イベントのレイアウト配置の話です。
超大型イベントの話……はあまり現実的でもないので、一般オフ会レベルで考えることにいたしましょう。
なお、レイアウトプランの作図は「bluebrick」で行っています(windowsのみ)。
https://bluebrick.lswproject.com/ trix-brixのレール各種もアドオンあります。
2021年2月。海老名レゴオフの初期プランです。1800x450の会議テーブル10卓! なかなか恵まれた条件です。
コンセプトは「都会」。海老名だから、小田急メインで行こう……! という空気になっていたのです。
そこに持ち込むのは「複々線」です。
最外周をR88として、R72・R56・R40。
それに加えて、外部に小型車両用の小ループを分離させています。
これは建物系(モジュールビル系)の展示を意識したものです。本線で列車がビュンビュン行き交うなかにある建築は、中を見せるとか建築側の方の希望には沿いにくいですから。
また、路面電車などの小型題材は本線とは分離させたいという意図もあります。
(路面電車などは常時走らせっぱなしにもなりません)
海老名レゴオフの決定稿。
建築系の方々の希望で、敢えて内部に建物並べる配置が実現。小ループはやめてしまいました。
複々線の欠点は最外と最内以外には留置線が作りにくいこと。
渡り線ポイントで相互につなぐしかありません。
幅を広くすればいいって?
内側に手が届かなくなるんですよ!
これ。狭いように見えて約6畳相当なのですよね。
レゴトレイン、場所食います(笑)。大規模運転にはそれなりの会場が要されます。
さて。複々線の欠点も見えてきました。
内側の線路へのアクセスは決して便利ではありません。どうしても走行有利な外側が人気になってしまうのですね。写真を撮ると、内側の作品は外側の作品に「被られる」ことは多いです。
また最内側線の留置線は更に手が届きにくく。留置能力を活かしきれるかどうか疑問も。でも、ここしか留置場所はないのです……。
あと、架線柱には注意です。必ず、複線・複々線で位置は揃えましょう。
リアルとかリアルじゃないとかの問題じゃないのです。写真撮るときに、ひたすら邪魔なだけですから。せっかく流し撮り決まっても真正面にポール入ってたら……。
もう一つ欠点。外周の外に留置線作るべからずです。正直留置車両が視界遮って邪魔に見えてしまうのです。どんなに出来の良い作品であっても……
対策としては留置線エリアを外部分離することでありましょうか。L型とかT形になります。
とまぁ、問題は抱えつつ。
都会的な複々線の魅力には抗えません。また参加者数・作品数の多いイベントでは必然性も高いのです。
それに運用ノウハウは試さなきゃ、得られません。
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同じく2月の信州レゴオフの、トレインスペースです。
小規模オフ会です。当初1800x450mmの4卓で考えておりました。
余談ですが、会議テーブルは1200mmx450mmとか1500mmx450mmのような「なんじゃこれー」もあるので注意必要です。いやマジで!
テーマは「国鉄地方幹線と 接続する私鉄」
ぶっちゃけ信越本線と長野電鉄上田交通みたいな私鉄があればなぁ……という感じです。この雰囲気はまぁ、何処ででもできるのですが。
地味なこだわりは、待避線へのポイントをすべてサイドに回して、少しでも待避線や側線の有効長を稼いでることです。
あと本線はR56カーブ使用と。
このまま平凡に無難に行くか……と思っていたのですが。
さて。ぬぬつきさんが「鉄橋はどうか」と話を持ってきました。
ぬぬつき式のトラス橋は2x6や2x12などのプレートたくさんと、あと2x2ターンテーブルのみで構成され、現地で組み上げることができ、そして直線6本分程度の強度を持つという「いうことなし」の逸品です。
テーブル4卓のまま、強引に鉄橋を2本組み込んでみました。
1本はぬぬつき氏担当。もう1本は関山の急遽制作です。すぐ出来ちゃいました!
問題は有りました。
会議テーブル1800x450mmだと、450mmの幅ではどうしても複線のカーブが収まらないのでした。
ここでもう1本テーブルいただけないか、主催側に交渉。幸いにも増卓が叶いました……!
5卓体制。その1。
これで複線のカーブが綺麗に安全に収まります。
これでも良かったのですが。
決定稿。
内側の私鉄の方の鉄橋を斜めにしてしまいました。
並行してると、同じ事業者っぽく見えてしまいますが、角度がついてると如何にも別事業者って雰囲気に見えること狙ったのです。
(あるいは新線と旧線が少し離れて設置されてる区間のような?)
こうすると、何が起こるか?
悪い意味で鉄道模型的な(鉄道玩具的な)わざとらしい直線やカーブが消尽して、そこそこリアルティのあるカーブでレイアウトが構成されるではありませんか!
まぁ、微調整にはえらく手間取りました。図上でも、現場でも(笑)。
図では1/4単位の調整どかどか入れています(フレキシがありますからね)。ですが現実はよりシビア(笑)。
TRIX-BRIXに存在する「1ポッチ分のレール」「2ポッチ分のレール」を駆使して繋げた由です。あれ、買っといてよかった……!
とにかく、信州レゴオフの配置は大成功を収めたのです。
テーブル間をまたぐ大きな橋も実用たること、それが以外と簡単であること(!)は偉大な気付きでありましたよ!
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今まで無かったカテゴリですが、イベントの反省なども兼ねて今後も語っていきたいと思います。
それにしても、社外品レールの一般化で変わっていった世界でもありますよね。