに。払下げ後の1927年に廃車されていますが、まぁ十分に活躍したとは言えるでしょう。
作品としては、すでにゆゆ様のものがあります。試作的なもので8幅でした。
http://legotrain.seesaa.net/article/469465435.html
なかなか良いスタイルでした。ロッド類は省略でありましたが。
また、yamatai様のLDDもあります。2020年6月ころ?
サイドタンクを8幅として、6幅になる動輪に対してサイドロッドは表現することを想定されていたようです。白いのはPUハブでしょうか?
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190形。そのスタイルに惹かれ、予てから作ってみたい形式の一つでした。
最初は先のyamatai氏の方式を考えていたんです。サイドタンク部を8幅にして、サイドロッドを逃そうと。
しかし、ながに様のダブサ及び拙作のGWR シティ級を思い出し。
動輪をダミーにしてナロー化してしまえばサイドタンクの幅だって狭くしてしまえる?


そのアイディア降って来たら、<<続きを読む>>